『爺さん&白い塊』
天空〇城ラピ〇タのバ〇スネタ、やっぱ使う方がいいかな・・・?
爺さんの案内により、目的地だった第1島ではなく、俺たちはいま第5島に来ていた。
「結構第1島から離れたところだな」
「ふぉっふぉっふぉっ、ここはこの国の隠居地でもある島じゃからの。なかなか人気の隠居地なんじゃ」
隠居ってことはこの爺さんも何かから隠居したのか。
「じーちゃんのうちはあの家なの!」
なんか白い塊の・・・タヨだっけ?そいつは指はないのだがまるで指をさすように家を指した。なんかこう言ったボディランゲージはリーゼで慣れているからわかるな。
多くの小さな家がある中で、その奥の丘の上にある小さな一軒家だった。
ついでに、従魔全員出した。こちらも自己紹介をしようと思ったからね。
「ふお、なるほど、お前さんは魔物使いか」
「はい、そうです」
「この歳でこれだけのモンスターを従魔にするとは・・・なかなかいい腕前じゃの」
「爺さんはいったい何者ですか?あの白い塊は爺さんの従魔ですか?」
「儂か?儂はただの隠居したおいぼれじゃよ。あと、タヨはわしの従魔ではない」
「従魔なのー!」
どっちだよ。
「これ、タヨ!お前はいまだにさなぎじゃろうが!さなぎがそんなに動き回ってどうする」
「じっとできないもんなのー!」
「さなぎ?」
それってつまり虫か?
「ああ、タヨは『雷蝶』のさなぎじゃよ」
「『雷蝶』じゃと!?」
「うお、どうしたアルテミス!?」
なんかアルテミスが反応したんだけど。
「主殿!こやつ結構危険なモンスターじゃよ!!」
いつもの鑑定ではなく、アルテミスの解説である。
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「雷蝶」
蝶型昆虫モンスター。アラクネなどのような外見ではなく、本当に巨大な蝶のモンスター。渡り蝶でもあり、その羽の美しさなどは一級品。しかし、雷の名前が付く通り成虫になると電撃を常に身にまとい、襲い掛かってくるモンスターを逆に返り討ちにする。その電撃はドラゴンですら痺れさせる強力な物。死後、美しい羽根は電撃がないことから装飾品として人気があるが、その羽を得ようとこれまで様々な者たちが命を落としてきた。卵・幼虫時代は電撃がないのでか弱く、さなぎ時代は硬質なさなぎとなり、その強度はアダマンダイトクラス。ランクはA。
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「・・・アダマンダイトクラス!?」
それって直撃していたら死ぬじゃん!?危なかったな!!
「成虫になったら電撃をまとうようになって危険じゃよ!!」
「危険なのー?」
「「「「本人がわかっていないんかい!!」」」」
思わず全員でツッコミを入れれしまった。あれ?人じゃないか。
「そうなるかはわからんよ。こいつはどうも変わり種のようでの、そもそもこうしてさなぎの状態でしゃべっているのがおかしいんじゃ」
あ、言われてみればさなぎなのに結構しゃべっているよな。
「こやつ・・・希少種かの?ランクは元がAだからランク一つ上の扱いとしてS・・・」
結構やばい奴だった。
「私はじーちゃんに危害は加えないのなの!」
「と、こいつも言っておるから安心なはずじゃ」
はっはっはっはとわらう白い塊と爺さん。なんだこの会話。
なんか会話が成り立たなくなりそうなので変えまして。
「で、なんでそんなさなぎが爺さんといるんだ?」
「それがのう、最初コイツにあったときは普通の幼虫じゃったんじゃ」
「普通ってどのくらいの大きさで?」
「手のひらサイズじゃったよ」
そのサイズの虫の幼虫・・・・・なんか寒気が。
「でじゃ、こいつは最初は全くしゃべらんかった。じゃが、一生懸命に生きている様子がかわいらしくてのう、孫のようにかわいがって育てたんじゃ。あ、血のつながった孫も成人してはいるがちゃんといるからな」
そのまま話が続き、幼虫が育つにつれて葉っぱを食う量が増えて山の方に連れて行ったとか、その柔らかい体を枕にしたとかの話が延々と続いた。
さなぎになったところまではまだまだなようで・・・・・。
やっべ、老人の長話ほんと長い。いつの間にかハクロたちがすやぁと寝ているし。誰か解放してくれよ・・・。
そのまま夕暮れまで話は続いたのであった・・・・・。
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「報告いたします。怪物殺しは先代国王様と気が付いていない模様。そして、先代国王様の長話に付き合わされているようです!」
「うわ・・・長話は本当につらいからな・・・・・。同情はするが、一応監視は続けてくれ。先代国王様も知らぬ、我が国極秘の計画がばれるわけにはいかぬからな・・・」
ちなみに、昼頃からなので大体6時間近くの話であった。




