『VS「グロウ・ナウ」ダンジョンコア』
ポセイドンクラーケンの時は陸上に引き上げたから、今回はこの物語でまともに書かれた水中戦だね。
キャタピラ音に悩まされながらも、何とかコアの真下に来た。
『主殿!攻撃はどうすればよいのじゃ!!』
形は似てはいるが、このゴーレムにはミサイルなんて積んでいない。いやね、ロケットパンチはできるぐらいだからミサイルなんかもつけたかったんだよ?でもね、なんかわからないけどミサイルがどうしても出来ないんだよね。何でだろ・・・。
まあ、何とか腕を伸ばせるようにはできたんだけどね。そのあたりの技術をどうにかしたいんだけどな・・・。
「アルテミス、とりあえずこのゴーレムの腕をあのコアに巻き付けて地面にたたきつけろ!!」
『了解なのじゃ!!』
水位が上がり続けて、だいぶ都市が水没してきている。溺死する人が出る恐れがあり、なるべく短期決戦で何とかしたかった。
アルテミスが操縦し、ゴーレムの腕が勢い良く伸びてあっという間にコアに巻き付いた。
『ぬ!?こやつ全く動かん!!』
だが、ダンジョンコアはまるで空中に固定されたかのようにびくともしなかった。
「だったら締め上げて壊せ!!」
『し、しかしこれでも全力でやっておるのじゃぞ!?』
どうやら最大出力でしているようだが、びくともしていなかった。
「だったらリーゼ出番だ!!」
『〇』
リーゼはマリンセイレーン、つまり水中戦はお手の物である。
「来い!!リーゼ!!」
リーゼを呼び出すと、ゴーレムの外の方に出た。
(あれ?これもしかしてこの中の方に出していたらすっごい窮屈なことになっていたような・・・)
水の中に出た瞬間、リーゼはものすごい速さでコアに向かって泳ぎ出した。水中内ではほぼ無類の強さを誇るマリンセイレーン。その泳ぐ姿はこの状況の中でもどこか美しいものを感じた。
コアの近くまで来ると、そこからリーゼは無詠唱で自身の手に水でできた矛のようなものを顕現させた。
『ありゃ水魔法の一種のものじゃな。本来ならもっと細かく分散して投げるものじゃが、ああして集中させて出したのじゃろう』
その矛を構えて、リーゼは猛スピードで勢いをつけてそのまま矛をコアに突きさした。
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
刺さった瞬間、コアから悲鳴が上がった。どうやらかなり効いたようである。
『お!動かせるぞ!!』
どうやらダメージを負ったことにより、その場に固定できなくなったようである。
「アルテミス!!そのままコアを思いっきり投げろ!!リーゼはその飛んでくる勢いを利用してコアを地面にたたきつけろ!!」
「〇」
『このゴーレム必殺の「回転投げ」!!』
どう見ても大雪山〇ろしであるが、勢いよくコアが回転しながら投げとばされ、その先にはリーゼが素早く泳いで先回りしてコアを顕現させた水でできたハンマーのようなもので地面に思いっきり打ちつけた。
ゴッシャアアアアアアアアァァァァァン!!
水中になっているにもかかわらず、空気中と同じように地面に落ち、コアが割れた。
すると割れたコアから何やらまた黒い霧が出てきた。
「吸収された奴が出たようだね。また何かに憑りつくと思うよ?」
「そうはいくかよ!!来いスラ太郎!!」
スラ太郎を素早く呼び出し、聖属性の魔法を使わせた。スラ太郎はもともと「光の女王」という種族に進化しただけあって聖属性は得意のようである。そして、これまでのでの経験から言うと黒魔石はおそらく人間のもつ負の感情などに反応しているため、その逆にあたる聖属性の魔法でならば消せるようである。
スラ太郎から発せられる魔法により、その黒い霧は見る見るうちに消滅し、あっという間に消えた。
そしてそれとほぼ同時に水がいきなり消滅した。
「あっ!!リーゼ!!」
リーゼも水の消滅とともに落ちてきた。慌ててアルテミスにゴーレムのアームを伸ばさせて何とかキャッチしたのであった。
「しかしそろそろほどいてくれないかな?」
「黙れ仮面不審者」
「空気を読んでください!!」
ビチビチビチビチ
そんな言い合いする前に早く水槽に入れてほしいなと思いながら、打ち上げられた魚のように跳ねるリーゼであった。
今回のゴーレム改良点
・キャタピラ音の消音
・遠隔攻撃追加
・回転投げの際の酔い止め(この時カトレアが何も言っていないのは、回転投げの際に目が回って酔っていた)
一応、今回以降はゲ〇ターネタは2以外は控えめにします。わからない人がどうやら多いそうなので。
2はドリルがあるからまだイメージしやすいと思うんだよね。あ、1が結局出番ないなこれ・・・。




