安楽死に脊髄反射的に反対する人たちの罪深さ
1 私が安楽死を最期の選択肢の一つとして希望する理由
――私は普通の人の数百倍は生きづらいエンパスという存在で、周囲からあざ笑われ、からかわれ、白眼視されてきた。
だから安楽死がしたい。
私は安楽死を自分の最期の選択肢の一つとして希望する者の一人である。
もう私の人生も半世紀以上が過ぎているし、還暦までに命がなくなってしまう人たちも時々いることを考えると私もそろそろ終活について考えてもいいかなと思う。
私は生まれつきハイレベルのHSPのエンパスという存在で、普通の人の数百倍は生きづらさを感じてきた。
エンパス体質のおかげでパニック障害、歯医者恐怖症、嘔吐恐怖症などといったとても人には話せない酷い自律神経失調症系の症状に数十年間は苦しめられてきたのに加え、周囲からあざ笑われ、からかわれ、白眼視されてきた。
今では長時間外に出ていると横隔膜が痛くなって息苦しくなるので外で働くことすらできない。
最近はコロナのせいで緊急事態宣言が出されていた時、不安からくる呼吸困難にも苦しめられた。
詳しくは『ちんこよこせと30年』という作品に書いてあるのでここではさらっと流すだけにするが、小学生の時は毎日カネを持ってこいと同級生の男どもから脅迫されていたし、高校生の時はサイコパスの同級生の女にパニック障害の症状を目の前で真似されてからかわれたことすらある。
そんな私が安楽死を本気で考えるようになったきっかけは、四、五年前に母によって叔父の娘に強引に会わされたことだった。
彼女は私と会うなりいきなり「あなた、なんで外で働かないんですか」と私をなじってきた。
彼女は「外で働けない体だ」と私がいくら説明しても一切聞く耳を持たなかった。
それで私はスイスの安楽死団体ディグニタスに本気でメールを書いたことがある。
Googleの自動翻訳を使って懸命に自分の症状を説明する英文を書いて「安楽死がしたい」と訴えた。
すると、「あなたの症状は場合によると安楽死ができるケースかもしれません。しかし、それを
行うには医師の診断書が必要です」という返信が返ってきた。
だが、安楽死に賛成する診断書を書いてくれる医師は見つけられそうもなかったため、ここで
私の計画は潰えてしまった。
2 日本で安楽死が正式に法制化されたとしても、障害者は絶対に安楽死を強要されない
――日本で安楽死が正式に法制化されたとしても、障害者は安楽死を強要されることは絶対にない。なぜなら、彼らは貴重な金づる、金のなる木だから。
先日、京都で起きた難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患っていた女性が医師二人に頼んで安楽死を遂げた「嘱託殺人事件」は私の脳裏に再び安楽死という三文字を大きく浮かび上がらせた。
相変わらず外で働けず、格安スマホの回線すら契約できないことにウンザリしていたし、将来の見通しすら不透明だから。
現在は幸運にも外に出なくてもパート程度の収入が得られる仕事をさせてもらっているが、それでも自活できるほどではないのが少し悲しい。
作家になりたいという夢はあったが誰も私のことを作家だと認めてくれなかったので、仕方なくKindleで小説を自費出版して自己満足している。
エンパスは作家に大向きだといわれているが誰も作家と認めてくれなければ全く話にならない。
私は生まれつきメンタルが弱いので自分の作品をプロデュースする勇気も持てない。
小説投稿サイトなどでガンガンプロデュースして簡単にみんなに認めてもらえる鈍感作家の人たちが本当に羨ましい。
今の私の夢は、痴呆症になったり病気になるなどしてみんなに迷惑をかけないうちに安楽死してあらゆるストレスをブルドーザーのごとく簡単に蹴散らすことができ、絶対に心の病にかからないスーパー鈍感人間に生まれ変わり、来世で世界的な大ベストセラー作家になることだ。
できれば17歳デビューで、100歳まで現役作家として活躍できるようにお願いしたい。
嘱託殺人事件のような安楽死関連事件がクローズアップされると、必ず障害者団体や難病団体などがヒステリックに「安楽死なんて絶対反対」と唱えてくる。
彼らは安楽死が法制化されると真っ先に自分たちが安楽死強要のターゲットにされるという被害妄想を本気で抱いているらしい。
あるネット記事によると彼らは安楽死どころか尊厳死すら認めようとしないようだ。
尊厳死の意思表示ができるリビングウィルについて国会で議論しようとしただけで彼らは議事堂の中に乗り込んできて「人殺し」とキイキイ喚きながら議事堂のドアの前を占拠したり、議員に脅迫メールまで送りつけたりして議論すらさせなかったという。
もし日本で安楽死が正式に法制化されたとしても、社会的弱者、特に障害者は絶対に安楽死を強制されることはないと私は考える。
炎上を覚悟で言わせてもらうと、彼らは貴重な金づる、金のなる木だからだ。
彼らには医療費、光熱費、交通費などの生活費のすべてに大幅割引がきくという特典がある。
障害者の家族も交通費や保育料などの割引特典が受けられる。
これだけ特典が受けられるのだから、当然生活費なんてほとんどかからない。
だから重度の障害者の人たちの中には結婚し、子供を作っている人たちさえ多くいる。
多くの特典のおかげで働かなくても大きな経済的余裕が持てるのだから当然だろう。
こんな特典満載の障害者を安楽死強要であっさり殺すなんて情弱なバカのすることだ。
私が障害者の家族だったら絶対彼らは死ぬまで大事にし、彼らを利用してしっかり将来のために貯蓄する。
大事なことだからもう一度書かせてもらうが、金のなる木の障害者が安楽死強要のターゲットになどなるはすがない。
それなのに、彼らは安楽死が法制化される動きを少しでも感知すると「安楽死の法制化を認めるなんて駄目ぇ!!絶対、絶対、ゼッタイに認めないんだからぁぁぁぁぁぁ!!」と子供のように喚き散らす。
そして、新聞やテレビなどのメディアも彼らに呼応して「安楽死など意地でも認めるか!!」とゴミ集積場に集まる烏のようにギャアギャアと騒ぎ立て、安楽死を切実に望む人たちの口を塞いでしまう。
今や7割もの日本国民が安楽死を望み、「人に迷惑をかけるくらいなら安楽死で死にたい」と橋田壽賀子さんまで言っているのに、メディアや障害者団体等は「安楽死などもってのほか」という強大な圧力で彼らの声を押し潰す。
特典の恩恵をたっぷり受けられて経済的にとても余裕のある障害者団体等や無責任に騒ぎ立ててうまい飯を食っているメディアには私たちのような経済的に苦しい立場に立たされている見えない病気に苦しむ本当の弱者の声などまったく耳に届いていない。
特に私のようなパニック障害という「見かけだけの健常者」はうつ病と違って障害者年金など1円ももらえず、経済的に非常に苦しい思いを強いられている。
私は数年前に東京の歯医者恐怖症専門の歯科医で静脈鎮静法を使って何本も虫歯を抜歯したが、それだけで20万もの大金がかかった。
静脈鎮静法は保険のきかない自由診療のため医療費控除などはほとんど適用されず、ほぼ全額自腹払いである。
障害者だとこういうものの治療費もほとんど支払わなくてすむんだろうなと思うと思わずため息が出てしまう。本当に羨ましい。
3 安楽死を望む難病患者たちの切実な叫び
――難病患者の中にも「家族に介護の負担や経済的な負担をかけてしまうのが忍びない」という理由から安楽死の
選択を希望する人たちもいる。
難病患者の中にも「家族に介護の負担や経済的な負担をかけてしまうのが忍びない」という理由から安楽死の選択を希望する人たちもいる。
6歳から神経性難病を患う患者の20代の女性は、介護認定がされない病気のため障害者年金だけではやっていけない、両親に経済的な負担を押しつけたくないという理由からスイスに渡航し安楽死することを決意した。
経済的にとても余裕のある障害者団体の皆様に、ぜひ彼女の声を直接聞かせてあげたいものだ。
4 すべての日本国民が最期まで一切心配することなく安心して暮らせる福祉制度を確立せよ
――保証人が用意できない身寄りのない人間はローンを組むことや賃貸住宅への入居はおろか入院や老人ホームへの入居すら拒否されるのが日本の現実である。
安楽死など絶対に認めないと言うのであれば、今すぐ入院と老人ホーム入居の際の保証人問題を完全に解決せよ。
もう一つ、私が最期の選択肢の一つとして安楽死を望む理由を書かせてもらう。
それは、日本では独身のまま老人になると入院したり、老人ホームに入居することが一切できなくなるからだ。
なぜ?と首を傾げるかもしれないが、日本では入院したり、老人ホームに入居するためには保証人になってくれる人が必要不可欠だからだ。
保証人が用意できない身寄りのない人間はローンを組むことや賃貸住宅への入居はおろか入院や老人ホームへの入居すら拒否されるのが日本の現実である。
欧米では入院や老人ホーム入居の際の保証人問題はとっくの昔に解決しているというのに、日本は何周も遅れている。
私のような「見えない病を抱える本当の弱者」には結婚できない人間も多い。
婚活でパニック障害だなどと明かしたらその場でお断りされる事例も多いし、パートナーの片方が心の病だったりすると
離婚まで発展してしまうことも珍しくない。
そして、結婚できずに保証人が用意できないと老後はお先真っ暗。
これで安楽死するなとか自殺するなとか笑わせるな、と私は言いたい。
安楽死に反対するすべての人たちにお願いがある。脊髄反射的な被害妄想で私たちの邪魔をしないでほしい。
特に障害者の皆さんは社会に貢献できる貴重な存在だ。一般人よりもとても大事にされる。私たちのように白眼視されることなんて絶対にない。
私たちに安楽死という選択肢を与えてくれれば、日本に本当の円満な社会が実現できる。
社会から白眼視される心配もなく、安心して最期を迎えられる。
スイスの本音は「日本のような、安楽死が殺人扱いになるような面倒くさい国の人たちに大勢乗り込まれては困る」だそうだ。
日本政府にはかつての米国への臓器移植ツアー流行→日本での臓器移植開始といった例のように世界の失笑を買ってからしぶしぶ安楽死や尊厳死を認めるようなことにならないようお願いしたいものだが、今までの例からするとまず無理だろう。
いっそのこと、スイスには安楽死と尊厳死を正式に公認しろと日本政府にきつく外圧をかけてもらいたいものだ。
そうすれば、ヒステリックに反対する愚か者どもの声も圧殺できるだろう。
安楽死など絶対に認めないと言うのであれば、今すぐ入院と老人ホーム入居の際の保証人問題を完全に解決せよ。
既婚でも未婚でも、すべての日本国民が最期まで一切心配することなく安心して暮らせる福祉制度を確立せよ。
これができないのならば安楽死を認めないなどとほざく資格は一切ない。