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『神殿に殴り込み・・・あれ?』

なかなか面白いアイディアの人が多いですね!

「とりあえず、魔道具も持ったし神殿に殴り込みかけるか」


 これで一応準備満タンである。


「ちょい待ちゼロはん、神殿に殴り込み駆けるといいましたやろ?うちらもそれに参加できへんか?」

「え?別にいいが。何で急に?」

「ちょいと気になったことがあってな、信者たちがなぜ盲信的になっているのか考えていたんや。それに、ゼロはんが「害」と呼ばれた理由もな」


 一応モウカリさんは手紙どれがここに来た理由を知っているのである。


「そもそもなんでそんなに信者が盲信的か・・・その理由が思い当たったんや」

「なんですか?」

「洗脳系の魔道具の可能性や。国際的に使用禁止されているやつやな」


 魔道具の中には人を洗脳する奴もあるらしい。自分の都合のよい操り人形にするものから、食べ物の好き嫌いをなくすものまであるという。



 ただ、そういった洗脳系魔道具は国を混乱に陥れたりするために、世界中で全面的に使用禁止されている。使用が発覚した場合は軽くて火山の火口に突き落とされるという。つまり死刑。



「ここのダンジョンは魔道具がたんまり出る。その中に洗脳系が混じっていてもおかしくなんや。そういった魔道具の出る確率は砂漠で飴玉見つけるよりは難しいんやけどな」


 この世界、メガネはあるのだがコンタクトレンズはないからたとえが微妙に違うな。


「つまり、神官が洗脳していると?」

「ずっと神さんにお祈りしとるようやけどな、そこがむしろ怪しいんや。その神の像に祈っているようやけど、その神の像自体が魔道具の可能性があるんや」


 ふむ、一理あるな。


「せやからゼロはん、神殿に殴り込み駆けるついでにその像をぶっ壊してみ。もし洗脳系ならそれで信者たちの信仰が消えるはずや」

「だけどなんで神官が洗脳するんだろうか」

「信者を増やしたかったからじゃないとちがいますか?ま、信者が増えようとも、こちとらにほとんど利益が出えへんし、なくなったほうがいいと思うんや。それでうちらもその神殿に殴り込み参加させてもらうで」











「ここが神殿か」

「なんか妙に静かですね」


 ギルドにて神殿に殴り込み行く奴いるかーいとモウカリさんが言ったとたん、全員手を挙げたよ。どんだけ不満たまってるんだこの人たち。


 神殿に俺たちが到着すると、不気味なほど静まり返っていた。


「マスター、生体反応が見られません」


 ワゼがそう言ってきた。


「生体反応がない?」

「はい、いくつかの人間と思わしき反応はあるのですが、どれも生きていないようです」


 つまり、全員死んでるのか?


「殴り込み前に死んでるのか?」

「神殿だけに死んでるんとちゃいますか?」


・・・その瞬間、あたりの空気の温度が下がった。


「モウカリさん・・・」

「寒いですよ・・・」

「つまらないのぉ・・・」

「いや冗談のつもりでんがな」

「外気温低下を確認・・・現在の気温5度」

「モウカリさんのダジャレでそこまで下がった!?」


 心なしか本当に寒くなって・・・


「ぬ!?主殿、今のくっそつまらないダジャレのせいではないようじゃぞ!!」


 アルテミスが何かを警戒した。見ると、神殿から寒い風が吹いてきていた。


「モウカリさんのつまらないダジャレのせいじゃないのか!?」

「神殿内部の気温低下を確認・・・先ほどの魔道具からでも寒いダジャレとの関連はないようです。氷系の魔道具のせいだと思われます」


ドッカァァァァァァァン!!


 神殿がいきなり爆発、いや、内部からはじけ飛んだように見えた。


 そして、中から何かが出てきた。


「な、なんじゃありゃ・・・」


 その神殿の跡地から出てきたのは牛頭人身の巨大な怪物だった。


「み、ミノタウロス?」

『そんな低俗なものではない』

「「「「「しゃべった!?」」」」」


 いきなり流暢にしゃべったぞ。


『我が名はモー神。最高の神だぞよ!!』


 神本人・・・本神が出てきたんかい。



『あれは神ではありません。ただのモンスターです』


 うおっつ!?いきなり久しぶりの世界の声が!というか、今はっきり神じゃない認定したな。


「お前は本当に神なのか?モンスターとかじゃないのか?」

『いかにも、我は元はモンスター』


 あ、そこはあっさり認めるんだ。


『だが、この神官がダンジョンに入っってきた際に我はこの神官と取引した。その際に我は神へと進化し、我はこの神官の願いを聞きこの国にモー神教をはやらせた。この神官は人が平和に過ごせる世の中にしたかったそうだ』


 洗脳系の魔道具じゃなくて、神本人が信仰させていたのか。というか、神に進化ってあるのか?進化してもモンスターだろうが。


『だが、そこには人間以外が含まれておらぬ故、人間以外の種族の差別を徹底的にした』


 こいつが元凶か・・・。


『しかし、我は感じた。我以上の力の持ち主を。将来的には我が前に立ちはだかる「害」となりうる存在だと』

「で、俺を「害」として排除しようとしたわけか」


 そういうわけで襲ってきたのか。


『だが、神官たちは失敗した。そして、神官は我に対して害を排除できるように願いこんだ。それゆえ我自らが戦えるようにこの神殿にいた全ても人間を生贄にして出てきたのだ』


 それで死んでいる人が多いのか。


『それで我は力をさらに得た。ひれ伏せ愚かな者どもよ、我は最高神モー神、逆らう者には等しく死を』

「アルテミスやれ!!」

「了解なのじゃ!!」

『は?』


 最後まで聞く意味もない。アルテミスに指示を出し、一気に人化解除させてドラゴンの姿に戻し、


「『ファイヤ・ブーストブレス』!!」


 そのまま炎のブレスをはきだした。


『モォォォォォォォ!?』


 一気にモー神とやらの全身が炎に包まれ・・・。


『・・・無駄だ』

「何!?」


 炎のブレスが止み、そこにはまったく無傷のモー神の姿があった。


『我は神。故にそのような攻撃は通じぬ』

「さすがにちょっとまずいな・・」


 アルテミスのブレスがこの中では最も火力が高い。それが通じていない時点で結構やばい。


『お返しだ!!「神の裁き」!!』


 モー神が手を向けると、そこから放電が放たれた。


「げっ!?」


さすがにこんな攻撃するとは思っておらず、全員その電撃をくらったのだった・・・・





珍しく今回は黒魔石関与無し

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