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『進化しました。そして問題が発生いたしました』

進化後の後日談

「進化する種の中にはとんでもなく輝くのがいるので、サングラスはできるだけ必須だという。研究があるみたいなんだよね」

「早めに知りたかったですよ」

 眩しい光が数秒間つづき、消えた後スラ太郎の姿は変わっていた。

緑色で小さく、一般的なスライムと同じ形だった時とは異なり、人型になっていた。

見た目はおそらくハクロを少しモデルにしたのだろう。ハクロよりも少し幼い感じで身長は145cmぐらい。肌の色は透き通るような透明に近い色に変化しており、一応メスだったからかやや平らではあるが胸があった。しかしあれだな、こう人に近い姿をしているけど・・・


「なんか・・・全裸みたいですね」


 ハクロのその一言はその場にいた全員の意見と一致した。


「ゼンラジャナイヨ。モンスターダカラフクイラナイモン」


 おお、スラ太郎がしゃべった!!少し片言気味ではあるが、それでもしゃべれるようになったのはいい点である。

 とりあえず、ちゃんと進化したようなのでステータスを鑑定してみた。

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名前:『スラ太郎』

種族:光の女王

年齢8歳

MP:7000

ATK:3455

DF:6000


スキル:「光の力」「スライム族の頂点」「癒しの光」「聖女」「オールスライムアビリィティ」「従魔の絆」「会話可能」

称号:「光の女王」「スライムを極めしスライム」「スライムの光」

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 うわっ、ステータスが大幅に上がっているじゃん。スキルに人間じゃないけど「聖女」とかがあるな。


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「光の力」:光属性の魔法の能力がアップ

「スライム族の頂点」:スライム系統のモンスターに遭遇した場合、「眷属化」「従魔」の二つを選べる確率がアップする。

「癒しの光」:その場にいるだけで癒される。

「聖女」:回復系の魔法での回復量が大幅上昇。

「オールスライムアビリィティ」:一匹を除き、すべてのスライムの能力を使用できる。

「会話可能」:話せるんだよ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 スキルがほとんど回復よりになってるな。しかし、一匹を除くとあるけどこの一匹はなんだ?


「なあ、この使用できない一匹のスライムってなんだ?」

「ン・・・・『ゴッドスライム』ミタイダヨ?」

「ご、ゴッドスライム!?」

「ご存じなんですかモッセマンさん?」

「ああ、スライムについての資料を読んでいた時があってね、その時に知ったんだ」


 なんでスライムについて読んでいたんだろう。もしかして生物学みたいにスライム学なんてあるのかな?


「そこで読んだ資料によると、はるか昔にそんなモンスターがいたらしい。神のような力を持ったスライムだったという。だが、人間がモンスターと争ううちにいつの間にか存在が確認されなくなったらしい」


 まさかとは思うが、もう一段階進化あるならそれじゃないか?


『光の女王からゴッドスライムへの進化はありません。しかし、何に進化するかは現段階では鑑定不可能』


 なんかがっかりしたような気がする。


 スラ太郎についての考察をしていると、何かを考えていたようなモッセマンさんはいきなり言い出した。


「とりあえずだな、ゼロ、君は寮暮らしだったよな。しばらくの間、寮の部屋にいるときはできるだけこの従魔たちは従魔用の厩舎に入れるか従魔用の空間に入れておいてくれ」

「え、いきなりなんですか」

「そうよ!ゼロ様とは出来るだけ一緒にいたいのに!!」

「マスタートハ、アマリハナレタクナイデス」

「いや、その言い分はわかる。だけど考えてみてくれ。今回の決闘騒ぎで君はいろんな人に注目を浴びた。そこに、この美しい見た目をしている彼女たちと一緒に寮の部屋に入っているとろくでもない噂を広められる恐れがある」


 確かに、ハクロはアラクネだが上半身は人間の女性とあまり変わらないし、スラ太郎は種族が変化し見た目も女の子に変わっている。下手をすると学校中の男子生徒に目をつけられるかもしれない。


「それにだ、冒険者であるおれっちの言い分としては、このモンスターたちは強すぎる」


 アウルさんまで言い出した。


「モンスターにもランクがあることを知っているよな?」

「ええ、知っていますが」


 だいたい冒険者と同じぐらいの基準らしい。冒険者の基準と違う点と言えばランクが高いモンスターほど知能が高かったりするということだ。


「さっきから自然に会話してはいるが、このアラクネとスライムは二匹とも普通に人との会話が可能だ。つまり、それだけ知能が高くそれ以外の能力も非常に高いということになる。本来のランクはアラクネはAランク。スライムはFランクだ。だが、どうも普通のではないうえに、会話が可能になっているところから考えるとランクとしてはSランク、つまり神獣クラスにあたる可能性がある」


 まじか、そこまでなのかよ。


「簡単に言うとな、冒険者のSランクとモンスターのSランクは違う。人間ならSランク10人ぐらいで小国一国分なら滅ぼせるが、モンスターだとたった一体でそのぐらいに値するということだ」


うわぁ、めちゃくちゃなことじゃねえか。つまりあれか、そんなやつを2体引き連れている俺は危険だとみなされるのか?


「卒業後は本来ならDランクから冒険者になれるが、お前さんの場合だとその実力からおかしいといわれかねん。最悪他国から勧誘がある可能性があるからそこらへんはどうにかしてくれ」


うわ問題丸投げされたんだけど!!


「ゼロ様、私たちの意見としては私たちはまだそんなに強くないと思えるのですが考えすぎではないでしょうか?」

「ソウダヨ、ワタシタチダケデソンナクニヲホロボスナンテデキナイヨ」

「いや、モンスターからの基準だとわからないと思うんだが・・・。それに、お前たちもゼロが周囲から孤立してしまう可能性があるのは嫌だろ?」

「それは・・・確かに嫌ですね。でも、そうなったとしても私たちはゼロ様のそばにずっといます!!」

「ソウダヨ!ソレニマスターハ、ムカシカラオヤニモカマッテモラエズ、ワタシシカイナカッタカラソンナコトニナッテモダイジョウブデスヨ!!」


ぐはっ、今のスラ太郎の言葉が一番傷ついた!!そうだよ昔からボッチだったからいまさらそんなことになっても大丈夫だよ!!言っているとなんかすごい悲しくなるけどさ!!


「そ、そうか。良かったなゼロ。お前の従魔たちはいい子じゃないか。見た目が人に似ているからなんか告白に見えて少し恥ずかしいがな」

「えっ、告白・・・・うわぁぁぁぁぁぁ!!そういえばそんなふうになるんだった――――!!めっちゃ恥ずかしいよー!!」


 ハクロはどうやら意味が分かったらしい。その辺は人間の感性と同じなのだろうか、顔をかなり赤くして手で覆って悶えてしまった。


「コクハク?ナニソレ?スキナラスキダトイエバイインジャナイノ?」


あ、スライムだからそこはそういう感性がないのね。あっさりしてるじゃん。純粋でなんか見ているこっちが恥ずかしくなった。


とりあえず、波乱の入学式が終わり、明日からの授業に備えて早目に俺は寝た。


あ、昨日の風呂でのことがあったから二匹とも従魔用空間に入れないで従魔用厩舎に預けたけどね、従魔用空間はどうやら入るのは自由らしく、いつの間にか戻ってきていたよ。







 


さらに後日、スライムのために服を買いに行くことになるが・・・

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