『ダンジョン調査にて1』
何気に前回18階層まで行ったからそこから入っています。
ダンジョン調査の依頼を受け、俺たちは今は19階層にいた。
「モンスターの種類が少し変化していますね。出なくなったモンスターと、新しく出てきたモンスターが大体おなじぐらいですかね?」
「となると、この階層も変化しているのか」
今回はダンジョン18階層から来ているが、この19階層までの間にかなりモンスターが違っていた。
「この階層までのモンスターランクとしては変わりはないが、種類が変わった感じかの?」
「スライムデテコナイ・・・」
スラ太郎が少し寂しげな顔をしていた。この階層はどうやらスライムが出なくもなっているようである。新たな眷属を欲しかったらしく、残念そうであった。
でもな、スラ太郎よ。お前今さ、何体スライムを持っているんだ?100体は超えているよね?まだいるのかよ・・・。
20階層に降りた俺たちはこの階層に出るボスモンスターの扉の前にいた。が、長い行列ができていた。どうやら他の冒険者たちのようである。
このダンジョン調査の依頼は他の冒険者たちにも出されている。しかも実は報酬は高めになっていた。そのため多くの冒険者たちが受けたようである。
ただ、18階層あたりから金を求めて掘っていた者が大半らしく、そのため20階層以降には進んでいなかったようでこの行列である、
「かなり並びますよね」
「もうこの全員で一気にに入ったらどうなんじゃ?」
「ここのボスモンスターはそうはいかないようなんだよな・・・」
この20階層のボスモンスターは『エビルアイ』という。
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「エビルアイ」
この『グロウ・ナウ』20階層のボスモンスター。別名、ゴーレム型単眼片足巨人。ゴーレムの一種で、その体は布製、木製、石製、鋼鉄製、金製、オリハルコン製とある。また、目から出される光線もその体の構成物質によって違う。ランクは先ほどの構成物質順にF、E、D、C、B、Aである。ただし、このダンジョンのボスモンスターは鋼鉄製のCランクである。極稀に水晶製のものもあるらしいが、抗戦回数が極端に少なく、ランク付けには至っていないが推定でBランクではないかと言われている。
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「で、ここのボスモンスターは鋼鉄製のCランクだから目から出される光線は『鋼鉄化』させるものらしい。そして、その鋼鉄化させたものを投げてくるという」
「つまり、その光線を浴びた者が多いほどボスの攻撃手段として増えてしまうというわけじゃな?」
「そのようだな。この光線を放つには少しの間ためる必要性があるらしいが、体が鋼鉄製だから頑丈で、なかなか倒れなくて、それで発射されて浴びてしまうなんてことになるようだ」
「鋼鉄化された仲間で攻撃されたくないですよね・・・」
「だけど倒せないというわけじゃないからな。倒せば鋼鉄化も解けるみたいだしな」
ま、体を鋼鉄になんてされたくはないな。待てよ、鋼鉄化か・・・。
「カトレア、アレまだあったかな?」
「アレ?」
「ほら、あの皇帝怪物の時に結局使わなかったやつだよ。スラ太郎で固めて撃とうとしたやつ」
「ああ、まだありますけど、ご主人どうするつもりで?」
「いや、それでさ、男なら一度はしてみたいことがあるんだよね。手から・・・」
「「「「「?」」」」
飛ばして、鋼鉄化できればまさにあれになるもんな。
鋼鉄、つまり鉄だ。鉄を言い換えて黒鉄。黒鉄といえば?




