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『ハクロの治療、そして戦闘』

こんかいは結構シリアス

「がはっつ・・・」

「ハクロ!!」


 ハクロの体を貫いた刃が箱の中に引っ込むと同時に、ハクロはその場に倒れた。


 そのハクロを貫いた謎の箱は、ふたを閉じた後震えだした。


「ギャッギギギアグギア」


 どうやら進化し始めているようである。だが、スラ太郎の時とは違いどす黒い靄のようなものが箱を包んでいた。


 そのすきにカトレアにゴーレムを出してもらって、急いでハクロを担いでもらって俺たちはその箱から逃げるために慌てて洞窟から出て、出てこれないようにその洞窟の入り口を「ビッグバン」で崩してふさいだ。


「ハクロ!大丈夫か!!」

「ぜ、ゼロ様・・だ、だいじょ、うぶでがはっ」


 口からも血が出た。ハクロの上半身の腹には大きな刺し傷ができていて、今なお出血をしているようだった。どうやらあの刃には毒のようなものもあったらしく、しかも状態異常には強いはずのハクロの体を蝕んでいるようだった。


「スラ太郎、ハクロの治療を頼む!」

「アイアイアサー!!」


 スラ太郎は元はヒールスライムで、そして今はすべてのスライムの能力を使える光の女王。そのため治療に関してはこのメンバーの中で一番だった。


「ご主人、私も手伝います!」

「カトレアも頼む!」


 カトレアも薬草なんかには詳しいドリアードである。急いで薬草をカトレアが生やしているうちに、スラ太郎はハクロの体を包み込み、その傷を自身の体液で一時的にふさいで回復魔法をかけていた。


 だが、回復魔法はあくまでその傷を治すだけの万能ではない魔法。体力も少しは回復するが、失った分の血液までが戻ってくるわけではない。人間とかなら輸血という手段が取れるが、ハクロはモンスターだ。その血液型なんてものなんかはわかるわけがない。


 カトレアが効く薬草を生やし終わり、急いでそれをすりつぶして半分はその傷口に、半分はスラ太郎の体液で溶かしてハクロに飲ませた。


「キズハフサガッタヨ」

「一応回復する薬草を飲ませました。ですが、後はハクロさんの回復力次第です・・」

「それでもありがとう二人とも。よくやってくれた」


 スラ太郎の体に包まれながらハクロは治療されてゆく。今のスラ太郎の体の体液は、以前俺が重傷を負った時と同じ治癒力を高めるものになっているのだった。


「主殿!!洞窟からやつが!!」

「何!?」


 ふさいだ洞窟から、そのふさいでいた物を吹き飛ばし、ハクロを串刺しにしたモンスターが出てきた。


 進化したようで、先ほどまでの宝箱のような姿とは違い、その姿はところどころ朽果てているような異形のモンスターに進化しているようだった。


「ガッギャギャガガギャアアッツ!!」

「『鑑定』!!」


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名前:鑑定不可能

種族:デンジャラスボックス

MP:89999

ATK:38765

DF:345

スキル:「串刺し」「斬殺」「体当たり」「超猛毒」「糸使い」


元は黒魔石を収納していた箱だった。だが、その魔力の影響を受けモンスターに変化した。串刺しにしたハクロの体液に含まれていた魔力によってさらに進化し、ついに最恐のモンスターへと変貌した。この世の生き物を腹にすべて収めるまでは、その体は止まらない・・・。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「なっ!?黒魔石によるものかよ!!」

「なんじゃと!?」

「どうやらモンスター化していたところをさっきのハクロを串刺しにして、その体液を飲んで進化したようだ。『糸使い』のスキルがあるところからハクロが原因で入手した可能性が高い!しかも、どうやら問答無用で聞くような毒まで持っているようだ!」

「グギャガガギャ、グギャアアアァァァァッァアッ!!」


 不快な鳴き声を上げ、そのモンスターは俺たちに襲い掛かってきた!!

次回、VSデンジャラスボックス

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