『港町ギルドにて』
今回は海ネタだが、よくよく考えたらこの世界の海に普通にモンスターがいるって結構怖いな。現実でもサメとかがいるけどね。
馬車に乗って三日立ち、やっと港町についた俺たちはまずこの港町にあるギルドへ向かったのであった。
「いちいちギルドに行かねばならぬのはめんどくさいのぉ」
「まあ、今回は緊急兼指名依頼な感じだからな。先にギルドにて、手続きしないといけないんだよ」
今回のポセイドンクラーケンの件は、一応指名以来となってはいるが、このモンスターの危険性から緊急依頼にも分類されるらしい。
緊急依頼というのは、国が書ける募集依頼に似ていて、違うのは出している相手がギルドということである。ギルドから直接出された依頼なため、その依頼を正式に受けるにはその依頼を出しているギルドで手続きをする必要がある。
王都にあるギルドで受けたのはあくまで仮みたいなものであるため、ここで正式手続きをとる必要性があった。
ギルドに入ったとたん、いきなり周りがざわめいた。
「おい、誰だあれ?」
「あんな子供も冒険者かよ」
「おい!あの連れているやつらを見ろ!!ふつうのやつじゃねぇぞ!?」
「あれってアラクネだよな?あんなきれいな見た目だったか?」
「あのスライムは人型になっているし・・・なんか可愛い」
「身長高いなあの女。鱗があるところ見ると人間ではないようだが・・・」
「もしかして、『怪物殺しのゼロ』じゃないか?」
「ああ、あの王都に出た怪物を倒したというやつか!!そういえば珍しい従魔を連れているって聞いたことがあるな」
久しぶりだなこの反応。そういえば、王都ではもう見慣れられているんだっけ。
とりあえずほっといて、受付にて手続きをとることにしたのであった。
「指名依頼を受けているゼロなんだが」
「少々お待ちください・・・はい、ではこの手続きの証明書をかいてください」
手続きを取り、そのあと目的のモンスターが出たという場所まで移動しようとしたときまた前と同じようなことが起きた。
「お前のようなガキがBランク冒険者?信じられないぜ」
「こんなきれいな従魔たちを引き連れて持てない俺達への当てつけってかあぁん?」
「ちょいと面かせやごらぁ」
またか。またこんなパターンか。典型的な三人組のあほどもが出てきたよ。
「おい、あいつらって確か最近問題を起こしているDランク冒険者グループ『世露死苦』だよな?」
「ああ、そうだな。自分たちがこの辺で一番強いといっているばかたちだな」
「自分たちよりも弱そうなやつらに喧嘩を仕掛けてるやつらか。あいつらってバカなのか?今喧嘩を仕掛けている相手ってBランク冒険者だよな?」
「見た目で弱いと判断したんだろう。終わったなあいつら」
なるほど、そんな典型的なバカか。周りから聞こえる情報でどういうやつらか理解した。
「おい舐めてんのかてめぇ!!」
「そんな汚い人たちなんて舐めませんよ。腹壊しますって」
「「「そういう意味じゃねぇよ!!」」」
「ま、おちょくっただけですけどね。人のことを見かけで判断しているとそのうち痛い目をみますよ?」
「痛い目に合うのてめえだ「えいっ!」はぁうっつ!?」
一人が殴り掛かってきたが、あまりにも遅くてつい急所を思いっきり蹴り上げてしまった。
「あ、兄者ーー!!」
「くそう、よくも兄者を「うっさいのぉ」ぐげぼぼっ!?」
もう一人が襲い掛かってきたので、アルテミスがその腹にボディブローを決めて撃沈させた。
「な、ゴンザレスがっ!!」
「どうする?まだやるのか?」
「くっ、覚えていろよーーーー!!」
残った一人が倒れた二人を連れてその場から去っていった出会った。あ、さっきそのうちとか言ったけど今痛いめをみせちゃったな。
どうやらギルド内でも結構嫌われていたやつららしく、他の冒険者たちから喜ばれ、とりあえず俺たちはポセイドンクラーケンが出たという場所に向かうことにしたのであった。
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それは、いま、港町の方へ向かっていた。それが目撃された情報が王都に届き、討伐依頼を出せるかどうかの審議がなされた。それは自分からではなく、襲ってきた者たちのみを倒していっていたからだ。
だが、それはそんなことも気にも留めずに、ただ己が感じた求めるべき相手のもとへと進んでいったのであった・・・。
テンプレをまたやってみたかった。
後日談
この冒険者グループは、前にゼロたちに喧嘩を吹っかけてきたやつらと違い武器を使用しなかったため、Gランクまで落とされるという罰はなかったが、その代わりにしばらくは雑用にこき使われるという罰を受けたのであった。




