『リーゼの人気』
あー、本当に歌が聴けないのが残念無念。
リーゼが歌い終わった瞬間、ギルド内では歓声が上がった。
「すごかったぜ!」
「感動したよ!」
「故郷を思い出したぜ‼︎」
「ああ、今日ギルドにいてよかったー」
「あいつら多分これ聞いたら羨ましがるだろうな」
「すんばらしかっ たよん‼︎」
様々な感想が上がった。中には感動のあまりにすごい涙を流している人達までいた。
俺自身もかなり美しい歌声だと思えた。なんかハクロたちまで感激しているし。
「素晴らしい歌声でした!」
「うんうん、やっぱすごいのぉ」
「ヨカッタヨー!」
「ゴーレムに音響効果をつけていなかったのが悔やまれる!」
あ、カトレアはそこが悔しかったのか。
「確かにセイレーンであることを確認できました。こんな綺麗な歌を歌えるモンスターを従魔にできるなんて凄いですね!」
「あの、感動しているようですけど従魔登録できてますか?」
「はっ⁉︎聞き惚れてしまってました!今すぐ完了させます!」
本当にこの人が受付嬢で大丈夫かよこのギルド。なんか猫の獣人の人が背後でハリセンのようなものをもって今にもたたきそうなんだが。
無事に登録し終え、宿に向かおうとした。
「さて、今日は疲れたし宿にいくぞ」
「ちょっとまってくれよ怪物殺しの旦那‼︎」
「もう一曲だけここでそのセイレーンに歌わせてやってくれ!」
「アンコール!アンコール!アンコール!」
なんか凄い人気になったな。て、よく見たらギルドの外にまでなんか人だかりができてる⁉︎
「セイレーンはモンスターとしてはAランクの強さ。それに幻と言われるほど出会うことが難しからのお。こうして安全にその美しい歌声を聴けること自体がほとんどないからこんなに人気がでたのであろうな」
アルテミスがなんか面白そうに言った。しかし、この人だかり多いな・・・。
「しょうがない、リーゼ、もう一曲だけ頼めるか?」
リーゼはその群衆をみて少し考え、腕で「◯」と答えた。
そして、その後ダンジョン都市ではリーゼの歌声が響き渡り、後日その場にいなかった人たちに詰め寄られる人たちが見られたそうな。
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ダンジョン都市のとある宿にて。
「なんか凄い美しい歌が響き渡っているYO!」
「どうやらセイレーンの歌声のようですが」
「あっはっはっはっ‼︎どうやら彼がセイレーンのようなモンスターを従魔にしたようだよ‼︎なかなかいいモンスターを従魔にしたじゃん!」
「なんか本当に規格外ですね・・・」
「でも、ダンジョンにセイレーンなんかでたっけYO?」
「多分だけどあのダンジョンはね・・・・」
3人組が何か話していたのであった。これからこのダンジョン都市で起こるであろうことを・・・。
どうやら何がダンジョンに起きているのか知っているようだが・・・・




