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竜と異世界で  作者: blood
7/11

第七話 目覚め

今回から本格的に魔法登場です。

ネーミングに困りますね…どうぞ。

んん〜…


いつもの様に手探りで目覚まし時計を探した。

中々見つからない。ただ宙を仰ぐだけだった。

目を開けてみると目の前には黒い何かが..

ってそうだ。そうだったんだ。。


もういつものような平坦な毎日じゃないんだ。

有り得ない事だって起こりうる。

寝ぼけている頭に理解させる。

考えている内に、頭の上から声が響いてきた。


「起きたか」


相棒だ、なんだよ黒い何かって…


「んん〜おはよう」


体を起こしながら挨拶を返した。

相棒も次いで起き上がってくる。


「よく眠れたか?」

「うん、大丈夫…そういえば今日は夢を見なかったな…」

「ん?」

「昨日まで最近ずっと夢を見てたんだ。その内容が、誰かが自分を助けようとしていて、自分は絶望的な状況下にいる…そう、まさに昨日のイガルムに助けられた時と一緒でさ」

「そうだったのか...」


相棒だし話すべきだなと思い、夢のことを打ちあけた。

にしてもなんで今日は夢を見なかったんだろう。

いや、見たい訳ではないんだけど。


「もしかしたらなんだが、それが偶然でないのならば、「予知夢」だろうな。それを見る素質があるのかもしれん」

「予知夢か…」

「仮に、また何か気掛かりになるような夢を見たら教えてくれぬか。何かしら手掛かりになるだろうからな」

「分かった」


素質…か、良いのか悪いのか…。

役に立つと良いんだけど、悪夢は見たくないな…。


「他に何か不安な事はないか?遠慮はいらぬからな」

「…特には無いかな…ただ…皆が生きてるかななんて…」

「…仲間か。絶望的だろうが、可能性がない訳ではないだろうな。昨日と話が食い違うし、勝手な推測に過ぎないが、お前と同じようなケースで生きているかもしれん」

「そっか…だったらいいな…」


可能性が0じゃない。それは自分に取っては救いになった。不安に拭う為にそう言ってるだけかもしれない。

でも、きっと大丈夫。きっと…





「そうだ、イガルムってなんか言いづらいというかなというか、字をとってルムって呼んでもいいかな」

「む?別に構わぬが」

「じゃ、そう呼ぶね。ルム」

「ああ」


言いづらいというよりは馴れ合いを深めたかった。了承してくれてよかった。


「さて、飯でも食べるか」

「そうだね」

「よし、捕りにいくぞ」

「え?あ、うん」


この世界にスーパーやコンビニなんかあるはずもない。

考えれば当然だった。

相棒は背を向けて翼を広げ、乗るように促している。

昨日のように乗ってみる。前より少し顔に体を近くして。


「落ちんようにな」


相棒の声と同時に、身体は宙に浮いた。

思ったより風が強くて、身を低くする。

地平線から淡い光が見え始めた。太陽だ。


「綺麗だな...」


景色に感動して無意識の内に自分はそう言っていた。


「気分はどうだ?」


心を読んだように相棒が問いかけてくる。自分は正直に返した。


「最高だね...」

「この程度の事で安らいでくれるならば嬉しい物だ。

さて、そろそろつくぞ」


後ろを向くと渓谷はもうかなり遠くだ。早い...

速度が収まりゆっくりと降下して着地した。

背中から降りて周囲を見渡す。

どうやら近くに森があるみたいだ。


「この森には獣が多くてな。

大体はこの森で捕っている。

狩猟の仕方だが、ん...?」


相棒が目を細め何かを見ている。

その方向を見ると..虎?違う、昨日の狼と同じ種類だ。起きたばかりなのかよれよれしつつ歩いている。こっちには気付いていないらしい。


「ちょうどいいところにいるな

よし、やり方を実践して見せてやろう」


そう言うと相棒は姿勢を低くし前脚を突き出し、


「ファルジ!」


相棒が何かを言った。

相棒の姿はない。どこだーー?

ーーーー見つけた。

さっきの狼の居たところに相棒はいた。口に狼を咥えて...

そのまま口に入れ、数回動かして飲み込んでいた。


------今やったのはな、魔法を使って標的に接近し、爪で損傷させ動きを封じたのだ。


自分はぼーっと眺めていた。頭が光景を受け付けてないのが分かった。



------すまない、慣れていない光景だったかもしれんな...


自分ははっとして、言葉を返す。


------ううん、起こりうらないこことが起きるのは分かってるよ...

少し驚いただけだから。


自然の世界では当然の事。弱肉強食なんだと思い込ませた。


------ふむ、そうか。腹は減っとらんのか?

------あんま減ってないし、大丈夫。遠慮してる訳じゃないよ。

------そ、そうか。ならいいんだが、、そうだ、お前の適正を調べていなかったな。

------え?

------魔法だ。誰にでも扱える物に特徴があってな。

得意な物もあれば、不得意も、全て並々に扱えるが、得意な物には及ばない、など様々だ。

------なるほど...


自分が言い終わる内に相棒が目の前まで来ている。得意じゃないのにこんなに早いのか...

相棒の強さに、自分は絶句した。


相棒が自分の頭に手を乗せる。


「目を閉じてみろ..何が見える?」


言われた通りに、自分は目を閉じた。


「赤色。。かな」

「詳しく言うと?濃いとか淡いとか」

「うーん...濃い、、血みたいな」


・・・返事がない。どうしたんだろう?と目を開け顔を見る。

かなり驚いた顔をしていた。


「どうしたの?」

「...お前は凄いな、これ程強力な魔法に目覚めるとは」

「え?」

「血の色なのだろう?」

「うん」

「血魔法が得意のようだな..扱える者は少ないはずだ。まさか血魔法だとはな...」

「そんなに凄いの?」


初めてみる相棒の姿に、自分は興味をそそられた。


「ああ、扱いこそ難しいが、万能故場所を選ばない。

私が得意なのは、氷魔法、回復魔法、情報魔法なんだがな」

「3つ...」

「血魔法に比べれば簡単だ。私が得意からかもしれないがな。・・・使ってみるか、魔法を」


相棒はそう言って、もう一度頭に手を乗せる。


(ライジ?)


頭の中に響いてきた。魔法の名前かな...?その他にも、言葉では言い表せない何かが流れ込んできている気がする..さっきの色に近い。


「魔法だ、血魔法の基本になる。私は使えないが、得意ならば扱えるはずだ」

「やってみるよ」

「やり方は簡単だ、魔法を唱える時、その魔法をイメージする。と言ったところだ」

「分かった」


相棒から少し離れて、言われた通りにやってみる。

イメージを膨らませる、色が浮かんだ。唱える。


「ライジ!」


気づいた時には、手に何かを握っていた。赤い...剣?

物凄く軽い。木の枝でも握っているみたいだ。


「凄いな..一発で行使するとは」

「できた…」

「丁度あそこに獲物がいるな

倒してみろ」

「わかった」

「血魔法は使い手次第だ。その魔法は血魔法の中でこそ下位だが、扱い方次第でどんな形にも変えられる。…かといって無理はするなよ」

「うん」


狼とは100m近く離れている。あっちは気づいていないみたいだ。奇襲すれば仕留められる。

そう作戦をたてた。


ーーーー我はここで見守っておこう、頑張るんだ。

ーーーーやってみるよ。


どんな形にも変えられる…ならばきっとさっきイガルムが使ってた魔法だって使えるはず。

頭の中にイメージする。血の色が浮かんだ。唱える。


「ライジ!」


足が軽くなった、走り出す・・・速い。

気づけば狼は目の前だ。

狼も自分に気づいた。今だ、剣で…



向かってくる狼に突き刺さった。

狼は横へ倒れ込む。


ーーーーよくやったな、剣を出した状況でかつ加速魔法に変化させるとは…

ーーーーなんとか…やれた…


気づけば手から剣は消え、相棒はすぐそばにきていた。


「…食ってもいいか?」

「あ、うん」


相棒は口を開けて狼を掴むと口の中に入れ噛む。なんとも言えない骨の音が頭に響いてきた。

不快な音に聞こえた。頭が受け付けていない。




いや、違う。


自分は考えれば、直接命を奪ったんだ。


「...え」


気づいた時には頬を大粒の涙が伝っていた。次に心が虚無感に駆られた。自分はその場に座り込んでしまった。涙が止まらない…。


「雄太…どうした…」


相棒が優しく問いかけてくる。


「うっ…分かってるんだ…なのに、止まらないよ…分かってる…分かってるさ、どんな有り得ない事でも起きる、常識が通用しないって事は、でも…涙が…」

「すまない…」

「…ル、ルム!?」


相棒は姿勢を低くして、優しく自分抱きしめてきた。


「我が雄太の事を理解出来ていないばかりに、お前を驚かせるような事ばかりし、ついにはさせてしまった。全く不器用だな私は…許してくれ…」


ここまで考えてくれてるんだ…ルム…。


「ルムは悪くないよ、自分に経験させようとしただけ…ごめんね…弱くてさ」

「本当に、すまない・・・」


お互いの欠点を自分から言い合い、少し仲が深まった気がする。


強くならないと…この世界では生きていけない。

決心した。強くなってみせる…相棒に迷惑をかけるわけにはいかない。

どうだったでしょうか。

結構中途半端に終わってしまった気が自分はしてます(なんとかしろ

続きが考えられなかったです...次回のお楽しみということで(え

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