『一苦労』
短め
時刻は深夜。俺たちはギルドから「スライムクラブ」を全巻借りて、何か手掛かりがないか探してみたが・・・・。
「・・・多いな」
「これでやっと87巻目ですよ・・・」
「予想できるスライム数が20を超えたのぉ・・・」
今俺たちは家の書斎で読んでいた。ここは地下に作られていて、侵入者などが入らないようにしているからな。結構安全にしてある。
だが、なんせスライムの数はここまで数百種類はあるからな・・・某ゲームのやつより多いな。その中からこれが目当てではないかと思われるものを探すのだからこれがまた大変。
「にしても、『ジュエリースライム』、『スライムゴールデン』のような金目の類になるものから、『ポイズンスライム』、『軍隊スライム』なんて軍事利用されそうなものまであるなぁ・・・」
「種類がここまで多いのは目を見張るものがあるのぉ・・・」
アルテミスがこの数の多さに呆れたような、感嘆したような声を出した。
「マスター、あと残り20巻以上ありますよ」
「ワゼ、そこにあるやつは未読、すでに読んだ奴をそこに置いておいてくれ」
「了解いたしました」
ワゼにまだ読んでいないやつはそのままにしてもらい、すでに読んだ奴は別の場所においてもらっていた。
一夜明け、全巻読破して俺たちは可能性があるスライムを割り出した。
「ふぁあああ、完全に徹夜だな」
「なんか眠いですよね」
「我はまだ平気じゃ」
「ネムイ・・・」
「ギルドに行く前に軽く仮眠しましょうか?夢をちょっといじって時間指定で起きられるようにできますが・・・」
「じゃあ、そうしておいてくれカトレア。30分で頼む」
「わかりました」
カトレアに睡眠時間の設定を頼み、俺たちは書斎で軽めの仮眠をとることにしたのであった・・・。
だが、このとき俺は皆の寝相の悪さを忘れていたのであった・・・・。
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「そうですか、口封じ出来ましたか」
「ですが、怪物殺しに気づかれた可能性があります」
「それはまた厄介ですね・・・。ですが、大体の数が集め終えました。これより早く国に戻りましょう」
「馬車の手配はすでにしております」
王都の一角の怪しい人影、彼らはその場を去っていった・・・。
スライムの数・・・超多い。
あと、次起きるときゼロは皆の寝相で・・・。




