第六話 優しさ
寒い日々が続いてますね。。
かなり日を開けてしまいましたが生きてます。
今回は五話の延長のようなものです(笑)
どうぞ〜
…寝れない。
いや、違う。寝てはいたはずだ。
寒くて、起きてしまった。
寒くないとは言ったものの、強がっていたに過ぎなかった。
目を開けて相棒が居ないか見る。
…眠っていた。
「起こしたら悪いし、もう1度寝よっと」
小声で呟いて、振り返って、目を閉じ直した。
ーーあれ…なんで…
目に違和感を感じて、手で拭ってみる。
…涙だった。
直後、物凄い感情が込み上げてきた。
悲しくなった。涙が止まらない。
思い返しみれば、ここまで寧ろ普通にいられた方がおかしかった。
1度泣いたけど、あれだけで済むわけがない。
家族は・・・皆は・・・秀一は・・・。
本当にいつか、戻れるのか・・・。
このままどうなってしまうんだろう・・・。
不安が積み重なって、更に感情が込み上げてくる。
口を手で覆って耐えていたが、ついには声を上げて泣いてしまった。
赤子のように…でもこうしてないと、感情を発散できなかった。
辛くて仕方がなかった。
「大丈夫か」
声をかけられて、驚いて体を起こし振り返る。
気づいた時には、相棒が真後ろまで来ていた。
「ごめん・・・」
「気にすることはない。無理をしすぎたのだな・・・お前からすれば、辛いことが多かっただろう。仲間を失い、異常な事が頻発し、慣れない環境に立たされ・・・頑張ったな・・・」
そう言ってそっと相棒は、抱きしめてきた。
少しドキっとした。
「イガルム…うう...」
「大丈夫だからな…我がいるからな…大丈夫だ...」
抱きしめながら言葉を繰り返して、自分の頭を優しく叩いてくれた。
安心して、更に沢山泣いてしまった。
でもそれもあって、その後は感情が落ち着いた。
「さて・・・体が冷えているな。寒いのだろう。
共に寝ようか」
「うん・・・」
「遠慮なぞ一切いらぬからな。本当の事を言ってくれた方が対処しやすいのでな」
相棒なりの優しさなんだろう。
その優しさに、自分は救われていた。
相棒についていって、奥の方へ行った。
さっきよりかは、若干寒さが和らいだ。
相棒が横たわって、すぐ傍に促され横たわる。
相棒が体を寄せてきた。
腕を頭の下に入れ枕にして、もう片方の腕は腹の上に乗っていた。
自分からも少し寄って、肩が胴体に当たる位のところまでいった。
まるで布団を被っているかのように暖かかった。
「苦しかったりはしないか」
「ううん、大丈夫、ありがとう」
「では寝るとするか。辛いかもしれんが、共に頑張ろうぞ。おやすみだ」
「おやすみ・・・ありがとう」
もう不安は殆どなかった。
相棒がいる。それだけで、なんとかなるような気がする。
一緒に頑張って、いつかは・・・。
さっきよりも強い希望を抱き、相棒の中で眠った。
なんとなく自分の好み入っちゃってます(あ
BLに入るのかな?と疑問ですが多分大丈夫ですよね。
文章力上げていきたいです。
読んで頂きありがとうございます。