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ダブルサイココライド ーSaga of Puppeteer ー   作者: KJK
3章 異界衝突 新世界戦争
23/53

10話 野良弟子と海辺の街



エリザベス----

オウム系魔獣  LV3

技能: 狂人の話 伝書鳩


--取得可能技


・エイリアン交渉通訳

・マーキング

-----



マーキングは任意の場所、生き物を見失ってもどこにいるか

方向がわかる、もしくは教えるという技。


これがあったら皆と直ぐに合流出来たかもという性能。

しかし今は交渉通訳のスキルも欲しい。


「むむむ。」


直観的にマーキングを選ばなかった時のほうが後悔しそうな気がした。

マーキングを取得。

ちなみに仲間のスキル取得は

本人に希望がないならあたしが選んでもいいみたい。


盲犬ハチ------

狼犬系魔獣 LV3

技能:超聴覚 噛みつく


取得可能技2つ


・超音波ハウリング

・心眼

・噛みくだく顎

・チームワーク

------


ハチは2個。このパターンってランダムなの?

上二つで!


【霊音波ハウリング】は敵の平衡感覚を狂わせたり、

聴覚を使えなくさせたり出来る。

しかも何度でも使用可能。


【心眼】は目以外の5感をフル活用して

タイミング、反応、体裁き、状況把握 などが軒並み大幅+補正

超聴覚との相性も◎。


早速外に出てハチに狩りのメインを任せてみたところ感想は…


「むっちゃ強くなった!」

 

え? 嘘でしょ?

と思わず目を見開いたまま固まってしまうほどだった。


近接戦闘能力が桁違いになっている。

敵の攻撃に当たる気配が全くと言っていいほど無い。

ヒト型とやれそうというので探してやってみたけど。


余裕のよっさんでした。まごうことなきエース。

ハチさんかっこいい…


このハチさんの飛躍的成長により、敵に対してだけでなく自分の所持している

スキルやアビリティの組み合わせ、相性の価値について気づかされた。

掛け算が大事ってことだよね。




本日の成果====

イヌ型4体

ヒト型4体

====



夜。拠点としているビルに戻ってから

ハチに弟子入りをお願いしてみる。

盲犬は快く弟子にしてくれた。感謝する!


弟子入りから二日後の昼…


ハチの活躍もありレベルがあがる。



=====  

シンディ

野良弟子 LV3→4

師匠 1「呪術師」 2「仙人」 3「オウム」 4「盲犬」

「エリザベス」「ハチ」


技:「弟子入り」「弟子の呼吸」

  「魔獣、エイリアンスカウト」

  「簡易呪術」「魔道具DIY」

  「気配消し」→「劣化隠形」新!

  「マジカルテント作成」

===


―新技能取得可能。

以下の中から選んでください。


・3感強化

・通訳

・マーキング


スキル「3感強化」取得----

視覚、嗅覚、嗅覚が強化




「なんだよ! マーキングってそれエリザベスが取得した

おしっこを場所とか敵にかけるやつでしょ!」


動物の師匠を得た弊害が出てきてる気がした。

3感強化に即決。



3感強化は劣化版の心眼みたいな感じだった。

劣化版と言っても凄く強くなった気がする。

今までに比べて明らかに立ち回りが強くなった。

特に回避と状況把握が戦闘の達人かというほどに。


心眼がたぶん凄いスキルなんだろう。


ハチの場合は心眼に超聴覚が相乗効果を発揮して

能力大上昇につながった。

私も今まではヒト型は戦いたくなかったけど、3感強化を得ただけで

ヒト型1,2体なら少しは怖くなくなった。他の技も意識すればもっと伸びるかもしれない。



成長具合に満足しテントに帰ってゆっくり休む。


成長と共に希望が少し見えてきた。

心に光が灯っているような感覚。少し浮ついているかもしれない。

そのままハチを枕代わりにして目を閉じた。




@@



気持ちよく眠ってるところをハチに起こされた。


「何? どうしたの?」

「……ん、ちょっと待って。」


服の袖をハチが口で咥えて引っ張りながらキョロキョロと落ち着かない様子。


(もしかして敵?)


ハチは何が何だかわからないというように周囲を見渡してる。

横を見るとエリザベスは眠りこけてる。

バッと飛び起きてテントから出ると見知らぬ倉庫の中にいた。気温は寒く

差し込んできている陽の光の感じから明け方だと何となく思った。



「え… ビルじゃない。ここどこ? 」



思考が止まった。フリーズする。 

呆然として、力が抜けていく。

記憶をたどる、おかしなことが起きてるのだけは確かだった。


倉庫の中はまだ薄暗い。エリザベスを起こしてテントを片付ける。

ベスも異変に気付いたようだった。ハチが困惑したようにこちらを見る。

そりゃそうだよね。ハチは目があまり見えない。

忽然と環境が変わったら混乱して当たり前だ。


突如エリザベスが大声を上げる。


「センデイ! ニンゲン!! オオゼェイ! ニンゲンガオオゼェイ!」


倉庫のドアから人間が8人ほど出てくた。


エリザベスが近づいて意味不明なことを話しかけていく。

だれも気にした様子はない。


(狂人の話が効いているんだ…)


ハチは隠れててもらう、びっくりしちゃうかもしれないから。

あたしも話しかけにいくと男たちがびっくりしたような顔をして


え? 誰? とか口々にお互いを見合って確認していた。


あたしは男たちに

「なんで自分がここにいるかわからないけど、

あなた達はこの場所で生き残った人たちなの?」


などと恐る恐る聞いてみた。心臓がうるさいくらい緊張している。

なんて切り出すべきかなんて分からない。


男たちはみるみる異常者を見るような目つきになった。


彼らは互いに目くばせして、うちの一人がなにかの病気じゃないか

というようなことをぼそっと言ったのが聞こえた。

ちょっと事情を聴くからこっちに来てもらえるかと言われたが…

そういった男自身がどうしていいかわかってなさそうだった。


「はい、でも一つだけ聞かせてもらっていいですか?」

「あ、はい。どうぞ」


「この世界に人間はどのくらいいますか?」

「はい? えーっと、70億人くらい? なんでですか?」


「いえ、あ、あともう一つだけ。」

「はい…」


「エイリアンはいると思いますか? モンスターとか。」

「いやぁ、どうでしょうね…」


トイレに行きたいと伝えてそのまま施設内から外へ。

エリザベスはいいとして、ハチは超聴覚をうまい事使って見られないように出てきてもらった。


倉庫の外に出ると昔懐かしい人間の世界。


青い海。磯の香。海辺の倉庫。懐かしい感じがする。

港町だ、ここ。

船も行き来してるし。遠目にフェリーが見えた。


世界自体が違うのか。国は変わってない。

方言とか言語とかも同じ。

放心状態でとても体に力が入らない。その場にへたり込む。



せっかく戻れたのに…


どこか人のいない場所にいきたくなった。

兎に角人間の相手を今はしたくなかった。全てが突然すぎてもう一杯一杯だった。

もしここが安全な世界なら一人で考えを整理できる場所に行きたい。


例えばあたしの家は? どこに住むの? とか。

実家ももうない。私は両親がいない、もう亡くなっている。

バーで働く? エリザベスとハチは? どうしよう。


隠れてもらいながら二人が生きやすい環境に

みんなで引っ越す計画たてたほうがいいかな。

あ、二人ともお願いだから人間襲わないように言わなくちゃ。


後でその話をしたら

2人は襲わないと約束してくれた。


疲れた。なにわともあれ、積もり積もった疲れが一気に襲ってきた。

海を見てぼーっとしてよう。

せっかく強くなってきて、アムスは何処かわからないけど。

カトーのいるかもしれない北東方面に行けそうだったのに。


また平和な世界に戻って来れたのはいいけど…

喜んでいいのか、この時の私にはわからなかった。


その日最後に思ったのは…


「よし! しばらくはいっぱい寝て、食べて。

あと情報収集もしなきゃ! 取りあえず、それだけやればいいよね?」


だった。







シンディ「野良弟子」 レベル3→4  

師匠 1「呪術師」 2「仙人」 3「オウム」 4「盲犬」

「弟子入り」「弟子の呼吸」new!

       「エイリアンスカウト」

仲間エイリアン及び魔獣

「エリザベス(オウム型エイリアン)」

「ハチ(狼型魔獣)」

所有スキル

「簡易呪術」「魔道具DIY」

「気配消し」→「劣化隠形」new!

「テント作成」



盲犬ハチ

狼犬型 魔獣 レベル3

超聴覚 超音波ハウリング 心眼

噛みつく



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