『魔族の国へGO!!』
あれ?長旅になるかなこれ?
なんか早く着きそう
数日後、食料などをしっかり準備して俺たちは魔族の国へ向かった。
「そういえば、魔族の国とか言っているけど、正式国名がないよな・・」
初代魔王の記憶でも国名が見当たらない。
「正式国名がないからそう言っているんだYO!!」
「決めようとしたらしいけど、なかなか決まらなくてね・・・・」
「魔国ということにしようという意見もあったようですが、適当すぎだろうというので結局魔族の国と言うしかないんですよ」
どうやら、初代魔王は国名をつけることをすっかり忘れていたようで。
今、俺たちは空を飛んで移動していた。
カトレアのゴーレムではなく、魔王の記憶にあった飛行魔法で飛んでいるのである。
なかなか速度が出て、かなり速い。
なお、従魔たちと三人組もまとめて浮かせているが、これはまあ監視である。
何か妙なことされても困るからな。
一応魔王の命令ならしないそうだが、微妙に信用できないからな・・・・。
リーゼや、アルテミス、ライアが飛んでいるのは見た目的に違和感はすくない。
だが、ハクロが飛んでいる姿は何処か違和感大きいな・・・・・。
まあ、全員俺の魔法で「浮いて」いるだけだから「飛ぶ」とは少し違うが。
「本当なら船に乗っていくんだけど・・・このペースならかなり早く着くかな?」
ファウストがそう言った。
よく考えたら今こいつら浮かせているのは俺の魔法だからな・・・妙なことしたら魔法解除すればよかったかな?
魔族の国の方角は、遥か東のワポーンいう島国に向かってから北に一直線に向かい、ある程度山脈を超えた先にあるそうだ。
本来なら半年以上かかるらしいが、見立てだと一週間もあれば着くようである。
一応、邪龍帝から、設置した場所にいつでもいけるようにかる魔導具とやらを貰っているので、帰りはあっというまになりそうだ。
ただ、それなら先に設置しておけよとか言いたくなったが、やや大きめの魔導具で目立つから、不審がられて破壊される可能性があったからである。
俺が魔王となって、魔族の国にある城に設置すれば問題ないだろうということで、今回その魔導具も手元にあるのであった。
なお、我が家の地下にすでに設置。
行き来できた方が楽だからな。
転送魔法陣というものもあるが、それの使用にはかなり魔力を消費するらしい。
だが、この魔導具は消費魔力が微量と性能が桁違い。
欠点があるとすれば、持ち運びしにくいことである。
転送魔法陣なら地面に書くなどだけですむからな。
とにもかくにも、魔族の国まで飛行を続けて、夜は休むという繰り返しをするのであった。
メリットデメリットは何にでもある。
完全なものはないのです。