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『さらばダンジョン都市よ』

今回のダンジョン編のまとめ回みたいな感じです。

 コアが地上に飛び出て3日経過した。あの戦いの後、俺たちは忙しかった。


 なんせ、ダンジョンコアがいきなり地上に飛び出て都市を水没させようとしたからな。そうなった事情説明および、仮面の男と伯爵を王都への引き渡しにギルドに渡したよ。


 伯爵は今回のことで貴族階級剥奪かと思ったけど、黒魔石を使用したのはダンジョンから皆を守りたいという純粋に人々を思ってのことだったので、そこまでは罰せられなかったようだが、男爵に階級が落とされたらしい。


「まあ、伯爵の時より仕事が少なくなって冒険者業ができるのはよかった。吾輩はどちらかとこちらの方が向いているからな」


 根は悪くない人であったのでそこはよかった。ただ、なんか男爵の執事の方が困った顔にはなっているようだが・・・。


 仮面の男はこの3日間のうちにいつの間にか逃げたらしい。まあ、また会うだろうし今度会ったらハクロに頼んで簀巻きにしてやろう。


 


 水没しかけたこともあり、都市のあちこちでは家の中までびしょぬれになったところも多かったらしい。何とか早く乾燥させようとして火魔法で火事が起きたぐらいである。


 それに、溺れかけて心に傷が残りかけた人たちのためにリーゼが都市中に歌声を届けた。歌うとき以外は言葉が話せないけど、ジェスチャーが増えてよりわかりやすくなった。なんか巷では「神秘の歌姫」としてまで言われているようである。ファンクラブも増えて行っているようで、泊まっている宿に交代交代で人が来るのがうっとおしいが。



 そして、事件から3日たった今日、この日の昼過ぎに完全にダンジョンが崩壊した。ダンジョンコアがなくなり、ゆっくりとその姿が崩れていった。一応、中にいた冒険者たちはみな地上に帰還した。ダンジョンコアがなくなった影響か、使用不可能になっていた転送魔法陣は全部回収済みである。一応カトレアがこれをもとに新たなゴーレムを作ってみたいそうで、あのダンジョンコアを破壊したことから全部譲ってもらえたのである。何とか使用できるようになれば結構便利なんだけどな。


 そしてダンジョンがなくなった翌日、驚くべきことが起きた。



 ギルドにて、ダンジョン都市から出ていくための挨拶回りをしていた時であった。


「大変だ!!新たなダンジョンができているぞ!!」

「「「「はああああああああああっつ!?」」」」


 どうやら、ダンジョンが新たにすぐ近くにできたらしい。普通ダンジョンがすぐそばにもう一度その地にできることは珍しいらしく、しかもかなり深そうであるらしい。まあ、俺たちは今日王都へ戻るつもりだから行かないが、機会があれば行ってみたい。


「はぁ、ゼロさんがこの都市からいなくなってしまうのですか。残念です」

「とか言って、本当はリーゼの歌が聴けなくなるからにゃよね?」

「そうなんですけ・・・何を言わせるんですか!!」

((((ああ、またか))))


 このやり取りを見て今日もギルド内にいる人たちの心が一つになったようであった。というかこの二人、本当に仲いいよな。


「ま、歌が聴けなくなるのが残念という気持ちはわかるけどにゃ、ゼロさんは王都に戻るからそっち勤務にでもなればいいのではないのかにゃ?」

「その手がありましたか!!早速ギルドマスターに直談判かけてきます!!」

「ちょっと待つにゃ!!冗談のつもりだったにゃよ!!」


 走り出すミウさんを追いかけて今日も猫の獣人の方は大変そうだった。


 一応、リーゼの歌はすでに王都でも知れ渡っているらしくてちょっと不安なんだが・・・。


 そして、俺たちはダンジョン都市を後にしたのであった・・・・。


次回からはちょっと日常風にしてみます。ここ最近この人たち忙しかったからね。たまにはまったりと・・・・できるといいね。

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