『快適・・・・ではない船旅』
お食事中の方は見ない方がいいですかね。
「おぼぼぼろろろろろろ・・」
今俺は船上にて思いっきり吐いていた。船に酔ったのである。
港町で3日過ぎ、今俺たちは宗教国があるところまでの船旅をしていた。
だが、出発して10分もたたないうちにひどい船酔いに襲われたのであった。
「うぷ、もう何もないのにまだ出そう」
「ゼロ様大丈夫ですか?」
「非道い船酔いじゃの」
「ヨイドメキイテナイノ?」
スラ太郎に酔い止めを作ってもらったが、まったく効果なし。
馬車が平気だからとタカをくくっていた。船酔いが最大の敵であったのか・・・。
「まさか主殿がこうも船酔いになるとはのぉ。ま、人間完ぺきではないという事じゃな」
ちなみに、ハクロたち従魔全員は全く船酔いになっていなかった。リーゼに至っては航行している船に並んで泳いでいるけどな。
「ゼロ様、これでも飲みます?」
そういってハクロが持ってきたのは何かの飲み物だった。
「炭酸のようです。船酔いには効くといいますし、飲んでみたらいかがでしょうか?」
「ハクロ・・・・お主それ酒じゃぞ」
「え?」
「ご主人まだ未成年・・・そこに飲酒を進めるとは」
「ええ?」
どうやらこの船の飲料水は水と酒しかないようである。
「ご主人、船の揺れを打ち消す椅子でも作りましょうか?」
「頼むカトレア・・・そうしてくれんと到着前に死にそう・・・・」
まさか船酔いになるとはな・・・・。あ、帰りもこれか・・・至急カトレアに船型ゴーレム、もしくは飛行機みたいなのを作ってもらわないとマジで死にそう・・・。
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「うっぷ、僕もなんかまだ吐きそう・・・」
「俺は平気だYO」
「私もなんか少し気分が・・・」
同じ船の別室にて、ゼロたちよりも悲惨そうな船酔いに悩まされている3人がいたという。
ちなみに、この後カトレアに何とか揺れを打ち消すものを作ってもらい、陸地までしばらくはその上にいるのであった。




