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水の巫女の助手になる  作者: ぽとりひょん
101/144

第101話 隠れ家1

 大学生の百武一三六(ひゃくたけいさむ)は山の中を1人トレッキングしている。

 夕方には山小屋にたどり着く予定でいたが途中から雨に降られ時間がかかっている。

 暗くなってきており、彼はビバークすることを考え始める。

 その時、木々の間に灯りが見える。

 彼は「こんな山奥に何で」といぶかしむが、家なら泊めてもらえるかもしれないと考え、近づいて行く。

 森の中に分け入るとかやぶき屋根の家が建っている。

 彼は家に近づき引き戸をたたいて声をかける

 「ごめんください、誰かいますか。」

 「はい、どちら様でしょう。」

引き戸が開き、着物姿の妙齢の女性が顔を出す。

 一三六はお願いする

 「雨に降られて、夜になってしまいました、一晩泊めてもらえないでしょうか。」

 「おもてなしはできませんが、それでも良いならどうぞ。」

女性が答える

 「お願いします。」

彼は家に泊まることになる。

 引き戸を入ると広い土間になっていて奥には囲炉裏のある板の間になっている。

 電気はないようで灯りにはランプが吊るされている。

 女性はすずと名乗る。

 家には彼女1人で住んでいるようである。

 一三六は鍋料理を食べ、囲炉裏の前で寝込んでしまう。

 彼はすずに起こされる。

 まだ、夜明け前である。

 彼女は言う

 「そろそろ出発してください。」

 「まだ暗いですよ。」

 「もう雨はやんでいますから。」

彼は追い出されるように出発することになる。

 日が出て1時間くらいした頃、山小屋に着く。

 そこで、彼はかやぶき屋根の家のことを話す。

 しかし、みんながこの近くには家はないし人は住んでいないという。

 その後、彼は学生の時にもう1度、同じコースをトレッキングするが家は見つからない。

 一三六は会社員になり忙しい日々を過ごしながら家庭を持つ。

 しかし、彼はすずのことを片時も忘れることが出来ない。

 そして、40年がたち退職するとすずに会いたい気持ちが強くなる。

 何度か、あの山に行くが見つけられない。

 彼には、あれがこの世のものではないかもしれないことを分かっている。

 そんな中、たまたま泊まった旅館で古馬沙也加の噂を聞く。

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