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『かくかくしかじかでつうじるらしい。そして大変なことだって』

没ネタ

「そういえば決闘の時にいた冒険者はどこなんですか?」

「ああ、かれなら今ちょっと厄介なことになったらしくてね」

「なにかあったんですか?」

「いや実はね、奥さんに逃げられたらしい。なんでも筋肉臭がひどいとかでひどく落ち込んで、いまあるダンジョンに憂さ晴らしに言っているらしい。」


 なんか気持ち悪くなった

 校長室にて、俺はどう言うわけか待たされていた。

アルテミスが従魔になったことだけを言えばいいとかそんなレベルの話ではないらしい。モッセマンさんは先ほど俺が校長室に連れてこられた際、どこかに向けて連絡しその誰かをここまで待ってなさいといった。


「あの、モッセマンさん、いい加減寮に戻っていいでしょうか。もう門限を過ぎているのですが」

「まだ待ってください。もうすぐ来ると思います」

「いやそのいったい誰を待っているんですか?もう連絡してから10分ぐらいたっているんですけど」


 と、そのとたんに校長室のドアが勢いよく開き、そこから入ってきたのは、高そうな服を着て肩で息をしたおっさん、


「おいモッセマン!!いきなりわしを呼ぶとはどういうことぞい!!」


 この国の国王様本人だった。


誰が来るかなと思っていたけどさすがに国王本人が来るとは思ってなかったよ!!


「あ、来ましたか。国王様、実は本日緊急便で来るようにと伝えたのは訳がありま「おお、ゼロよ三日ぶりではないか」・・・聞いていますか?」

「お前のことだからどうせ何かやばい話だと分かるぞい。しかし、ゼロがここにいるということはもしやそれに関係したことかぞい?あ、ちなみに決闘の際話していた表彰する日程なんだが今から10日後に行うことになったぞい。後、第2王女、つまりわしの娘を助けたことに関しても同日行うぞい」

「あ、そうなったんですか」

「あの国王様、手短に伝えるためにあの魔法を使って話しますがいいですか?」

「ああ、いいぞい」


 あの魔法?いったい何の魔法なんだろう。


「では、『カクカクシカジカ、コクコクフムフム』!!」


 なんだその呪文!?そんなので伝わるわけが、


「何!?そんなことがあったのかぞい!?」


 伝わったよ!!?何その魔法!!漫画みたいじゃん!!


「あ、ゼロ君はそういえばこの魔法知らなかったですよね。この魔法は『カクカクシカジカ』という魔法でね、あっという間に伝えたい用件を相手に伝えられるんですよ。まあ、この魔法を使うには世界一まずい魔法薬を定期的に飲まないとできませんですけどね」


 うわ、便利だと思ったらそんな嫌な制限があるのか。使いたいとか言わなくてよかったな。


『我もあの魔法を見たことがあり、使いたいと言ったらその薬を飲まされたことがあったがあれは確実に死ぬぞ』


 エンシェントドラゴンのアルテミスにまでそんなこと言わせるレベルのまずさってどれだけだよ・・・


「しかし、転送の行き先ミスでそのようなところにつき、さらにそこでドラゴンを従魔にするとはゼロ、お前なんか憑いているような気がするぞい」


 あ、しっかり伝わっていたのか。しかしあれだけの言葉でそれだけ伝えるとは不思議だな。


「そうそう、なので国王様とゼロ君にはいまここで決めていただきたいことがあって呼んだんですよ」

「あのモッセマンさん、あなた一応ここの校長先生ですよね。なんで国王様をそんな簡単に呼べるんですか?」

「それは秘密です。ま、悪用は必ずしないとして約束しましたし、ここで盛大にばらしても」

「それだけは絶対やめるぞい!!!」


 うわなんか国王様超必死だな。もしかして地球でいう黒歴史が書かれた日記でも奪われているのかな。モッセマンさんなら一応口が堅そうだし、そんな悪用なんてしないと思うけどそれだけ必死ってことは結構あれな感じなんだろうな・・・。


「で、まあそんな国王様のポエム集、おっと間違えました。こっちの報告書です」


 国王様のポエム集て今言ったな。見るとモッセマンさんがこっそりアイコンタクトしてきた。


(みたいですか?)

(超みたいです)

(では明日の放課後にでもここに来てください)

(わかりました)


 わずか0.1秒ほどの短いアイコンタクト。しかし、その短い間に俺たちは約束したのであった。


「その報告書がどうかしたぞい?」


 あ、絶対気が付いていないなこの国王様。なんとなくだがこの国王様のポエムをどうとったかわかったような気がした。


「ええ、実はこれは私の知り合いが持ってきたものでして実は最近スラム街に不審者が出没するということでした」

「それだけかぞい?お前のことだから絶対まだ何かあるに決まっているぞい」

「さっきの魔法は一日一回までしか使えませんから今は使えないんですけどね、この話はゼロ君にも伝えたいから話しているんです」


 え、俺にも何か関係があるのか?


「実はですね、そのスラム街に出没した不審者はどうも我がグライトス王国の敵国『ウィーキッドネス帝国』の工作兵か、宗教国『カルトック』のどちらかの手らしいのです」


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『ウィーキッドネス帝国』

・グライトス王国の敵国。20年前の戦争以来友好条約が結ばれていない。現在は停戦状態。

・奴隷制があり、多くの種族の亜人や人間が奴隷として扱われている。

・実はそんなに政治は汚くなく、きれいである。ただ、帝王の加齢臭が臭いというのだけはどうにもならないらしい。


宗教国『カルトック』

・グライトス王国の敵国ではないが、宗教自体は対立しているらしい。最高神(いないのですが信仰されている)『モー』を信仰している。

・別に亜人などに対して偏見などはないがそれでも少し毛嫌いしている。

・神官が最高権力を持っていて政治を担っている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『以上が鑑定結果です』


 世界の声さん、ナイスフォロー。全く知らなかったよそんな国。



「で、その不審者たちが最近活発に動いているようなのです」

「なるほど、その目的はだいたい予測がつくな。大方この国の優秀な冒険者たちを引きぬ・・・そうか、それでゼロを」

「わかりましたか?ゼロ君、つまり彼らはおそらく君を狙う可能性が高いんですよ」

「つまり、俺をどうにかして国に引き抜きたいんだな」


 ここまでわかればもうわかる。俺はハクロやスラ太郎などの強力なモンスターを従えている。つまり、それだけで一国にも対抗できる戦力なのだと思われているのだ。


「しかも今回、国を滅ぼした経験のあるエンシェントドラゴンを従魔にして帰ってきた。この情報はすぐ彼らに伝わります」


 なんかめんどくさい政治の問題に巻き込まれたなー。


「つまり、いまここでゼロ君はどこの国にもつかないということを宣言してほしいのです」


 あれ?この流れだとてっきり俺がこの国についてほしいとかいうかと思ったんだが。


「ゼロ、そなたの力は強すぎる。1年前神父から聞いたとき慌てたぞい」


そういえばあの神父国王に話すとか言ってたな。


「だが、わしにはわかる。そんな強大な力はこの世界中どこ探しても繋ぎ止められる国はないとな。それゆえ、この国につけとかそういう事は言わないんだぞい。ただわしは、この国の国民たちが戦火によって苦しむ姿を見たくはない。それゆえ守る力が必要じゃが、わしにはそこまでの力はない。ならばせめてお前がこの国に敵対しないようにしたいんだぞい。だが、この国にずっといてもらうわけにはいかない。だからお前にはどこの国にもつかないといってほしいんだぞい!!」


 国王様の心からの叫び。それは俺には痛いほど伝わった。

普段は情けない様だが、いざというときには国民のために最善を尽くす、その国王の姿が立派に見えた。


『主殿、この提案を受け入れましょう。ですがその前に私を出してはいただけないでしょうか』


 アルテミスがなぜか出してほしいといってきた。


「国王様、モッセマンさん。なぜかアルテミスが話したいそうなんですけどいいですか?」

「別にいいですが何でですかね?」

「構わないぞい」

「では、来い!アルテミス!!」


 召喚し、アルテミスが出てきた。その顔は真剣で、エンシェントドラゴンの風格を醸し出していた。


「この国の国王さまにはお初にお目にかかります。我はエンシェントドラゴンのアルテミス。このゼロ殿の従魔。先ほどからの話を聞いていました」

「おお、これはこれはアルテミス殿。何か用があるのですか」

「はい、その話を聞いていたある解決法が思い浮かんだのであります」








次回に続く。

しかし本当なんかシリアスな雰囲気嫌だな。何とか次回は抜け出さないと

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