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サンタクロースとシャボン玉

作者: かなちょろ

 クリスマス用の短編童話です。

 

 今日は待ちに待ったクリスマス。

 子供達に配る為にサンタクロースも大忙し。

 赤い鼻のトナカイだって気合十分。

 大きな袋にプレゼントを沢山詰めて、ソリに乗せ、ランタンを灯していざ出発。

 プレゼントは子供達の希望する物とは限らない。

 ただこの日、このプレゼントを喜んで貰えれば良いんだ。


 最近は勝手に入るとドロボーと間違われるので、先に手紙を出して置く事も忘れない。

 煙突から入るサンタもいれば、家の人に窓の鍵を開けていてもらい窓から入るサンタもいる。

 私は玄関から入れてもらい、プレゼントを置いて行く。

 

 良く休憩に誘われるが、プレゼントを配る家はまだまだ沢山あるので、いつも断っている。


 でも最近は早く寝る子が少なくて、私達サンタクロースの存在も皆んなにバレてしまっている。

 考え方がちょっと大人な子供には恐らくプレゼントの配達員くらいに思われているのかも知れない。


 それでも子供達の笑顔の為に、星明かりを頼りに一件、また一件とプレゼントを置いて来る。


 しかしどう言う訳か、後一件でプレゼントも配り終わると言うのに、星の明かりが消えてしまい、空は真っ暗。

 向かう方向もわからなくなってしまった……。


 すると突然、ソリの下でパチンと何かぎ弾ける音がした。


 ソリの上からそぉっと下を見ると、なんとそこにはシャボン玉が一軒の家の窓から登ってきている。

 窓を開けて子供が吹いているようだ。

 サンタの私に気がついたのか手を振りながら。


 その子供は私が明かりがなくて困っていると、その子供は小さな小型の電話を取り出し、何処かに電話をし始めた。


 話が終わったのか、子供は窓をもう一度開け、手を上げる。

 すると、町中の窓が開き、一斉にシャボン玉が窓から立ち上る。

 そして、町中の明かりが光ると、シャボン玉に反射して、真っ暗だった夜空を照らす。

 それはまるで夜空に浮かぶ星のよう。


 これなら最後の一件にプレゼントを届けられる。


 

 無事にプレゼントも配り終え、後で知った事だが、シャボン玉で明るくしてくれたのは、私がシャボン玉のおもちゃをプレゼントをした子だった。

 その話しを聞いた時、また来年もサンタクロースを頑張ろうと心に決めた。

読んで頂きありがとうございます。


皆様、良いクリスマスをお過ごしください。

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