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『招待状?』

新章突入!

 王都での騒動から数日。今日は家にてゆっくりする日である。


 騒動の思わぬ副産物として、ライアが人化できるようになったが・・・・・・。


ごっ!!


「足の小指がタンスの角にぃぃぃ!!」


 タンスの角に小指をぶつけて悶えるライア。痛そうだな・・・・。


 人化できるようになってはいるが、まだライアは人化時の体の感覚がつかめないようである。


「体の感覚は、人化前とは違うからのぅ。その人化前後の差になれるまではあと数日かかるじゃろうな」

「アルテミスが言うと説得力があるよな」


 どうやら人化前の板の身体との違いに戸惑っているようである。まあ、板に手足があるわけじゃないから今の手足の感覚が不安定なんだろう。


 だが、この状態でもどうやら戦えるようで、ギルドで剣豪としての名前が広がっているからな。


 鑑定してみたらスキルに「剣豪」とかそういうのはなく、変化もないし不思議である。


 なお、木刀は真剣に変わっている。木刀のままだと殴るかたたく、突きぐらいしかできないからな。


 そうこうしていると、ライアは今度は親指をドアに挟んだ。なんかの歌詞にこういうのがあったな・・・。




「マスター、手紙がきているんデスガ・・・」

「ん?どうしたワゼ」


 ちょっと面白いのでライアを見ていると、ワゼがなにやら微妙な表情で手紙を渡してきた。


 普通の便箋(びんせん)のようだが・・・・?


「差出人は・・・・ファウスト?」

「あの仮面の男じゃなかったですっけ?」


 あの黒魔石騒動元凶三人組の中の一人、仮面の男か。


「タイトルが・・・招待状って、何考えているんだ?」


 まあ、招待状ってことは向かえばこいつらがいるのは間違いないし、自ら捕まえてくれって言っているようなものだな。中にある手紙をとりあえず読んでみるか。


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 拝啓、怪物殺し君へ


 初夏が近づき、どうお過ごしでしょうか・・・

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「・・・・招待状というより、普通の手紙に近くないか?」

「しかも長いですね・・・」


 長々とあいさつ文、世間話などがつづられていた。しかも、この便箋そのものがどうやら魔道具だったようで物凄い量の手紙が入っている。


 こいつ・・・手紙書くのが下手なのか?多すぎるだろ。





 読み進めて30分、やっと本題に入るようである。


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・・・・さて、ここから今回の手紙に着いての本題だ。


 この間の騒動により、魔王復活のための十分なエネルギーが貯まりました。これ以降は黒魔石による騒動を起こすつもりがないことをここに述べておきます。


 今手紙が届いて2,3日後に、魔王復活の儀式を行います。それに怪物殺し君とその従魔たちを招待し、見届けてもらいたいと思います。


 こちらの準備ができ次第、迎えの者を向かわせますのでしばらくは自宅にいてください。


 では、ごきげんよう。


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「本題の方が短っ!!」

「そこにツッコみいれるんですか?」

「どちらかというと魔王復活の方じゃと思うが・・・」


 だって、長い手紙だったのに肝心の部分が短かったもん。


「しかし、魔王復活ね・・・・・」


 あいつらの話からすると、魔王はどうやらかなりまともそうないい人物っぽいが・・・。


「よし、この際魔王とやらにこの三人組のことを言って罰してもらう方がいいな」


 自分たちの上にあたる人にきつくお仕置きされるとかすればあの三人組もおとなしくなるだろう。


 とりあえず、迎えの者とやらが来るまで家に待機することにしたのであった。



「あの、ご主人・・・ライアが物凄くボロボロになっていますが」

「あ」


 どうやらいろいろあったようで、ソファーに持たれかけて服が乱れてボロボロになっていたライアの姿があった。


 人化が慣れるのは自転車の練習と同じぐらいと聞いたが・・・。





ライアが人化に慣れたのは4時間後であった。

なんか自転車に初めて乗ることができた感じの感動があるなぁ・・・。

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