『久し振りだけど会いたくなかった客』
久し振りのやつらです
ローズとのデートが終わり、俺は気分よく家に帰った。
その夜である。
「もうそろそろ寝るかな」
「早寝早起きが健康にいいですからね」
あの体調不良以来、ハクロが小言のように言ってくる。ちょっとうるさいけど思って言うからな・・・。
「マスター、連絡です」
「ん?どうしたワゼ?」
寝る前だというのにワゼがなぜか困ったような表情をして言った。
「マスターに会いたいという客というべきかどうかという者たちがきています」
「ん?」
どういうことだ?
「やあ!久しぶりだね!」
「・・・久しぶりなのは久しぶりなんだが、なんでお前らが」
玄関に行くと、そこには以前魔道王国でも会ったファウスト、ザイネ、ガイントの3人、つまり黒魔石に関わっているやつらがいた。
要は敵である。こいつらが現れると大抵は黒魔石による騒動が起きるからな。しかもかなり面倒だらけだし。
「ぜーったいお前らがいるってことはまた黒魔石による厄介ごとを引き起こす気だよな」
「あ~、そのことなんですけどね」
「ちょっとやらかしたような気がするんだYO・・・」
ん?なんか様子がおかしいような?
「いやあのね、「「「やらかしたので何とかしてください!!」」」」
三人とも土下座をしてきた。
・・・ナニコレ?こいつら敵と言えば敵だけどなんか呆れるような。
縛り上げてギルドに突き出してやろうと思ったが、何か事情があるようなので話を聞くことにした。
厄介ごとなのは間違いないし、これまでこいつらが原因で起きた事件があるんだが・・・、まあ話ぐらいは聞いてやろう。
確実に面倒ごとです。というか、堂々と来たなこいつら。事情を聞いたら速攻で突き出してやろう。