50A列車 目指すは北海道
「びわこエクスプレス」が山科を発車すると稚内行きの切符が発効だ。京都で「びわこエクスプレス」を降り、更新4000番台の写真を撮る。
京都からは「のぞみ106号」を待って、東京へ行く。だが、その前にお昼ご飯の確保だ。駅ナカのキオスクでカツサンドを購入し、「のぞみ106号」に乗車した。
「のぞみ106号」は8時31分に浜松を通過。だが、まだ長い。札幌に着くのは今から10時間10分後。札幌とはそこまで遠いのだ。9時43分。「のぞみ106号」は定刻で東京に到着した。
次に乗る列車は10時20分発の「はやぶさ13号」新函館北斗行きだ。この列車は北海道新幹線最速の列車ではないが、この列車を選択したのには一つ理由がある。だが、それはまた後ほど。しかし、その「はやぶさ」・「こまち13号」はまだ20番線に来ていない。その代わりに「はやぶさ51号」がそのホームに止まっている。
「これがダイヤ改正で新設された「はやぶさ」よね。」
「そうだね。」
でも、これに乗っても意味は無い。「はやぶさ51号」が出発すると入れ替わりに「やまびこ124号」が入ってくる。先頭はもちろんE5系だ。車両の書かれた番号を見るとE525-101・・・。どうやらE5系の量産先行車らしい。
「8号車だっけ。」
「うん、8号車7番アメ、ボス.」
「アメ、ボスねぇ・・・。ナガシィはアメリカ。」
「いい。」
「いいよ。でも「はやぶさ22号」に乗るときは私がデンマーク行っていい。」
「えー。」
「・・・。」
「やまびこ124号」として到着したE5系には乗客全員が降りることを確認するとすぐさま清掃に入る。折り返しまでの時間はわずか12分。出発4分前ぐらいになると「はやぶさ13号」に乗る乗客が乗り始めるため、それまでの間にすべての作業を完了しなければならない。慣れた手つきで手際よく枕カバーを変えたり、手すり等人の手に触れる部分をふいていく。
掃除が終了すると中で作業をしていた人が出てきて、整列一例の後それぞれ別の列車の清掃へと赴いていく。
「了解、業務放送です。20番線3013Bドア開けてください。」
その声が耳に入る。「ドアが開きます。」の声とともに開き、それを待ちわびていた乗客が車内へと入っていく。
「お待たせいたしました。20番線の列車は10時20分発「はやぶさ13号」新函館北斗行きと、「こまち13号」秋田行きです。ご利用のお客様ご乗車になってお待ちください。」
僕たちも車内に入って、指定された席に行く。大きな荷物を荷物棚の上にのせ、席に座った。
10時20分、「はやぶさ13号」は「こまち13号」に従い、東京を出発。大宮に到着する手前で新函館北斗からやってきた「はやぶさ10号」とすれ違う。僕らはこれから彼のやってきた新函館北斗へ。そしてさらに北へ行くのだ。目指すは日本最北端の地稚内。僕らはまだ北に少し進路を取ったに過ぎないのだ。