『学校へ帰還』
少し短め
アルテミスを新たに従魔にし、転送がそろそろ始まるのでクラスメイトのところに戻ろうとした。
「そういえばゼロ様?転送が開始されるときに、私たちも従魔用空間に戻っておかないといけませんかね?一応この地にはゼロ様に召喚されて出たのだし、私たちはその転送の対象外にあたるんじゃないでしょうか?」
「そういえばそうだな。モッセマンさん、ハクロたちは従魔用の空間に戻したほうがいいですかね?」
「ま、戻したほうがいいかもしれないな。今までこの転送を使用した時に従魔と離れてしまったなんて話は聞かないが、今回は目的とは違う地に転送されたからな。何かあっても困るしそれにいま、そのドラゴンの娘がいるだろ。まだ先生方には話していないからその姿を見られたら大騒ぎになるかもしれん」
そうモッセマンさんはアルテミスを見て言った。
「まあ、我の記憶によるとそのようなことがないはずだが、確かに主殿と離れ離れにならないようにするにはそのほうが良いかもしれんな。それにそのように騒がれるのも我は苦手じゃ。確かにその従魔用の空間にいたほうが良いじゃろう。主殿、従魔用の空間に入れてくれ」
「あれ?長い時を生きているのに知らないんですか~?従魔用空間は入るだけなら従魔自身の意思ではいれますよ~。そこまでぼけてるんですか~?」
「な、何!!いや、そんなことは知っておったわい!!」
「えー本当ですか?」
「だから何よ、その人を小ばかにしているような顔は!!むかつくからやめんか!!」
「いやバカにしているんですよ。仮にもゼロ様の従魔ならこのくらいは当たり前でしょ」
「ン?デモハクロモタシカサイショニキガツクマデジカンカカッテイタヨネ?」
「ちょ、スラ太郎!?」
「なんだお主もわかっていなかったではないか。それなのに何が『このくらいなら、当たり前でしょ』じゃ。片腹痛いわ」
なんでだろう。なんかハクロとアルテミス仲悪いな。
(モッセマンさん、なんであの二人さっきからあんな感じになっているんですかね?)
(ありゃたぶん「同族嫌悪」みたいな奴だろう。二人ともどことなく性格が似て「「誰がこいつと性格が似ている(のよ!!)(じゃ!!)」ぐふぉう!?)
聞こえたのだろうか。二人とも見事に息ぴったりでそれぞれきれいな右ストレートと右フックでモッセマンさんの頭と腹を殴った。
「ふん、なんでこんなやつと性格が似ているといわれるの!!」
「奇遇じゃな、我もそのように思ったわ!!」
なんか息ぴったりだなこいつら。
「うう、なんか一瞬きれいな景色と死んだばあちゃんがみえたぜ・・・。そしておいでおいでと川の向こうになぜかいて」
「それ渡っちゃダメな奴じゃん!!」
モッセマンさんが死にかけたところで、とりあえずハクロたちを従魔用の空間に入れクラスメイト達とジョイント先生がいるところに戻った。
「おお、校長無事だったのか。ま、ゼロの従魔たちが強いのは俺もわかっていたからそこまで心配していなかったがな」
「何気にひどいな。それに実は無事ではなかったんだよ。危うくモンスターに殺されかけてね」
「うわほんと何があったんだよ」
「それでな、説明するのは後でわたくしとともに校長室に来てくれんか?この場でいうのもしばし具合が悪いからな」
そりゃドラゴンに殺されかけて従魔にしたなんてこの場でいうのは不安を増させるからな。
そうこうしているうちに、時間が来たのか、行きと同じ陣が足元に浮かび、次の瞬間学校の校庭に戻れていた。
その後、今日の授業は一時解散し、半ば引きずられる形で俺は校長室に引きずられていった。
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