round-0-2
画面に映るの電灯に照らされた街並み。
古びた街並みの下に二人の影が映る
まずは暗がりから男が登場する。
日に焼けた浅黒い肌に紺色のシャツ、その上から特殊部隊用ベストを彼は身に着けている。
『少佐、手助けは必要で?』
無線から音声が聞こえる。
「いや、大丈夫だ。必要ない。」
そういいながら男は、バリステックマスクを顔に装着しボクシングに近いスタイルのファイティングポーズを取る。
そのキャラクターの名前はエイジャックス、相手、「ロムロム」の持ちキャラだ。
反対側からもう一人男が登場する
エイジャックスの二倍以上の身長を持つその彼を象徴するのは、全身を覆うダークスーツを圧迫させるような肉体。
丸太のような太さの両腕に、巨大な逆三角形を作る筋肉、そして口には笑みが浮かんでいる。
腕にはロシアンマフィア「バール」の酒瓶の入れ墨。
そのキャラクターの名前は「ヴォルフ」
俺の最終決戦を決めるキャラクターだ。
『GET THE WIN UNDERGROUND ROUND 1』
『FIGHT!』
ものすごい速さで初撃のジャブが放たれ、寸前でガードに相手と反対側に方向キーを押し込む。
エイジャックスの本領はボクシング技のコンビネーション技による手数の多さで圧倒できること
すかさずカウンター技を入れるもガードされる。
こちらが一撃を出せば、相手はガードする。
相手がガードすれば、相手はコンボを見つけようと
一進一退の攻防戦を繰り広げる。
集中力を指先と画面に費やし、相手の集中力が切れる瞬間を待つ。
針の目に糸を差し込む、そんな一瞬の隙に俺はコマンドを思いっきり叩き込んだ。
一撃目に相手を巨大な拳で叩きつけ、二撃目に掴んでバレーボールのように相手を投げ、三撃目に
「ラッキーストライク」コンボの最後となるストレートを食らわせる
『ジャム選手、ここでラッキーストライクコンボをきめたぁぁぁぁぁぁぁ!ロムロム選手、とっさに反撃するもしっかりとガードされてる、さぁここからどうする!』
相手の体力は最初から比べれば残り五分の一程度。
俺の体力は二分の一。
油断はできない。
さぁ、どうする。
ただ一瞬、ただ一瞬。
それだけでいい
最後の一撃が決まり、一ラウンド目は俺の勝利だという表示がされる
第一セットを取るまで気は抜けない……
そして……
『第一セットを先取したのは、ロムロム選手。どちらも引かない、いや退けない、この試合一戦だけでも緊張感が伝わってきます。解説のジンジャーさん、この試合を見てどう思われましたか?』
『凄まじい試合でしたね。
最初の一戦から素晴らしい試合でした。
ジャム選手のヴォルフによる「ラッキーストライクコンボ」からの2ラウンド目で見せた天才的なアドリブコンボ。
素晴らしいプレイとテクニック、まさしく全一ヴォルフの異名を持つ彼らしい戦いを見せましたね。しかしロムロム選手も負けてはいません。』
『残り体力、わずか一割のところからマグナムショットからつなげたラッシュコンボによる逆転勝ちは素晴らしいものでした。 あと一歩のところまで追い込まれてからの反撃、経験と鋭敏な反射神経の組み合わせで成り立つ彼らしいスタイルです。』
『それでは第2ラウンドの準備が出来たようです。それでは第2ラウンド、スタァァァァァート!』
どうすればいい
どうしよう
ふうと息を吸い込む。
過去の記憶がフラッシュバックする
あんなこともあったな
ジャムというプレイヤーネームの男は
数か月前の戦いの記憶を思い出す。




