02 初依頼人と探偵とコーヒーと
助手:「へぇ!?」
???:「すみません、やっていますか...?」
...え?依頼人?そんな馬鹿な!
こんなところに人が来るなんて!?
探偵:「ほら、助手君...依頼人をいつまで扉の前に立たせておくつもりなんだ...?さっさと連れてきたらどうだい?」
ああ、そうだ。僕は助手だから、そういったことも仕事のうちか...
ガチャ
助手:「...遅れて申し訳ございません。名手探偵社にご依頼の方でしょうか?」
???:「はい...依頼をお願いしたいのですけど...」
そこに立っていたのは30代くらいの女性だった。
助手:「とりあえず、中へどうぞ。」
???:「失礼します。」
~移動&着席~
???:「私は卯坂 木葉と申します。」
助手:「ああ、これはご丁寧に...私はこの探偵事務所で助手をやっている助口厚助と申します。」
「あそこにいるのが探偵の...」
ああそういえば、僕はまだ下の名前を教えてもらってない。
前に名前を尋ねたら「君を助手君と呼ぶから私のことはホームズと呼びたまえ」と言われた...
いや、なら助手のところはワトソンだろうが!?
探偵:「探偵の名手だ。」
うわ...シンプル~
なんだ?人見知りでも発動してるのかな?
木葉:「あの...ここって探偵社なんですよね。」
助手:「...ええ、そうですね。」
うん!分かりますよ!あんまり探偵社っていう風には見えないもんね!
あ!そういえば飲み物を出してなかった...
とりあえずコーヒーでいいかな?
まあ、ここにあるのはエナジードリンクか棚の奥底で見つかったインスタントコーヒーしかないんだけれど...
そう思いながら僕はコーヒーを入れていく。
...そういえば
助手:「コーヒーですが、大丈夫ですか?」
コーヒーは妊婦さんとかはあまり飲まない方がいい飲み物だってどっかで聞いたなぁ...
カフェインがダメなんだっけか?
木葉:「ええ、大丈夫ですよ。」
そう言われたので、僕は自分の分と木葉さんの分の"2つ"分のコーヒーを作った。
探偵:「おい、助手君...私の分は?」
ホームズさんが睨みつけながら言ってきた。
あ、欲しかったんですね。
いつもエナジードリンクしか飲んでないから飲まないのかと思ってましたよ。
そう思いながら、僕は探偵にもコーヒーを入れるのだった...
この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
4月の異名…陰月、植月、卯月、卯花月、乾月、建巳月、木葉採月、鎮月、夏初月、麦秋、花残月、孟夏