『そーだんしましょ』
久々の人出ますかね?
「・・・というわけです」
帰宅後、すぐに俺は縛り上げている魔族3人組を連れて王宮へ向かい、国王を呼んで事情を話した。
なお、魔王の衣はどうやら任意で見えたり見えなく出来たりするようなので、それもみてもらった。
「なるほど・・・そういうことかぞい」
「なので、この場合魔族の国へ向かって魔王として正式になった方が良いのかなと相談しに来たのですよ」
「魔王様そろそろほどいてくれないですかね・・・」
外交用の部屋と言うのがあり、そこに今俺たちは国王と対面していた。
ファウストたちが魔法とか唱えて逃げ出さぬように、魔王の記憶の中にあった魔法封じの魔法を使用させてもらった。意外にも結構便利なのがあるよな。
「ふむ・・・そしてそこに縛られている3人が黒魔石騒動を起こした首謀者どもか」
「まあ、被害とか考えるとこいつらの処分はどうすればいいのかもいまいちわからなくて」
「無視ですか!?」
今までおまえらがやらかしてきた黒魔石による騒動を考えたら、今はまだ扱いはいい方だぞ。
あのハグエェの時のことを考えると、間接的には王族に危害を加えてかけているから下手すると・・・。
「うーむ、こういう時はあやつを呼んだ方がいいぞい」
「誰を?」
「おー、ゼロ君魔王になったのかー。スライムクラブ増刊号に特集として載せていいかな?」
「・・・モッセマンさんですか」
呼ばれたのは、元冒険者学校校長:現月間スライムクラブ創始者のモッセマンさんだった。
いや、確かに相談相手としてはかなりいこと言いますけど。
「取りあえず、魔族の国とか言って正式にちゃんとなったほうがいいと思うよ?」
「やっぱそうしろと?」
「えーっと、そこに縛られている人たちは魔族なんだよね?」
「そうだが?」
「魔族の国ではいま争いが起きているんでしょ?」
「寿命が長いから、まだ続いている。たまにこっそり密入国して調べているからね」
密入国って・・・。
「魔王がいればあっという間に収まるならそうしたほうがいいよ」
「この場合、冒険者登録とかはどうなりますか?」
「国王が冒険者も副業にしているのは珍しくないからね。獣人王国の国王だって登録しているそうだし」
国王・・・・。
「それに、ゼロ君は魔王の衣さえ出さなければ普通の人にしか見えないからね。特に問題なしだと思う。まあ、魔王として即位したらちゃんと各国に連絡して、同盟をとるなどの作業が山ほどあると思うけど・・」
山ほどって・・・・よく考えたら魔族の国自体が今まで見つかっていないんだよな・・・。魔族って今のところこいつらしか見たことがないし、どんなのがおるんかわからん。
「それにぞい、魔王となるということは、娘、ローズは魔王妃となるのだぞい」
「そういえばそうなるな・・・魔王って、王族みたいなものか?」
「あっていると言えばあっていますよ。まあ、魔王様が亡くなってから政治はその下の方にあった議会で行われていましたけど」
「今は汚職が多いようですからね・・・・。そのため魔王の座争いが起きたとか言われているんですよ」
「魔王となれば権力が集中することになるからYO!!」
めんどくさい政治の問題かよ・・・・。
「だけど、ゼロ君はまじめに魔王に即位したほうがいいと思うよ?」
「魔王との子は魔族になるのだろうぞい?」
そういえば、そうっぽい。
鑑定でもそうなるみたいなことになるからな・・・・。
「ローズとの間に子ができても魔族となるのか?人間同士だし、鑑定だと他種族だったような・・・」
「魔王と言う種族でもなっているようだから多分可能性としては魔族として生まれることになると思うぞい」
というか、その話されると恐ろしく恥ずかしい。20歳になったら結婚するつもりだけど、その前から子供とかの話って・・・・。
「まあ、まずは準備してから魔族の国へ行った方がいいと思うよ。正統な魔王と言われても、それに反対するようなやつが出るのは目に見えているからね」
とういうわけで、魔族の国へ行くことにしたのだが・・・・。
「魔族の国ってどこだ?」
そもそも場所不明の国である。魔王の記憶を見ればわからないこともないが、古い記憶だから昔と変わっているところがありそうだし。
「僕らが案内しますよ」
「・・・・しょうがないか」
ファウストらの案内で魔族の国へ向かうことにしたのであった・・・。
その前にきちんと準備しとかないとな。長旅になりそう。
閑話挟んで新章「魔族の国へ」
なお、魔族の国へ行った後に行われるが、三人組に対する罰はこれまで迷惑かけた国々を回って、永久無料奉仕活動。井戸掘ったり、町中掃除など。死刑とかにならないだけましかもしれないけど、魔族の寿命っていそうだからかなり長期間働かされる羽目になるな・・。しかもただで働かされる。
邪龍帝も黒魔石に関わっていたが、こちらは魔道具作りに長けていたので人々の生活に役に立つ魔道具開発をというもの。ただし、年3回は必ず新作を発表しなけらばならず、守れなかった場合には来年の仕事量を3倍にするというものであった。




