『国王に聞いてみた』
いつごろから「様」をつけなくなったのだろうか・・・・・
「ほう、ソウサカント島に行くつもりぞいか」
「はい」
王宮で俺は国王にソウサカント島について聞くとにした。
案の定、この国王も行ったことがあるらしい。
「あの島は南国の楽園ぞい。モンスターは一応いることはいるが、危険性が低いものが多く、きれいなものが多いんだぞい」
要は熱帯魚やインコみたいな感じか。
「あの島は訪れるものすべてを歓迎してくれ、そこなら仕事の疲れも癒えるぞい」
「そこまでですか・・」
なかなかいい感じの島らしいな。
「娘とゼロ殿たちが行くならわしも一緒に行きたいぞい・・・・」
だが、国王としての仕事があるため長くあけられないらしい。
「わしとしては、さっさともう退位してゆっくり隠居したぞい。だが、いま第1皇子か第1王女のどちらに継がせるかでもめているんだぞい」
この国では王位継承権は男女平等である。ローズは第2王女だが、将来的に俺と結婚することにより王族から抜けるのでその王位争いには含まれない。
今のところどっちに継承するか悩んでいるそうな。
「それぞれの側についている貴族たちの中には、よからぬ企みなどを持っているやつもいるからなかなか決めることができないんだぞい」
よからぬことを企むような貴族を排除できればいいが、そううまくいかないのが貴族の厄介さらしい。
目立つようなことをすればそれを口実にできるが、そう行動に移してはくれないようである。
「まあ、そんなことは別にゼロ殿が気にする必要はないぞい。これはわしらの問題だからぞいな」
この国王、本当にいい人だよな・・・・。
この後家に戻り、ソウサカント島へ行くことに決定したのであった。
なお、ローズはしっかりと第2王女としての仕事を片付けているそうな。宿題は早めにやるタイプだな。
慰安旅行というよりも早めの夏休みのような感じだな・・・・。