『慰安旅行の終わり』
短いです。
「よーし、それじゃあ荷物を整理するぞー」
俺たちはこのソウサカント島で海で遊んだり、森の中を探検したり、さらには森の奥の方にあった南国なのにしっかりとした温泉に浸かったりなどして過ごした。
2泊3日という期間だが、十分ゆっくり休めた。まあ、理性のほうが疲れたがな・・・・。今度は一人でどこかで滝行でもしようかな・・・。
全員荷物をまとめ、アルテミスとカトレアに空間収納してもらった。お土産も結構な量で来た時よりも荷物が物凄く増えたけどね。
ついでに、カトレアは島の植物の種を集めていた。何でも家で栽培していつでもここの果物を食べられるようにするらしい。いいねそれ。
ツリーハウスの鍵を返却し、行きと同じ方法で帰路に就いたのであった。
「あー、すっごいゆっくりできたな」
「このような旅行ができて、私は幸せですよ旦那様」
行きに使用した小屋の中で俺とローズはくつろいでいた。アルテミスが抱えて飛行中だが、揺れが少なく快適である。
「ま、また行けたらいいよな」
「ええ、・・・今度は新婚旅行の時にでも」
ローズと結婚するのは俺が20歳になったころにと決めている。つまり、次回は速くて3年後にか・・・。
「いいよ。今度またここに行こう」
「ええ・・・」
互いに顔を合わせながらそう約束した。そもそもローズとは国王によって決められた婚約のようなものだったが、月日が経つにつれて互いにひかれていた。時の流れと人の心ってのは変わらない物なんだな・・・・。
互いに愛しい存在になっている。それが心地よい。そのまま互いに見つめあい、引き寄せられる形で・・・・熱い口づけをかわしたのであった・・・・。
あ、一応まだ健全だからね。一線越えるのは結婚後にしてるからね。
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「黒魔石でこれまで集められた分は、必要な分の76%か・・」
「100%まで道のりはまだ遠いですよね」
「もう少しなのに、なかなかいかないYO」
王都のだいぶ改善され、スラム街と呼ばれなくなった一角にあった建物。そこに、3人の人影があったという・・・。
久々にこの黒魔石関係3人組出したような気がする。
閑話挟んで、次回からまた新章。
休んだのに、また何かの騒動に巻き込まれる主人公たち・・・・これが運命か。