表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
388/397

『空っぽの国』

あっさり風味

ズドォォォォォォォォォォォォォン!!


 ゼロが「ビックバン」の魔法を全魔力を込めて解き放ったあと、その場には迫ってきていた魔道具の姿が無くなって・・・・。



「って、しまったぁぁぁ!!」


 威力が強すぎた。


 でかいクレーターができてしまい、落下している。


 飛行魔法を使おうとしたが、ここで問題発生。


 先ほどの「ビックバン」に勢いで全魔力をつぎ込んでしまったので、必要な魔力が足りない。


「えーと、ヤタ出てこい!!」


 慌てて一番手軽なヤタを呼び出す。


 そのままヤタに肩の部分をつかんでもらって落下から免れた。


 アルテミスは空中三回転し、華麗に着地。


 カトレアは木の根を一気に伸ばして着地した後、エレベータのように下がる。


 残りの魔族三人組もなんとか着地した。







「で、結局生き残りはいないのか・・・」


魔道具の完全破壊を確認した後、もう一度魔族の国の国内をくまなく調べてみたが、結局人っ子一人いなかった。



 どうやらあの魔道具は、暴走によって魔族の人々を喰らっていたようである。そして、最後の日r鳥まで食い尽くしたところに、俺たちの魔力に反応して出てきたようだ。


 いつの間にか消えていたとかそういう事になっていたのは、あの魔道具自体に意志のようなものができ、記憶操作系の禁忌の魔法のようなものが発動していたからのようであった。



 たった一個の魔道具で、国が滅ぶとはな・・・・。





 魔族の人々は魔法を行使する際に姿が変容するという。


 魔王の直系の子孫でもあるせいか、魔力も他の種族よりも高かったそうだ。


 ファウスト、ガイントの二人は純粋な魔族。それぞれの先祖にあたるのはドッペルゲンガーとなんかわからん奴らしい。


 いや、鑑定使ってみたけど、結構他の魔族とも混じっているようで良く判別ができなかった・・・。


 ザイネの方は・・・元は人間だったようだ。


 王国の騎士団だったらしいが、強さを求める武者修行の旅の末に、なぜか魔族になってしまいその時に魔族の国へ来たそうである。


 メイド服なのは趣味ですともう言い切っていたが・・。


 まあ、簡単に言えば見つかっている魔族の生き残りはこの三人だけということになる。


「・・なあファウスト、お前みたいに追放されている魔族とかわからんのか?」

「わからないよ。見た目はほとんど人間だからね」


 調べればいるようだが、寿命とか考えるともうこの世にはいないような感じらしい。


「これからどうしたらいいんだろうか」

「せっかくここまでわざわざ来ましたですもんね」


 魔族の国全体の被害としてはひどいものがある。


 建物が半壊などをしているのは暴動が起きたりして、その時に破壊されたもの物のようだし、あの魔道具が出てくる際に起きた地震などで倒壊した建物も多い。



「直せば再び使えるようなものばかりだが・・・人がいないんじゃな」


 町並みはカトレアが修復することができる。だが、肝心の住む人がいない。



「魔王としてすぐ即位しても、こんな空っぽの国じゃ意味がないしな・・」


 誰もいないそんな国の王となって何が良いのだろうか?


 誰もいない国の王なんてただの滑稽な大道芸人みたいなものだ。



「・・・人を呼び込むというのは」

「ここは辺境の地と言ってもいいぐらいの場所だしな。誰も来ないだろ」


 そもそも、そんな簡単に人が来れるなら魔族の国はとうの昔に見つかっているわ!!


「・・・いったん帰って考えてみるか」


 ここで考えていても何の解決策にもならない。


 だが、この国の建築物などがもったいないし・・・・。



邪龍帝から渡されていた魔道具を魔王城の地下に設置し、そこを通って我が家へと俺たちは帰るのであった・・・。










 

修理すれば使える建物とかあるしな・・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ