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『ダンジョン説明を聞こう』

今回は少し説明回

 ダンジョン都市に着いた俺たちは、そこで宿をとって1泊し、その翌日にダンジョンへ向かう途中にその都市のにぎやかさに驚いていた。


 王都とは違い、道なんかは少し地面がむき出しなところが多かったが、それでも石畳で舗装されていて歩きやすく、多くの人が行きかっていた。


「ふわぁあ、王都とはまた違った雰囲気ですよね」

「冒険者を王都よりも多く見かけるのぉ」

「ヒトイッパイダヨ!!」

「なんか結構荒くれ者が多そうですよね」


 道には多くの冒険者と思わしき人がいて、王都とは違った雰囲気があった。


「おい見ろよあいつ。魔物使いか?」

「あのきれいなアラクネがいるってことは『怪物殺し』か」

「ダンジョンにでも潜りに来たんだろうな。あんまり金なんかに興味はないって聞くし、たぶん武者修行みたいなつもりでここに来たんじゃない?」

「にしても、あの従魔たち本当に美しいよな・・・」

「あんなに美しいモンスターが従魔になってくれれば俺も魔物使いを目指したのによ・・・」


 さすがダンジョン都市。王都とはまた違った反応する人で多いな。



 とりあえず、ここのダンジョンに入るにはダンジョンの入り口に建てられたギルドにて申し込む必要性があるようだった。




 ギルドに着くと、そこには長蛇の列があった。見ると、ダンジョンへ入るための入り口に並んでいるようだった。


「はーい、では次の方どうぞダンジョンへ」

「いよっししゃぁぁぁぁぁ!!金を稼ぐぜ野郎ども!!」

「「「「ウィ―――――――――――――――――っス!!」」」」


 なんか気合が入った集団がダンジョンの入り口に入っていったな。なんかある意味新しい人たちだな。


 とりあえず、ダンジョンに潜るための手続きとやらをするため、受付に俺は言った。受付嬢はどことなく疲れた顔の人間の女性だった。


「すいません、ダンジョンに潜りたいんですけど」

「ああ、新しくダンジョンに挑みに来た方ですね?では、この書類にサインと身分証明書のコピーを、冒険者ならギルドカードも提示してください」

「はい、これです」

「えっと、Bランク冒険者魔物使いのゼロさんですね・・・ゼロさん!?あの怪物殺しのですか!?」


 なんかすっごい驚かれた。一応、その目印としてもなっているハクロが隣にいるのに見ていなかったんだろうか。ギルド内にいたほかの人たちはハクロを見て俺が誰だかわかっていたようだが。


「またあの受付嬢か」

「『ドジっ子 ミウさん』だっけな」

「この前はあの大物冒険者が来たときにも同じような反応していたよな」

「ああ、冒険者の姿をしっかり見ていないからあんなに慌てた反応するんだよな」

「あの反応が可愛いから、かなり名の知られた冒険者がきても彼女には教えないんだよな」

「ひどいけど、確かにあの反応はかわいいからな。納得できる」


 どうやらこの受付嬢、このギルドではある意味その名のしれている人のようだった。その考え、少しは同意できるが。



「えっと、取り乱してすみませんでした」

「もうあんたがろくに冒険者の顔を見ていないからたまにそんなことになるんにゃよ。しっかり見ておくのがいいにゃ」


 なんか隣の猫の獣人の受付嬢に怒られているなぁ。というか、猫の獣人で語尾に「にゃ」着く人初めて見た。


「では、ゼロさんはこのダンジョンがはじめてなようなので説明いたしましゅ」


 あ、噛んだ。すっごい顔を赤くしてなかったことにしようとしているようだけど、他にいる人たちがみんな口を押さえて笑わないようにしているよ。


「ここ、『グロウ・ナウ』のダンジョンは現在34階層までは地図ができており、探索が可能です。推測では50階層ぐらいではないかと言われていますが、そこまでは地図がないので自己責任で進んでください」

「話の途中ですけど質問いいですか?」

「はいどうぞ」

「地図があるってことは、ダンジョンの内部は常に変わらないという認識でいいのでしょうか?」

「いえ、そういうわけではありません。実はこのダンジョン、どうやら2年ごとに内部構造が変わるようでして、今ある地図は1年前に作成されたものです。ですので来年には使えなくなりますのでその点はご注意を」

「わかりました」


 2年ごとにダンジョンの内部構造が変わるのか。ダンジョンによって特徴が違うらしいが、ここは2年ごとに変化するダンジョンということでいいのかな?


「次に、各階層には小部屋があり、そこにはここのギルドに設置されている転送陣につながる、転送室という部屋があります。地上に帰還される場合にはその部屋を使用してください。すると、次回利用時にはその階層から進めます。しかし、冒険者たちの中にはその階層まで進んだ冒険者についていき、楽にその目的の階層を目指そうとするものがたまに出ますが、あくまでその人本人がたどり着いた階層にしか進めませんので注意してください」


 これまた寄生するような冒険者対策が施されているようで。


「最後に、2点。まず、ダンジョン内にて死亡された場合死体はそのまま放置されますのでご注意ください。最悪、死んだ後にみぐるみをはがされる恐れがあります。次に、ダンジョン内では原則、冒険者同士で争うのは危険ですので禁止されております。もし争うことになった場合、その責任は自己責任といたします。以上で説明を終わりますが、何かほかに質問などはありませんか?」

「えっと、特にありませんね。何かあった場合は聞きに来ます」

「では、こちらで登録されたダンジョンに入るための許可書をどうぞ。今回は初回発行ですのでタダですが、万が一紛失された場合は再発行には30万ゼンかかりますのでご注意ください」


 再発行費たかっ!!絶対なくさないようにしないとな。


 とにもかくにも、俺たちはダンジョンに潜れることになったのであった。


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「ふう。やっとダンジョン都市が見えてきたよ」

「つかれたYO」

「そういえば黒魔石をほしがっていた人がいましたよね。今回せっかく来たんだしあげましょうか?」

「そうだね。今回の黒魔石は今までにない感じに改造しているからね。今度は多分暴走して怪物にはなったりしない・・・はず」

((ああ、これは暴走するな))


 三人組の二人はそう思ったのであった。

さあ行こうダンジョンへ!!

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