『前日』
身分的なものなんかかがあるけどさ・・・・。
冬が明け、春が訪れた。
クーデターが起きるとすれば、王族全員が集まる日だと予測する。
第1王子と第1王女が返ってくる日は・・・・・。
「明日か」
「明日ですよ」
「もし、クーデターが起きるならば真夜中じゃろうな。王宮には警備があるとはいえ、隙がどうしてもできるであろうし、真夜中ならばあまり目立たんじゃろう」
「白昼堂々という可能性もあります。一度に戦力を見せて士気を低下させる何ってことができますからね」
第1王子と第1王女が留学先から城に戻ってくるのは明日の昼頃だ。まず、帰還に対する言葉を国王が言い、その後はとりあえずはお祝いみたいなムードで舞踏会みたいなのが王宮で開かれるようだしな。
「この舞踏会の最中にってのが一番可能性が高いだろう」
「どういうことですか?」
「この時にはほかの離れたところにいる貴族たちが全員出席するようだ。もし、俺がこのクーデターを起こすデップリンとかいう貴族側なら逆らうやつらをまとめて亡き者にできるからな。従えばいいとかいう感じでな」
調べる限り、この人物は有能らしいからな・・・・。無能ならどれだけ楽だったことやら。
「黒魔石組み込んだゴーレムというのが今のところ情報不足だしな・・・」
「どうやら相手側も私たちの方を警戒しているようで、隙がないです」
とりあえず、マッデストとデップリンの2人の警戒だな。
ちなみに、舞踏会の招待状はもらってます。ローズが躍りませんかとか言ってきたからな・・・。
「でも、ゼロ様って踊れますか?」
「・・・・さあ?」
踊ったことってあったかな・・・・・・?とりあえず、何とかそっちもしないとな。
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王宮近く、貴族御用達の超高級宿にて・・・・・。
「いよいよ明日王族がそろうかン・・・」
「『死をも恐れぬ騎士団』の中でも、対ゼロという魔物使いとその従魔たち用の選りすぐりのエリートともいえる『SSGBG』と名付けたゴーレムが100体も追加で出来ましたからね」
意外さに、デップリンは少し硬直した。
「・・・結構いいネーミングセンスになってないかン?」
「これは国王のポエム集からパクりましたけどね。どうも昔こういう物に憧れたようですし・・・」
「男なら、そういう物に憧れる時期があるのだよン。ま、最後に自分で考えた名前のゴーレムに殺されるとしたらいい演出じゃないかン?」
「本当は『すげぇぞゴーレム』にしようか悩みましたけどね」
「・・・『SSGBG』の方を選んでくれて選んでよかったよン」
内心、似たような名前を考えていたとは言えなかったのであった。
「とにもかくにも、これで準備は満タンです。いつでも出現させて暴れさせられます」
「実行はそうだな・・・・、他の貴族が集まる舞踏会中だなン」
「SSGBG」は本当はね、もう少しシンプルにしようかと思ったんだけどね・・・・。
国王様のポエム集からとったとなってますが、かなり広く読まれているようです。
人の黒歴史が拡散していくってこういう感じなのかな?
・・・次はだれの黒歴史を広めてやろうか。