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『王都ギルドに報告じゃい!!』

よくよく考えたら王都までの帰り道はカトレアが作った移動用ゴーレムとかにのってくればよかったんじゃ・・・。

 それから次の日、俺たちは王都についたのでそこでアンネルさんと別れ、ギルドにて依頼達成の報告をギルドマスターにしに行くのであった。


「おい、あいつってゼロだよな。なんか従魔が増えていないか?」

「あれってドリアードだよな?なんか普通ではないやつのようだが。なんかこう、妖艶な感じが」

「そういえば、王都に向かってきていた謎のモンスターの話があったよな。何人も返り討ちに合ったやつ」

「ああ、あったな。それって確かドリアードのような美しいモンスターって話だったが・・・まさか?」

「もしかしてそのドリアードじゃないか?あいつを従魔にできたのか」


 なんかカトレアに注目が集まっているんだけど。カトレア自身は気にしていないようだけど、返り討ちってどれだけいたんだ?




 注目を集めながらもギルドに向かい、そこで手続きをして、ギルドマスターであるメタドンさんに報告するために執務室に入った。あ、盗賊たちは先に引き渡しの手続きして引き渡したよ。盗賊たちを運んでいたゴーレムはカトレアが収納したときには残念そうな顔をされたけどね。


 執務室に入ると、港町のギルドから送られた今回の依頼についての報告者を読んでいるメタドンさんがいた。


「おおゼロか、そこに取りあえず座れ」

「はい」


 執務室にあった椅子に座り、今回の依頼でのことを話した。


「なるほど、ほかにもSランクモンスターがいたが、そいつらは説得をしているようだったと。そして決裂したらしくそいつらは去って、ポセイドンクラーケンが暴れそうになったのでイカ焼きにして食べたというわけか・・・」


 おお、さすがギルドマスター。話の概要をわかっていらっしゃる。


「しかし、クラーケンのイカ焼きか。食べてみたかったな。報告書にもおいしかったと書いてあるわけだしな」

「あ、それならお土産に持ってきましたよ。どうぞこれを」

「おお!!これがクラーケンのイカ焼きか!!」


 アルテミスに頼んで、余った部分のいくつかを小分けにして収納してもらっていたのだった。


「もぐもぐ・・・うまいな!!モンスターでも食べられるやつがいるが、今回のこいつはめちゃうまいな!」

「なんせポセイドンクラーケンですもんね。もう幻の食材になってしまいましたが・・・」


 このクラーケンのイカ焼きが原因で、今港町ギルドではクラーケンの生け捕りの依頼が出ているそうだ。絶対イカ焼きにして食べようと思っているだろうな。でも確かクラーケンってランクAモンスター・・・。


「できればこれからクラーケンを狩りに行ってほしいぐらいなんだが」

「今回は生臭くないやつだからと買ったのじゃが、普通のは生臭いから嫌じゃぞ」


 アルテミスのトラウマは治っていないようであった。


「そして、そこでついでに従魔が増えたと」

「ああ、カトレアです。種類はどうやらチャームドリアードらしいのですが」

「チャームドリアードだったのか。そりゃ仏よりも見た目が妖艶で美しいわけだな」

「あれ?メタドンさんってその種類を知っていたのですか?」

「ああ、ドリアードは絶滅危惧モンスターだからな。その情報は各ギルドに伝わっていてその種のものもいると聞いたことがあるんだよ」

「なるほど」

「それでだ、お前さん・・・カトレアという名前になったんだよな。これまで何人の冒険者を返り討ちにしたか覚えているか?」


 なんか深刻な顔をし始めたぞ。なんかまずいことでもあったのかな。


「んと・・・覚えていない。なんか攻撃してきたやつだけ私のゴーレムで軽くひねった」

「そうか、ゴーレムも作れたのか。どうりでドリアードがやったにしては骨折などの重症が多いと思ったんだよな。こいつらの攻撃手段としては毒とかになるはずだからな」


 へえ、そうなんだ。て、ゴーレムで冒険者たちをぶっ飛ばしたんだ・・・。


「しかしだな、ゴーレムを作っていたとなると少しめんどくさい手続きが必要になるぞ」

「え?」

「ゴーレムは本来、ゴーレム協会という組織が認めた者がゴーレム製作者として認められたものしか作ってはいかんのだ。ゴーレム自体がモンスターとしても、兵器としても扱われるからな。そういったものを生み出せるゴーレム製作者は、きちんと届け出をしないと違法だとして捕まるぞ」

「そうなんですか!?」

「まあ、作れているのがモンスターだしその辺は大丈夫だろう。人じゃなくてモンスターならその辺は別にいいだろうしな。ま、念のために届け出をしておけ」

「はい、そうします」


 というわけで、報告を終え・・・あ。


「すいませんもう一つ報告が」


 第1王女のルーナスに会っていたのを忘れていた。


「なるほど、そういう事は国の政治がらみだろうしな。モッセマンの野郎のところか国王様のもとにでも報告すればいいさ」


 で、報告を終えて、俺たちはそのゴーレム制作に対する届け出と、国王様とモッセマンにその話を持ち込みに行くのであった・・・。気が重いな。



次回、新章突入!!



クラーケンのイカ焼きはまた出せたらいいな。

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