『数年後』
3〜4年ぐらいたった頃かな?
歳月が大雑把に過ぎてきます
魔王になって数年経って、我がロアリスハヤカゼ王国はだいぶ国としてまともに機能し始めた。
  
各国とのワープゲートが完全に繋がって完成し、人の行き来が活発になる。
この国の特徴とすれば、ワープゲートがすべての国々と繋がっているいわば国の集合地。
経由して他国へ行けるということもあり、他国も人々の往来が激しくなった。
犯罪者とかが利用して国外逃亡をしようとしたが、ワープゲートに対策をしっかりと組み込んであるので犯罪者たちがあっという間に検挙されていった。
人口も増えていき、旧魔族の国の住居だけでは支えきれなくなったのでここで一旦再開発の計画を練る。
周囲に出現するモンスターなどは、冒険者たちによって狩られていき、安全性が増した。
と、驚くべきことにダンジョンが出現。
魔王である俺自らハクロたちとともに探索し、内部の地図など作成。
冒険者たちに支給し、ダンジョンでとれる鉱石などを発掘させて売買し、市場を活性化させていった。
国全体の食料生産に関しては、カトレアが品種改良して寒害などに強い小麦や米などができて、さらに成長が早いため安定供給できるように。
さらに、魔道具なども毎年邪龍帝が開発して発表し、普及していく。
取り入れてさらに国の発展に生かした。
教育施設などもだんだん増え、今では政治を学んだ人たちに議会を任せて、俺は重要な決定などに許可を与えるだけになった。
そのため、政治が暇になったのでたまにハクロたちと共にダンジョンいったり、国内の見回りなどをした。
不正な輩がいた場合には、しっかりと調べたあと処分をくだし、能力がある場合にはそれなりに酌量してやる。
まあ、無能は元から政治や重要な役職に就けないようにしているけどね。
他国の貴族とかで位を押し付けてくる奴がいた場合には、入国禁止、国外追放など厳しい処分を下す。
目の前で魔王ですとか言ったら瞬時に土下座した奴がいて笑えたな。
そうこうしていたある日、とある知らせが入った。
「旦那様・・・子が出来ました」
「・・・はい?」
夕食中だったので、危うく食べ物を吹き出しかけた。
ローズが妊娠したのである。
数日前から体調不良だったらしいが、医者に診てもらった時に発覚したらしい。
「鑑定」を使用して調べると、確かに妊娠していた。まだ時期が早いので男女の区別が無かったが、まあ生まれるまでのお楽しみだ。
結婚して数年経ち、ようやく待望の子供ができたのであった。
「いいですよね〜。私もゼロ様とのが欲しいですよ」
「・・・ハクロ、お前がそういう時って大抵言葉どうりのことが起きるよな」
寝室にて、ハクロの相手をしていた時にハクロが言ったその言葉に俺は予感を感じた。
   
名前がまた大変・・・
そういえば、「蜘蛛の子を散らすように」とか言う言葉ってあるけど、ハクロの場合アラクネだから当てはまるかな?
 




