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『ダンジョン内での異変、そして』

今回はシリアスに入っていきます。

 ダンジョン都市に来て2週間ほどたった。


 俺たちは当初の目的であった金稼ぎを目標金額まで稼げたが、ダンジョンにまだ潜っていた。理由としては、なんとなくだがこのダンジョンで何かが起きているような不安感があり、そのためいまだにダンジョン都市に残っていた。


「その不安感はまだ消えないのかの?」

「ああ、なんかね、こういいようがないんだけれども、勘かな?」

「ゼロ様の勘ですか・・・・、また黒魔石がらみではありませんよね?」

「そうともいえるし、そうではないかもしれないしわからないんだよね」


 ま、一応大したこともないだろうけども、俺たちは今ダンジョンの29階層まで来ていた。


「このダンジョンの30階層のボスまであと少しか」

「地図によりますと、30階のボスモンスターは少々厄介なアンデッド系モンスターBランクの『ソーサラーキョンシー』のようですね」


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「ソーサラーキョンシー」

このダンジョン限定30階層ボスモンスター。地球でいうところのキョンシ―のようだが、厄介な点としては様々な魔法を使用する。また。魔法を使用するわりには怪力を併せ持ち、近接格闘戦でも厄介である。弱点としては炎系か聖属性系の魔法であるが、動きが素早く、魔法が当てにくい。また、額に張られている札ははがすとさらに凶暴性を増して大変危険。一説によるとどこかの世界から呼ばれたモンスターであるようだ。ランクはBだが、その知能は死体だからかあまりよくはない。


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 これって絶対地球産だよな。どう考えてもそうとしか思えないんだが。


「近接格闘がしにくいのは厄介そうじゃの」

「まあ、聖属性の魔法ならスラ太郎が使えるからね。スラ太郎、できるかい?」

「マカセテー!」


 やる気十分そうである。ちなみに今回の作戦としては、まずリーゼに戦意を高揚させるような歌を歌ってもらい、その勢いでハクロとカトレアが糸と木の根で動きを封じ込め、アルテミスがほどほどに殴りまくって、弱ったところをスラ太郎の魔法でトドメをさす。というものである。


 ちなみに、リーゼはカトレアがさらに改良した「水筒2号」とかいうゴーレムの腹部にある水槽の中に入れている。


 リーゼの歌はどうやらかなりの効果があるようで、結構士気が上がるのでかなり良かった。




 30階層にたどり着いた俺たちは、あることに気が付いた。


「あれ?扉がない?」



 10階層、20階層にあったボスモンスター前にあるはずの扉がなかったのだ。


「ん?主殿、ここを見てみるのじゃ」


 アルテミスが何かに気が付いたようである。指さした方向を見ると、そこにはかなりの高温で溶けたような扉の跡があった。


「扉が魔法で溶けたのか?」


 しかし、それはありえない話だった。過去の調査隊によると、ボスモンスター前にある扉は』かなりの防御を誇るらしく、しかも、やっと壊せたと思った瞬間に再生したという。



 魔法で溶けたとしても、扉は再生しているはずだった。


「むう・・・。これはおそらくじゃがかなり高威力の炎系の魔法のようなんじゃが・・・、変じゃな、魔力の残滓がほとんどない」


 魔法とは使った後に少しだけだが魔力の残滓が残るらしい、だが、この溶けた後には残滓がないという。


「まてよ、主殿、この前集団で冒険者たちを襲ったモンスターがおったじゃろ?」

「ああ、あれか」


 冒険者たちが追いかけられていたことので、そのあとギルドからダンジョン調査依頼が出たやつである。ちなみに、原因不明という調査結果に落ち着いたらしいがな。


「あの時のモンスターたちがやけどの跡があったといったじゃろ?あれと同じ感じじゃ。あの時は我のブレスの跡が残っていたため気が付かなかったが、あれも確か魔力の残滓がなかったような気がする」

「てことは、この溶かした奴と同一人物ってことか?」

「じゃがこの魔法の感じ、どこかで感じたことがあるような・・・」

「そういえば、扉がなくなっているのにボスモンスターの姿が見えませんね」

「あ」


 確かに言われてみれば、先ほどからボスモンスターが襲ってきてもよさそうな感じなのに、一向にその気配がない。


 奥に進んでみた俺たちは衝撃の光景を見た。


「グギャアアアアアアアアアアアアア!!」

「あーっはっはっはっはっはっはは!!燃えろ燃えろ!燃え尽きてしまえ!!」


 ここの階層ボスモンスターが、たった一人から出されるものすごい炎に包まれて焼かれていた。


「な、なんだこの光景・・・」

「あ!!あの人の手を見てください!!」


 ハクロが何かに気が付いた。俺たちがその手にあるものに注目すると・・・。


「く、『黒魔石』!?」


 その黒魔石からかなりの炎が放射されていて、あっという間にボスモンスターは息絶えたのであった。


「ん?ああ、後ろの方にだれかがいたのか」


 その人物はこちらに気が付いたようで振り向いた。


 その見た目は、初老の男性といったところか。ただ、このダンジョンに潜っている冒険者たちとはどこか違う雰囲気がった。


「だ、誰なんだ!!」

「おうおう、怖いねぇ。アラクネを連れているってことは怪物殺しか。これは敬意を示して答えよう。我が名前はジョンマイル・グリン・ガハラッド。このダンジョン都市の領主でもある伯爵さ」


なんかやばそうな人が来たー!!

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