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恋愛戦国時代  作者: 藤田 あゆむ
4/6

恋愛戦国時代スタート!

この話は第4話です。

 それから1週間がたった頃、陽向から衝撃の相談がきた。


「なぁ涼人、俺さ、広乃に告白しようと思ってんだよね」


 さすがにビビった。

いきなりすぎだろ!

てか、陽向って広乃のこと好きだったのか。

衝撃すぎて言葉が出てこない。

俺は別にあいつのことを好きなわけじゃない。

ただ、幼馴染で唯一、話の通じる女子友が他の男にとられると考えるとなんだかいい気がしない。

だから俺はこう言った。


「それはちょっとやめない?」


 陽向はポケーっとしている。

そりゃそうだろうな。今の言い方だと俺が広乃のことが好きみたいな言い方になるからな。


「誤解すんなよ? 唯一話が通じる女子友がとられるのが嫌なだけ」

「焦った~、お前も広乃のこと好きなのかと思った」

「てか、あいつ、学年でカワイイ女子ランキング第1位らしいぞ?」

「え? まじで?」


おい陽向、お前も決めては顔だろ? と言いたいところだが、さすがにかわいそうだからここで止めておく。ただ、やっぱり広乃はとられたくない。もう一度言うが好きではない。

 だから、俺は改めてこう言った。


「広乃はやめてくれないか?」


2人の間でしばらく沈黙がつづいた。

すると、陽向があることを言ってきた。


「じゃあ、かけしようぜ」

「・・・は?」

「だ、か、ら、賭けをすんの」


言ってる意味がわかんないんだが。

この話の流れで、なんでかけをする方向に話がすすむのか。

けど、これで広乃をあきらめてくれるのならば上等だ。


「内容は?」

「1か月やる。その間に学年カワイイ女子2トップの内の1人である、筒魁さんをゲットしろ」

「は? なんでそうなる? てか、俺そもそもあいつに興味ないし」

「でもお前らなんか仲良いいじゃん? お似合いだし」


確かに最近、話すようにはなってきたけど、あいつのこと恋愛対象になんて思ったことない。

言われてみれば三次元の中じゃカワイイけども、二次元の可愛さを知っている俺にとっちゃ、なんとも思わない。


「やめてくれ、俺はあいつのことを恋愛対象としてなんかみてない!」

「じゃあ、お前の幼馴染はもらっちゃうよ?」

「お前はなんで俺と筒魁さんをくっつけようとすんだよ」

「だから、お似合いだからだよ。お前がもしもこの賭けに乗らなかったら、お前の幼馴染はいなくなる。どうする?」


こいつ、こんな性格だったっけっていうのは置いておいて。

問題は、この賭けのことだ。

俺がこの賭けにならなかったら、どのみち広乃は陽向のもの。

かといって、俺がこの賭けにのったところで、筒魁さんをゲットしなければいみがない。

 いや、待てよ? 猶予は1か月と言っていた。

今は対策を思いつかないが、とりあえず、この賭けに乗っておいて、猶予の1か月の間に対策を練ろう。

よし! これでいこう!


「・・・わかった。そのかけに乗る」

「よし、猶予は1か月。その間にお前は筒魁さんをゲットしろ。おれは広乃への愛の言葉でも考えておくよ」

「お前、今のセリフ、キモイからやめろ」


こうして、俺らの恋愛戦国時代の幕が上がった。



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