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『帰り道の出来事』

なんか休日だから一気に進められるな

 模擬戦後、従魔たちを使用して山を下りて今日はもう授業終了だぞと言われ、大半の生徒は素早く帰っていった。 


 しかし授業終わるの早すぎないか?ま、別にいいんだけどさ、明日もこの調子で授業するのかな?


 俺は、移動用の従魔を持っていないため普通に歩いて山道を下っていた。ハクロたちはそのまま出した状態である。別に寮についたら従魔用空間に入れればいいんだし、何も問題はないはず。しかし、先生が話しかけてくるのが少しうっとおしいのである。アルノマに乗っているあたりはやく帰れるはずが、わざわざこっちに合わせているのだ。


「いやーほんとゼロの従魔は強いね。俺たちもBランク冒険者なのに負けちゃったよ」

「いや、それはいいんですけど、先生の従魔たち大丈夫ですか?なんかすっごい落ち込んでいますけど」


 模擬戦後、先生は従魔たちの手当てをした後ブラックウルフのアルノマ以外は従魔用空間に入れているが、そのとき先生の従魔全員がなんか落ち込んでいたのだ。


「だってね、俺たち今までずっと冒険者をやってはいるけれども、今回のような圧倒的な負けはなかったんだもの。そりゃみんな落ち込むよね」


 その割にはジョイント先生は全く平気そうである。


「俺が平気なわけは、そりゃ冒険者なら負ける時があるということが分かっているからよ。負けは負けでおとなしく認め、次に何をすればいいのかそれをしっかり考えて前に進む。それが冒険者の心得よ」


 「負けは負け、それを認めて前に」か・・・。


「なんか少しチャラい先生かと思いましたが、見た目通りに深く考えていたんですね」

「そうそう、見た目のいかつさどおりに深く・・・ちょっと待て、だれがチャラいんだよ」

「先生がです」

「先生よね」

「コノセンセイダヨネ」


 俺とハクロとスラ太郎全員の意見である。さすがに堪えたようであった。


「まあ、それは置いといてだな、俺がわざわざお前について帰っているのには実はわけがある」

「わけですか・・・・なんですか?」

「お前の従魔たちは確かにそこいらのモンスターたちより圧倒的に強い。だが、魔物使いは基本は4匹の従魔でチームを組まないと実は冒険者登録ができないという決まりがあるんだ」



 何その決まり事!!はじめて知ったわ!!


「その顔だと知らなかったようだな。無理もない、この決まりは実は来年教えるつもりだった。だが、お前には特別に前倒しで教えることになった」


 ナニソレ全く聞いていないんだけど。


「実は校長が決めてな、あの決闘の件もあってお前たちの強さがもう教えることがないくらい強いと分かったから先にそのような決まり事をどんどん教えて行けと言われているんだ。校長はああ見えても変人だがしっかりと考える人なんだ」


 あの校長、意外にも考えていたんだな。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「へっくしょい!!」

「どうしたんですか校長?」

「なにか失礼なこと言われた気がしてさ」

「校長がかなりの変人だということは全職員共通認識ですが・・・」

「ナニソレひどっ!?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「でだ、お前の従魔をあと2匹増やしておくように言えと通達があったんだ」

「私たち以外にあと2匹ですか・・・・。なんかゼロ様を私が独占できなくなりそうで嫌ですね」

「アト2匹ナラスライムガイインジャナイノ?ワタシノスキルニソンナノガアッタヨネ」


 そういえばあったな。眷属化か従魔にできるんだっけ。そういえばみんなが連れていたスライムムたちがスラ太郎に見た目ではわかりにくいけど敬礼していたような。てか、ハクロよ、独占とか何を言ってるんだ

・・・。


「そんな能力があったのか。さすがだな。だが、できればスライム以外なほうがいい。モンスターが偏っているといざというときに困るからな」

「でも先生の従魔たちって全員物理攻撃がメインですよね?硬いモンスター相手だと苦労するんじゃ?」

「その時は俺とタイタンが魔法を使って何とかしているんだよ。魔物使いも一応魔法を少し使えるならそうしたほうがいいぞ」


先生魔法使えたんだ。というかあのメタルゴーレムの魔法って何かそっちが気になる。


「で、どうする?」

「うーん、そもそも二人とも自分からなりたいとなってきたからなあ」

「そうか、この2匹ともそういうやり方で従魔にしていたのか」

「あれ?じゃあほかにどんな方法があるんですか?」

「そうだな、今言った方法を含めて従魔を作るには4つある」


 先生の説明はこうだ。

まず、1つはハクロたちと同じく自分から自然になるということ。これが起きることにより魔物使いの能力があるとわかるんだそうな。ただし、確率は非常に低い。また、戦って強さを認めて求めることがあるそうだ。

 

 2つ目に、誰かから譲ってもらうことがある。ただし、たいていはモンスター自身が拒否して成立することがほとんどない。

 

3つ目は、どこかのモンスターの巣からその卵をとってきてふ化させること。ただし、ドラゴンなどは原則禁止されており、その理由としては親が暴れたら被害が出て、さらに卵からふ化させても認めずならないことがあるからだという。

 

そして4つ目はゴーレムを作ることだという。何もないところから作り出すことによって従魔としてなるという方法だ。魔法使いや錬金術師なんかは魔物使いにはならないが、そのようなことをして自分の身を守るらしい。そして依頼して作ってもらう魔物使いもいるそうだ。先生のメタルゴーレムもこれにあたるらしい。




「とまあこんな具合にあるんだ。お前は一番最初の方法で2匹できているから結構すごいな。俺のほうが経験あるのに、お前が冒険者になったらあっという間に抜かれそうだよ」


 正直言ってこんなに方法があるとは知らなかった。そういえば俺も一応魔法あるんだよな。ゴーレム作ってみて従魔にしてみるか?いやでもなんかやめておこう。


「なるほど、でも俺はできれば自分からというやつのほうがいいですね。そのほうが何となく安心感がありますし」

「私といてはゼロ様はその方法でいかれたほうがよろしいかと思いますが」

「ジブンカラマスターガ、スキジャナイトナットクデキナイヨ」


 二人ともそんな意見か。ま、それが一番妥当だよな。


「そうか、なら明日の授業はみんな従魔を増やすという授業にしたほうがいいな。一応平等がこの学園の決まりだし、お前だけ増やすなんてものなんか反発がありそうだもんな。よし、では後でみんなに明日の集合場所を配布するからそれを読んでおけ!!」

「え?」


 そういって先生はアルノマに早く走らせて先に帰っていった。


しかし明日どこに行くんだ?みんな従魔が増やせる場所って・・・・?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 「どうやら明日、ゼロというやつはどこかへクラスごと行くようです。そこで従魔を増やすらしいですが」

「ならば一応監視もばれずについて行け。念のため目的地が分かったならそこの担当者に監視させろ」

「八ツ!」


スラム街でまたこんなやり取りが見られたという・・・・





従魔ふえるかな?

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