『本当に何があったんだろう・・・・』
よくよく考えたらこの従魔たちランクSクラスだった。
1VS5・・・・確実に負ける未来しかないな。
「どうもすいませんでした・・・・」
氷龍帝が改めて人化して土下座していた。服もぼろぼろになっており、正直言って目のやりどころに少し困るんだが・・・。
「本当に反省したのじゃろうな?」
「反省していますよね?」
びくうっ!!
「本当にしていますのでどうか堪忍してください!!」
ハクロとアルテミスが睨むと、氷龍帝は体をびくっと揺らしてそういった。
「なあ、お前ら本当に何したの?」
氷龍帝・・・・氷属性に関してはドラゴンの中の頂点である。そんなモンスターが土下座って・・・・。
「なに、主殿を手籠めにしようとしたのでちょっと話をしただけじゃ」
「そうですよ」
「タンナルハナシー!」
「そうそう。説得みたいなものですよ」
「〇」
今何か不穏なものなかった?そういえば、忘れがちだったけどみんなSランククラスのモンスターだったよね・・・・。
「あ、そういえばさこれで依頼完了でいいのかな?」
「は、はい・・・吾輩の話は以上ですので。あ、この吾輩の鱗を持っていけば達成確認できますので」
若干、まだおびえているんだが。最初の尊大な感じどこ行った?
とにもかくにも、これで依頼完了か。ややでかい鱗を手渡されたが、すぐにアルテミスが仕舞った。
「それじゃ、さっさと帰るぞ主殿」
そういってドラゴンの姿にアルテミスが戻った。
「それじゃ、アルテミス以外は全員従魔用空間に戻れ」
「「「了解」」」
ハクロたちを従魔用空間に入れて、アルテミスの背中に飛び乗った。
「それじゃあ、さようなら氷龍帝」
「はい、それではさようなら」
そういって、氷龍帝もドラゴンの姿に戻って吹雪の中へと消えていった・・・。
「なあ、本当に何をしたんだ?」
「『『『秘密』』』」
最後の方も逃げるように見えたのは気のせいか?
これ以降トラウマとなったのか、氷龍帝は男女のペアを見るとすぐに住処に逃げかえるようになったという。




