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『宗教国ギルド』

各国にギルドはあるけどね、それぞれどういう運用携帯化は国によっては違うんよ。

王国は王都とその他領地内の村や街に1つずつ。

帝国は首都と、その周辺のみに1つずつ。

宗教国は首都に1つのみ。

「あ、そういえば宗教国のギルドに寄っておくか」


 王都を出る前にメタドンさんからとある依頼を頼まれていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『おい、そういえば忘れていたがこの手紙を宗教国内にあるギルドマスターに渡しておいてくれ』

『ん?ギルド間は確か通信できる魔道具があるから手紙の必要性はないんじゃ?』

『ま、直接手書きで書いたやつの方が分かりやすからな』

『?』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 というやり取りがあったのだが・・・・。


「いったい何が書かれていますのかね?」

「それが、ここのギルドマスターに渡すまでは読むなと」

「まあ、我はなんとなくじゃが予測がついたのじゃ」




 宗教国ギルドについた。ここはさすがに「亜人禁止」とかは書かれていないようである。


 まあ、冒険者から買い取る素材をいろいろして稼ぐのがギルドだもんな。獣人などの冒険者もいるし、そりゃ稼ぐ人を呼び込みたいわな。


 ギルド内に入ると、さまざまな冒険者がいるようだが・・・・。


「ものの見事に人間の冒険者と受付嬢しかいないな」


 やはりこの国では亜人とかは居心地が悪いのであろう。人間しかいないな。


 俺たちがギルドに入ったとたん、そこにいた冒険者たちはざわめいた。


「おい見ろよあれ、なんだあの集団」

「モンスターばかりだから魔物使いとその従魔だろうが・・・なんだあの美人美女は」

「本当にモンスターかと言いたいぐらいだな」

「まてよ、あの美しいアラクネ・・・・たしか『怪物殺し』の従魔だぞ!?」

「ということはあいつが怪物殺しか!?」

「なんでこの国のこんなところにいるんだ!?」


 ありゃ、やっぱりハクロとセットで覚えられている感じだな。


「ということは奇跡の歌姫がいるぞ!!」

「あのゴーレムの中を見ろ!!セイレーンだ!!」

「あれが噂の歌姫か!!」


 リーゼもなんかセットになって覚えられているな。それにしても、アルテミスやスラ太郎、カトレアだって一緒になって覚えられてもいいものなのに、なんかでないな。



 まあ、無視して受付に向かった。受付は人間の女性か。20代前半ぐらいかな。


「すいません、ギルドマスターはいますか?」

「いますよ。何かご用件がおありでしょうか?」

「えっと、王都のギルドマスターから手紙を頼まれていたのですが」

「少々お待ちください」



 受付嬢が席を立ち、奥に行って数分。


「はい、うちがここのギルドマスターのモウカリでっせ。なんかご用件でっしゃろか?」


 なんか、エセ関西弁のようなものを話すギルドマスターが出てきたんだが。見た目は人間で20代後半というぐらいか?なんかそろばん持った狐目のひょろ長い男だった。


「王都のギルドマスターからのお手紙です。今回ここに来るついでと言われて渡されました」

「ほう、メタドンの親父でっか。あのくそ剥げ親父、まーだくたばってなかったんかい」


 ひどいいいようである。ハゲは間違っていないと思うが。


「これです」

「どうせろくでもない用件・・・・」


 手紙を読み始めた途端、モウカリさんのこめかみに青筋が浮かんだ。明らかにものすごく怒っているようである。読み進めるたびにその表情は怒りに染まり、読み終えたときには般若のような顔になっていた。狐目のままだけど。


「あんのくそ剥げ親父のギルドマスターがぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 ものすごい怒りである。なにがかいてあったんだろ・・・あ、怒りの炎で手紙が燃えた。


「えっと、ゼロはんでよろしいいんでっしゃろ!!」

「あっはい!」


 いきなりこっち向かないで!!般若過ぎて怖いんだが!?ここまで起こるなんて一体何を書いていたんだあの人(ギルドマスター)は!!


「すまんがちょっとここで待っとってくれへんか!!至急このギルドの最高クラスの実力者を出しますさかいに戦ってくれ!!」

「はあぁぁぁっ!?」


 ほんとに何が書いてあったんだ!?


 そしてモウカリさんは速攻でギルドに引っ込み、何か連絡していた。


「至急こっちに来てある冒険者と戦ってくれへんでしょうかいな!!うちのメンツがかかっておるんや!!なに?依頼達成報酬はどうなるかって?勝利したら1億ゼンでも出したるわ!!負けたらびた一文もださんで!!」


 なんか交渉しているな。


「さてゼロはんや、ぜひともうちの最高峰の実力者と戦ってくれへんか?あの禿くそ親父の鼻を明かしたいんや!!」

「んー俺にメリットは?」

「今後、うちのギルドに所属している冒険者たちを好きなだけ従わせる!!」

「「「はあぁぁぁっ!?」」」


 その言葉に周りにいた冒険者たちが驚いたのであった。


「いや、それはいらないんだが」

「だったらうちのギルドの若い娘」

「それもいらん」

「だったらギルド管理施設永久無料フリーパスでどうじゃ!!」

「じゃあそれで」


 こうしてどういうわけか、この国一番の実力冒険者と戦わされることになったようであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「な、なにをしているんだ・・・・」


 ギルドにて、ギルド長に命令して実力のある冒険者を呼び、「害」となる人物の排除をやらせようとした矢先に、そのギルドにてその「害」に超実力者と戦わせようとするギルドマスターをみた、神官の部下オウモは顔をひきつらせた。


「まてよ?これはこれで好都合だな。これであの「害」の実力が見られるな。うまくいけば殺せるかもしれん」


 そして観戦を決め込んだのであった。






さてどんな人かな

というか、なんか手紙の内容がわかる。煽りまくっているのであろう。

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