『聞いてみた』
この人なら詳しいであろう。ただ、結構有能な人のはずなのに、どことなく残念なところがある人でもある。
「なるほど、ダンジョンか・・・」
「どこかいいところはありませんかね?」
俺たちは今モッセマンさんのところを訪ねていた。この人、一応こういったモンスターがらみでもあることには詳しいからね。
「それなら、王都から少し離れたところにあるけどあそこがいいかな?」
「どこですか?」
モッセマンさんは地図を取り出してその場所を指さした。
「ここだ。王都から馬車で約2週間。ダンジョン都市『グロウ・ナウ』だ。ここならそれなりにいい資源が取れるし、高値で取引できるものがあるからね。ただ、このダンジョンは確か今空前絶後のゴールドラッシュが起きているらしいんだ」
「ゴールドラッシュですか?」
「ああ、金が今かなり産出されるらしくてね、この都市では金の市場価値が下がってきているんだ。だけどほかの国なんかでは高く売れるからね。今かなりの冒険者たちが金を求めて集まっているらしい。そのため金の取り合いでトラブルになりやすくなっているという」
「なるほど」
「じゃが、金以外もちゃんと取れるのであろう?ならば金以外をとれば、ほかの冒険者たちともあまりいがみ合わなくて済むはずじゃ」
「それが一番いいかもね。まあ、ゼロ君たちに喧嘩を吹っかけるような冒険者がいたらその人たちに同情するけどね」
「それってどういう意味ですか」
「ゼロ君たちは強いからね。その冒険者たちがぼっこぼこにされる運命になるだろうと」
それは確かに否定できない。ま、その中でハクロたちにセクハラでもかます奴らがいたら、たぶん彼女たちがそいつらを半殺しにするであろう。
「じゃあ、このダンジョンに挑むか?」
「賛成です」
「文句はないな」
「イイヨー」
「馬車型ゴーレムの整備はばっちりですのでいつでもいいですよ」
「それじゃあ、このダンジョンに向かって家を買うための資金を稼ぐぞーーーー!!」
「「「「おーーーーーーーーーーーっ!!」」」」
このダンジョンに向かうことに決定したのであった。あ、行く前にちゃんとローズのところに行って言わないとね。しかし婚約発表したから別にいいとはいえ、国王をお義父さんとあまり呼びたくないんだよな・・・。
次回、ダンジョンに向かうぜ!!
モッセマン「あ、お土産ヨロシク」
ゼロ 「わかりましたよ、スライム関係のものがあったらそれにしますね」
モッセマン「いくらスライムが好きでもそこまではいいって!!」
 




