『予想以上』
ワゼのスペックがすごい。とにかくすごい。
ダンジョンから出て、いったん事情を話して家に戻ってワゼを連れてこようとした時だった。
「それじゃ、ワゼを連れて、」
「呼びましたでしょうかマスター?」
「!?」
いつの間にかワゼがそばにいた。このメイド音も気配もなくいつの間にか来ていたよ!?というか、まだ呼びに行ってすらいないんですけど!?
「マスターが何やらワタシを必要としたようなのデ、速攻でそばに参りましタ」
ワゼのその機能侮れない・・・・・。
事情を話し、代わりにダンジョンコアを壊しに行ってくれないかと頼んでみた。
「わかりました。ワタシはマスターの命令を受ける魔道具デス。少々お待ちくださイ」
そういい、どこからかよく切れそうな包丁をもってそのままダンジョンに入り込み、数分後。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
「うおっ!」
「ダンジョンの断末魔じゃな・・・」
どうやらダンジョンコアが破壊されたようである。あっけないし、すごい早いな・・・・。
さらにその数分後、血濡れの包丁を持ってメイド服に返り血がついている以外はぴんぴんしたワゼが戻ってきたのであった。
・・・・ワゼのスペックは予想以上に超高性能だったようである。普段メイドの仕事しかしていないからここまでとは予想が付かなかった・・・・。
というか、見た目が少女のメイドさんが返り血を浴びて、血濡れの包丁を片手に持った姿って怖いな・・・。これが真っ暗なところだったら完全にホラーだよ。
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