『ギルドに新たに従魔登録だ!!」
カトレアの歩き方
自分の木の根から作った椅子に座り、その下に作った移動用ゴーレムを置いて歩く。通常用で最高時速は60キロ。最速を出せるもので最低時速300キロ。最高は速過ぎて書けない。少なくとも人間だったら耐えられない。
カトレアが新しく従魔に加わったので、とりあえずギルドに新たに登録することにした。
カトレアを連れて道を歩いていると、周りから新たに視線が集まってきた。
「おい見ろよ、あのモンスターはドリアードじゃないか?」
「この港町に出るなんて変わったこともあるもんだな」
「しかし、なんというか妖艶的な魅力があるな」
「ああ、少なくとも今まで俺が出会った女の中でかなりの美人だといえる」
「お前ってモテないんじゃ無かったけ」
「見たことがあるという意味でだよ!!」
「・・・なんかごめん」
かなり目立っているようである。本来森に棲んでいるはずのドリアードが、森とは関係のない港町に出ること自体がものすごく珍しいことなのだ。というか、どこから来たんだ?
「なあカトレア、お前ってどこから来たんだ?」
「森」
「いやそうじゃなくて・・・」
なんかあまりわからないような気がしたので、とりあえずさっさとギルドに向かったのであった。
「すいません、従魔登録で1体新たに付け加えたいんですけど」
「はい、あらたにで・・・ってドリアード!?なんでこの港町に!?」
「いや、なんかいまして、従魔になってくれました」
「うん。ご主人の従魔になった」
「えっと、とりあえず登録をいたしますが、どういう経緯でなったのかギルドマスターに説明してください!!私の手には負えません!!」
よっぽどこの港町でドリアードが従魔になったことが理解できないんだな。その気持ちは従魔にした本人でもわかるけど。
受付嬢があわただしく連絡し、またアポさんがいる執務室に通された。
「ど、ドリアードね。やっぱり報告に合った通りだわ」
「え?何か知っているんですか?」
アポさんに説明すると、カトレアについて何か心当たりあるようだった。
「えっとね、王都のギルドからの連絡だったんだけどね、クラィング森林って知っている?」
「ええ。この間そこに行ったことが・・・ってまさか!」
「そう、この子は多分そこから来たのよ。ここ最近、王都からそこまでの道に美しいドリアードが目撃されていたらしくてね、捕らえようとしていて冒険者や商人たちが返り討ちに合いまくっているという情報があったの」
「返り討ちにですか」
あれ?でもステータスを見る限り攻撃力はあまりなさそうなんだが。あ、魔法か。
「返り討ちの方法は魔法でもないわ。ゴーレムよ」
「「「え?」」」
「うん。何か攻撃してくる奴らがいたので、人形使った」
「え?でも今なにも・・・ああ、空間収納が使えたんだっけ。そこにしまってるのか」
鑑定した時に、見逃しかけたがアルテミスと同じスキルを持っていたのだった。
「そこに、これまでの作品を置いてある。見る?」
「いや、今は別にいいんだが。すみません、話を続けてください」
「空間収納が使えたことには別にいいのね」
「アルテミスも使えますからね」
「使える従魔が2体もいるなんてことがすごいんだけど・・・・。まあ、話を戻すわね。で、たぶんだけどそのゴーレムを使って高速で王都に接近していたの。それで危険かもしれないと警戒していたのだけど、三日ほど前に急に進路を変更してここに向かっていったらしいの。そのドリアードってあなたのことであっているわよね?」
「そう、あっている。あの森にて、この前何か感じた。で、その時にご主人を見た。なんか悪い人たちを成敗していた。そして、何か感じて姿を現そうとしたらあっという間に帰ってしまった。だけど、その感覚が気になったので森を出て、昔作った移動用ゴーレムを使って勘だけでおってきたの」
なんというか、すごい執念である。森から追いかけてきたならそりゃストーカーがつくわな。
「とにもかくにも、このことはほかのギルドにも知らせておくわね。話を聞かせてくれてありがとう」
「あ、はい、どういたしまして。それではとりあえず宿に戻りますので、その宿の場所はこの紙に書いてありますので例のモンスターが出てきたら連絡ください。それでは失礼いたしました」
とりあえず、新たな従魔が加わったので今日は宿に戻ることにしたのであった。
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港町近くの海底で、話し合いが行われていた。しかし、そのイカは全く聞く耳を持たずにこれまで通りの行動を起こすことにしたのだった・・・。
次回、つかの間の休暇は終わる・・・というか、休暇になっていたかこれ?
今度は夏休みみたいな休ませ方させてあげたいな。スイカ割りとか水泳とか花火とか。




