『王都防衛6』
主人公とハクロのコンビの戦いだよ。
他のペアでの組み合わせもやってみたいな・・・。
王都東側~「担当:ゼロ・ハクロ」
俺たちは今目の前に狭くる軍勢を目の前にしていた。
「やっぱ結構数が多いよな」
「なんか数の差で勝とうとしていますよね」
帝国軍の兵士たちは必死の形相でかかってきた。そりゃそうだろう、俺には『怪物殺し』の異名が付いていてその名は知っているだろうし、その怪物殺しは美女ともいえる美しいアラクネを連れているとなっている。今横にハクロがいる時点で俺がその怪物殺しだとわかったのだろう。
「よし、とりあえずまずは一発魔法をぶっ放すから、そのあとに一気に攻めるぞ!!
「了解です!!」
ハクロに行動の指示をして、とりあえずいったん相手をひるませるためにもう結構使って慣れ親しんだ魔法を手加減して発動させた。
「『ビックバン』!!」
魔法の発動と同時に、目の前の地面が爆発を起こした。今回は別に兵士たちに当てるわけではない。こうやっていきなりの爆発に混乱したすきに攻めるのが作戦なのだ。
「よし行くぞ!!」
「ガンガン行きます!!」
爆発で帝国軍の兵士がうろたえているすきに、俺は自身に「エンチャント」をかけて身体強化をして、カトレアに作ってもらった木製の籠手を着けて殴り込みにかかった。
着けているこの籠手は別に殺傷性があるわけではない。ただ固いだけで、手のガードをするだけを目的に作ってもらったものだ。手だけ素肌をさらしているからな。一応エンチャントの効果で防御力も上がっているが、服に覆われている部分よりは防御力がない。ちなみに、この服はハクロの糸だけで縫われておらず、アルテミスから抜け落ちた鱗を細かくして組み込んで編んでいるそうだ。そんじょそこらの鎧よりも圧倒的な防御力を誇る服は鉄壁であろう。ついでに皆の服も同じものなのでできている。
ハクロも念のために矢なんかが体に刺さらないように蜘蛛の部分に薄く自身の糸で作った布をかけている。ま、足が完全い蜘蛛だからそこは別大丈夫なんだけどね。顔に矢が飛んできても人間ではない動体視力で避けるか掴むかしているし。なんかすごいな。
ハクロが糸を次々と兵士たちにかけ、俺は兵士の懐に潜ってはその腹を殴り、時には急所をけり、気絶させていった。
わずか数分後、俺たちの周りには気絶したり、縛られた兵士たちしかいなかった。
「完全に蹂躙状態だったな」
「なんかきついかと思っていましたが、ゼロ様がいるだけで楽勝でしたね・・・」
自分でいうのもあれだが、ここまで先頭に加わる魔物使いっているのか?一応俺は魔物使いだしなー、できるだけハクロたちに指示を出すだけの立場でいたいんだけどな。なんか最近方向性をまちがえてきているような?この戦争が終わったら、今度皆で休息としてどこかに旅行でも行こうかな・・・・いや待てよ!?これってフラグなんじゃ!?
なんかやばいフラグを立ててしまったような気がしたので、あたりを見渡すと、いつの間にか一人の男性がポツリとその場に立っていた。
「いやー、なかなか面白い戦いだったね」
「誰だ!!」
その男は笑いながら言った。仮面をかぶり、黒いフードを着こんでいてだれかわからない。ただ、言うの間にかその場にいたことに警戒した。ハクロも同様にいつでも拘束できるように警戒していた。
「いやいや、僕は君たちの敵ではないよ。今は、まだ名前を言えないけどね。ただその戦いの様子を今回は静観していただけさ」
「今回は?それってつまり以前にも見ていたと?」
「あ、ついうっかり」
てへっと舌を出すしぐさはどこか不気味なものを感じた。というか、仮面で素顔が見えないが大の男がその仕草って・・・。
「ま、とりあえずこんなにあっさりこの帝国軍たちを倒してしまうなんてやっぱすごいね。ますます君に興味がわいてきたよ」
「なんか気持ち悪い人ですよね」
あっさりとハクロは今俺が言いたいことを言った。
「あっはっはっはっは、そんな簡単に言うなんてひどいね。なんて面白い従魔なんだ」
どうも悪口とは受け止めれなかったようだ。腹抱えて笑っていやがる。
「面白かったからいいこと教えてあげるよ。黒魔石のことを君は知っているだろう?」
「・・・!?何か黒魔石について知っているのか!?」
「いや、そんなには。ただ、今度黒魔石の騒動が起きそうな国ならね」
「一体どこだ!!」
「今君たちが倒した人たちがいた国だよ。じゃこれで失礼。またの機会にね」
「待ちなさ、キャッ!」
ハクロがその場を去ろうとした男を拘束しようとした途端、ものすごい強風が吹き、ハクロが俺の方に倒れ掛かってきた。
「ぐえっつ!?」
「すみませんゼロ様!!」
あまりの重さにつぶれかけた。というか、前のめりになって倒れてきたのだから、その、柔らかいものが顔に押し当てられて窒息するんだけど!?
危うく窒息しかけてなんとか起き上がってみると、すでに男の姿はなかった。
「逃げられましたね・・・」
「ああ、だが情報はあったな」
今度黒魔石が騒動を起こす国、この倒れている兵士たちが所属していたのは・・・。
「『ウィーキッドネス帝国』か・・・」
なんか死亡フラグじゃなかったのはいいけど、それよりも厄介なことになったような・・・。
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「何を思わせぶりに言っているんですか!!」
「なんか感づかれたら厄介なことになるって言ったのはあなたDESYO!!」
「なんかすんません・・・・」
ゼロたちがいたところから離れた森の中。そこで、仮面をつけた男は彼の仲間の2人に珍しく説教を正座させられながら受けていたのであった・・・。
ダンジョン編はまだ先になりそう・・・・。早くダンジョン編書いてみたいのにこの人たち本当に何やっているんだよ!!




