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10歳

本日二度目投稿

 スラ太郎を仲間にしてから7年たった。

森で毎日適当にモンスターを狩り、小遣いを稼ぎ、ついに10歳を迎えた。

 このいまいる国では10歳になると、いったん王都に連れてこられ、そこで自分の能力を調べてもらうらしい。

 俺はすでに「適当」「精霊王の加護」のおかげで大体の魔法が使えるようになっているが、実はまだ家族には内緒にしている。

 強欲な親父なようで、もし俺が魔法を使えるとわかったら絶対魔法学校に入学させてそのあとにつく職の給料をもらおうとしているだろう。


一応俺は意外に勉強熱心なメイドのおかげで読み書き、計算はできるが、上の二人の兄貴たちはできないらしい。何考えているんだか。あれか、貴族だから別に勉強いらんとでも思っているのか?


 とりあえず俺はいったん屋敷を離れ王都に連れてこられた。

メイドとも離れ、普段顔すら合わせない両親とともに行くのは苦痛である。あ、スラ太郎はいま俺が作り出した従魔専用の空間にいる。

どうやら魔物使いは自然に従魔専用の空間魔法を使えるらしく、そこにいくらでも入れられるようだ。

もちろん普段はできるだけ出して一緒にいられるようにしている。だってすべすべのぷにぷにで気持ちいいし、何より俺のスキル「仲良しこよし」は仲良くなればなるほどそのステータスをあげられるんだもん。そりゃ仲良くしたいよね。

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王都の中心にある城につき、神父に案内され地下へ向かった。

そこには一枚のプレートがあった。


「このプレートに触れなさい。さすれば神があなたの才能を映すであろう」


 ここまで連れてきた神父らしきひとが言った。ちなみにこの部屋の真上で両親は待たされている。

プレートに浮かび上がる能力はその場にいる神父と、そのプレートに触る人だけしか見れないらしくて、終わったら神父が報告するようだ。

こうでもしないと、プライドがバカ高い貴族が子供の能力が低いとわかったらその場で殺すらしい。俺の親父もやりかねん。

しかし神か・・・あの適当な奴には映されたくないな。


プレートに触れると、プレートが輝き、そこに文字が映し出された。

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仮名前:ゼロ

種族:人間(?)

年齢10歳

MP:ERROR

ATK:845

DF:267


スキル:「適当」「仲良しこよし」「魔物使いの才能」「精霊王の加護」「鑑定」「隠蔽2」「魔力制限解放」

従魔:「スラ太郎」

称号:「魔物使い」「魔法を極めしもの」「孤独な者」

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・・・ステータスと同じような感じなのはわかる。でもなんか増えてる。しかもチートみたいなものが!!

鑑定してみるか・・・

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『鑑定結果』

「隠蔽2」・・・「隠蔽」の上をいくスキル。この場合姿を消せる。ただし、ステータス判別プレートには効果がない。

「魔力制限解放」・・・やったね魔力使いたい放題で魔力切れなんてないよ(笑)

「魔物使い」・・・何のひねりもなく魔物使いであるということ

「魔法を極めしもの」・・・人間には不可能なレベルの大魔法が使用できる。

「孤独な者」・・・10年間血のつながっているものに愛されなかった者のみ付く。この称号の効果は、愛されなかった分だけ非情になれる。

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・・・うわぁ。とんでもないことになってやがる。神父まであんぐりと開いた口が塞がらないでいる。

生まれてからほとんど鑑定で見なかったからわからなかったけどまさかこんなことになっているとはなんだこれ・・・。しかも従魔を持っているのがもうばれているじゃん。」


少したってやっと神父が現実に戻ってきた。


「いったいどういう事なんですか・・・『精霊王の加護』や『隠蔽2』、『魔力制限解放』なんて見たことありませんよ・・・。しかも今従魔を持っているんですか?」


従魔は隠すほどでもなかったのでいったん呼び出した。

スラ太郎を見ると神父はさらに驚いた。


「ひ、ヒールスライムなんてめったに見ませんよ・・・それなのに従魔になっているんですか・・・。もうなんといえばいいのかわかりません」

「そんなにまずいことなんですか?」

「まずいですよ!!ゼロ君、君はいわば歩く最終兵器クラスの人物になっているんですよ!!もしそんなことが王様に知られたらそれだけで他国に戦争を吹っかけて君を戦場に出しますよ!!」

「うわっ、それは嫌だな」


この神父の慌てっぷりから考えると相当まずいことに間違いない。俺はとにかく適当に平和に暮らしたいのだ。そんな国の争いごとに巻き込まれるのは御免こうむりかねる。


「そうだ、『隠蔽2』というスキルを持っていましたね!!『隠蔽』と少し違うようですがもしまた王様にこのプレートに触るよう言われたらそれで隠せないんですか?」

「鑑定してみたけど無理みたい・・・、神父様、どうにかこのことをごまかせませんか?」

「そうですか・・・では、一応才能はあったけれども冒険者用の学校に行かせるように勧めます。それなら一応ある程度ごまかせますが・・・それでいいんですよね?」

「はい。冒険者なら自由になれそうなのでそれでもいです」

「わかりました」



いったん地下から出て、両親に説明することになった。

神父は俺には才能はあるが、その内容的に冒険者になったほうがいいとおっしゃった。


「そうですか・・・しかし息子の能力の内容をやはりみられませんか?」

「ええ、国の決まりによりその内容は神父と王のみしか知ることができません。くれぐれも息子さんから聞き出さないでください。法律で決まっているうえに、魔法で防止されていますよ」

「ううむ、では、ゼロよ、お前は来年冒険者用の学校へ行かせる。しばらく屋敷には戻れないが、お前ひとりだけの寮生活だ。お前の才能を咲かして来い」


そして、来年冒険者用の学校へ行かされることになった。

あ、従魔を持っているとついでにカミングアウトされたが、別に問題はないようだった。もう俺なんてどうでもいいんだろう。




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