『怪物についての報告と、情報』
本当はゴーレム出す予定だったんだけどね、出し損ねていたのに気が付きました。いつこれに出番があるのだろうか・・・・・
怪物を倒した翌日、俺たちは王宮の応接間にて報告していた。あらかじめ手紙を出していたので、やや詳しく話すだけで良かった。
なお、今この部屋にいるのは俺、モッセマンさん、国王である。ハクロたちは今日は家で休んでいる。やっぱかなり疲れたようだからな・・・・。
「ふむ、そういう事があったのかぞい」
「黒魔石30個分の力を持った怪物・・・ほぼ確実に魔道王国からだよね」
「そうだと思うんだけど・・・」
そもそも、あの怪物がどうやってここまで来たのか?
転送魔法陣はあったが、転送するものの量とサイズによって大きくしなければいけないので巨大なものが必要になるが、そんなものはない。
となると、魔道王国から飛んできたと考えるのが一番納得できるが・・・・。
「だいたい、なんで俺の方に来たんだ?」
確実に狙ってきたとしか思えなかった。魔道王国を確認してみると、そちらでも双頭の怪物が現れたという。実験塔をいきなり破壊して出てきて、塔内部から出現したようだがそのままどこかへ飛んでいったという。確実にそいつだな。だが、怪物は今までは無差別に攻撃するのが特徴的だったのに、明らかに俺たちを狙っていたのだ。
「考えられる原因か・・・・あ、そういえばゼロ君黒魔石を持っていたよね?」
「あ、それかな・・・?」
黒魔石に引き寄せられてきた・・・・可能性としては0ではないな。
「でも、確かアルテミスに空間収納されているんだが・・・・・」
「だが、それでも完全に気配が隠れていなかったのではないかぞい?」
「その可能性はあるか・・・」
「そういえば魔道王国の方はどうなっているんですか?」
いったん話を切り替え、魔道王国の方の話に切り替えた。
「うむ、どうやらそれぞれの派閥の最高責任者が行方不明だそうだぞい。革新派、保守派からそれぞれ一人づつだという」
「その二人が今回の黒魔石の怪物のもとですかね・・・・?」
双頭だったから二人混じっていても・・・まあ、おかしくはないかな?
「それぞれの自宅を調べて行方を調査したら、その二人がどうやら裏でつながっていたという証拠がいくつか出てきたらしいぞい。この先さらに調べられるだろうぞい」
魔道王国でそれぞれの派閥のトップが消えたことにより、これから混乱が生じる可能性があるそうだ。だが、俺たちはほかの国の人間なのでこれ以上は関われない。本当は王都の爆発火災事件で訴えたかったが、もう真相は闇の中だ。
「結局、俺は何しに行ったんだろうな・・・?」
調べた意味がないような気がする。いや、黒魔石の情報について分かったからそれが唯一の収穫か。あの三人組のことだし、またどこかで魔王とやらが復活するまで黒魔石で混乱を引き起こすだろう。
「まあ、また黒魔石の騒動があるだろうし、魔王復活とかの話も聞いたから損しているわけじゃないぞい」
「そうだよ」
「そういうもんか」
とりあえず、今回の騒動はひとまずこれにて終了・・・・したかったです。
リーゼの進化の件を忘れていました。
「そういえば、リーゼが進化しました」
「「はいっ!?」」
二人とも驚いたようであった。まあ、今やリーゼの歌はこの国でも大人気だからなぁ・・・・。その歌姫が進化したとなると、なんか騒動が起きそう・・・・。
リーゼの進化の件があったな。




