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なくともしあわせは
君の空が笑うことを願う
笑み崩れて笑い転げて
転げ回って回って仔犬のように
思い出して
七色のシャボン玉
陽だまりの匂い
モンシロチョウが舞う
青くぽかんと透き通る空は
歌を歌い君を待つ
手を差し伸べて
君があの青空に
残した歌を
また歌って
駆け戻って
探し出してあげて
高らかに
朗らかに
思い出して
空が青いのならば
空が赤いのならば
空が暗いのならば
空が見えないのならば
陽がなく
虹がなく
月がなく
星がなくとも
なくとも
泣くとしても
どんな時であれ
君の幸せは
許されていると




