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『危険な予感』

本日3投稿目

「つまり、このサイクロプスはやはり魔道具によって魔力が抜かれてしまったということなんですね」

「間違いない、体内の魔力が引きちぎられたような痕跡がある」


俺たちはモッセマンさんのところに行き、そこでサイクロプスの死体を見ながら説明を聞いていた。


「本来、サイクロプスは目から光線が出せる希少種なんてものがあるが、魔力を扱うことは基本ない。つまり、魔力がなくなるなんてことは普通ではありえない。こいつは希少種のようだが、それでもそんな自身の攻撃手段を減らすようなことはしないはずだ。それなに、魔力が無くなってしまっている。念のために、解剖してみて魔力の流れていた器官を見てみると、よく見ないとわからなかったがやはり異常な流れの痕跡があった」

「そんな魔力を抜き取る魔道具なんてあるんですか?」

「あることにはあるが、ここまで根こそぎなんてものは知らない。しかも、さらにわかったことがある」


何やら真剣な表情をモッセマンさんは浮かべた。


「ゼロ君、あの決闘時に使われたあの魔道具をおぼえているよね」


そりゃ、覚えているよ。あのバカ坊っちゃんが使って化け物になったやつだもんな。印象が強かったもんな。


「あの魔道具に近い形跡があるんだよ!」

「どういうことですか?」


魔道具というのは、製作者のクセがどうしても出るらしい。そのクセに似たような形跡があるらしい。


「あの時使われたやつは、使用者の魔力を吸収して発動するものみたいだったが、その吸収時の・・・なんていうかな、こう、波のような感じのムラがかんじられたんだ。このサイクロプスに見られたものにも同様な痕跡があった」

「つまり、その魔道具を製作した人は同一人物だと」

「そういうことになるな」


それに、そのような魔道具はもしかしたら今、王都で起きている魔力が抜き取られてしまう事件につかわれているかもしれない。


とすると、ここで一つの疑問が生じる。


「集めた魔力をどうする気なんでしょうかね?」

「さあ、わからないな。何か魔力を大量に消費するようなことをするならば何かロクでもないことになるだろうけどね。ただ、そこまで魔力を集めているならば、その大きさにもよるが魔力を感知できる人ならすぐ見つけられるはずなんだけどね」

「アルテミス、何か感じないか?」

「なんもないのぉ。おそらくじゃが、魔力を通さない何かに保管されておるかもしれん」


なんとなく嫌な予感がし、明日より調べようとモッセマンさんと話し合い、今日のところは宿に戻った。


だが、このときすでに危険な事態が進行しているのであった・・・。


次回、王都に・・・

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