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round-0-1


まぁ、よろしくお願いいたします。

「さぁ、最後の一戦。泣いても笑ってもこれが最期だ。この勝負に勝ったものが来月行われる世界最大の対戦格闘ゲームの祭典 UNIVERSAL FIGHYERS CUP 2050への切符を手に入れる! 

勝つのは、さぁどちらなのか!」


いつものアーケードコントローラーを抱えて壇上に上がる。

手足の細かい震えが止まらない。


緊張からなのか、それとも最強ともいえる相手を前にしているという武者震いからきているものなのか


俺にはわからなかった


自分の登録した、プレイヤーネームのジャムという名前がコールされると周りから大歓声が上がる。


大歓声が聞こえるのは当然、現実で300人近く、ネットを含めた放送などで間接的に見ている数はその数倍以上。


この大会の複数タイトルの中でも俺たちがプレイする、注目の的となっている「ファイター・オブ・アンダーワールド2」通称「FOU2」

DLCキャラを合わせ、使用できるキャラクターは現時点で17体、予定ではあと3キャラクターが追加される予定だ。


アンダーワールドが示すとおり、犯罪者や賞金稼ぎ、そして異形の者が戦うという内容になっている

このタイトルは人気が爆発し始め、対戦格闘の新しい時代を作り始めたタイトルの一つになりつつある。



相手は日本が誇るプロプレイヤーチーム「REDGaming」からの刺客「ロムロム」



優勝候補の一人であり、複数のタイトル戦で華々しい成績を残し、闘乱2048では5on5トーナメントでは異例の五人抜きを果たした男。



手足が震える、これは全身をこの舞台の熱気によるプレッシャーが包んでいるのか、それともこの相手に対しての武者震いなのか。



わからない


実況席の解説が一切聞こえない、無音の音が耳の中に響いてくる。

それなのに俺の目には闘志が、口には笑みが、浮かんでくる。


恐怖か、緊張か、または興奮か。















勝てないかもしれない














だが、だからこそ面白い!




















アーケードコントローラーに指を乗せて接続出来たことを画面で確認する。

ロードが終了し、キャラクター選択画面へ



心は決まっていた。


相手が選択したのは相手の持ちキャラ、筋肉で構成された細身を持つ元軍人「エイジャックス」

そして俺が……選んだのは


身長2m、体重200kgを超える巨漢を包むスーツに口に浮かぶ笑み。


興奮と軽い驚愕の歓声が上がる


「おっとここでジャム選手!今大会ではバズヴにキャラクターを変更して参戦していましたがなんとこの試合ではヴォルフを選択しました。解説のジンジャーさん、いかが思われますか?」


「現在最強キャラクターの一角を占めるエイジャックスの中でも最強と呼ばれるロムロム選手を相手にするため本来のプレイスタイルで戦かわなければいけないと思ったのでしょう。重量級使いとして知られ日本最速のヴォルフ、マスターランクに到達したジャム選手の本領を見られることでしょう。」


「そろそろ準備が完了したようです。それでは、ジャムヴォルフvsロムロムエイジャックス!、いってみましょぅぅぅぅぅぅ。」

コントローラーに置いている指が軽く震える。


「行くぞ、ヴォルフ。お前の力を見せてやる。」

小声で俺はそっと自分に語りかけ、自分を奮い立たせるように唱えた。







































さぁ、試合開始だ。



7までは毎日更新となりますが、その後は、おそらく作者の都合で毎週火曜日が限界となる可能性があります、ご了承ください。

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