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竜と異世界で  作者: blood
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第五話 魔力と相棒

一回最後まで書ききって題名書いたところでブラウザバグって全部消えちゃって物凄いショックでした::

やや思いだしで書いてたりして変なところあるかと思います。すみません。

なんとかならないものですかね...どうぞ。

・・・


・・・パチパチパチパチ....


焚き火のような音が耳に入ってきた。

自分は夢を見ているのか...なんて思ったが、こんな疑問が沸いてくる時点で夢では無いだろう。

目を開こうとしたが、開かない。

他の場所も動かそうとしたが、力が入らなかった。

思いだしてみれば、気を失う前もこんな感じになったんだった。


いつの間にか、腹の辺りを撫でられているような感覚があった。

多分相棒だろう。

暫くはこのままでもいいかな...

何故かそう思えた。

力が入らなくて、体が動かないのに、危機感は一つも感じない。

寧ろ安心感がある位だった。

そばに、相棒がいるからなのかな。


でも、相棒にいつまでも心配を掛ける訳にはいかない。

そう思って、もう一度目に力を入れた。


「起きたか、心配したぞ」


目が開いた。それと同時に、声が聞こえてくる。


体を起こして、声を返す。


「ごめん、迷惑掛けたね...」


やはり(?)腹を撫でていたのは相棒だった。

恥ずかしいそうに手を引っ込める。

思わずにやっとした。面白い。


「倒れた時はもうダメかと思ったぞ。無事で良かった」


触れてこなかったが、自分もこの事については何も言わなかった。嫌ではなかったからだ。


「契約を甘く見てたよ..まさかあんな痛みが伴うなんてね」

「すまないな…我もあんな事が起きるとは知らずな…」



三方は岩壁で、一方だけ外に繋がっていた。

真ん中では焚き火が燃えている。

上は天井で、外に繋がっている方は空が見えた。

下は崖になっていて、川が流れている。

推測だが、さっき飛んでいた時に見えた渓谷だろうと考えた。

後に相棒に聞いた話、その通りみたいだ。

空を見上げる。雲一つ無くて星が凄い綺麗だった。

今までこんな空をみたことがあったんだろうか。

呆然と感動して空を眺めていた。


――聞こえるか?


驚いた。脳に直接声が響いている…?


相棒の顔を見つめる。


――聞こえるか?


相棒の口は動いていない。

他の誰かが話している訳もない。でも確かに相棒の声だ。


「何をしたの?」

「聞こえたようだな」


テレパシー...?色々それっぽい事を想像してみる。相棒は言葉を繋いできた。


「契約が成立したという証拠だ。相棒になると、

 直接口で話さなくてもこうやって意志疎通できる。言わば魔法の一つだな。

一応契約してない者とでも可能ではあるが、魔力を要する。相棒同士では魔力は必要でないも同然だ」

「なるほど…」


魔力が宿ったということ、そして契約が成立したということを伝えてきた。

「魔法」という言葉に、自分は激しく興味を惹かれた。


「お前もやってみるか?」

「う、うん」

「難しく考える必要はない。やり方だが、好きな言葉を決めたら、我に伝える事を考えてそれを頭の中で言ってみるんだ」


(...イガルム。)


相棒の言った通りのやり方で、そして相棒の名前を頭の中で言った。


「イガルム、そう言ったな」

「で、できた・・・」


心が踊った。ありもしない、空想でしかない。そう思っていた魔法が、使えたのだ。

誰だってこんな状況になったら、そう思わずにはいられないだろう。


「他にもやってみるか、そうだ、お前の長けている魔法を調べ...」

グー...


自分のお腹が鳴った。

恥ずかしくなって、頬が熱くなる。

相棒の顔は、笑っていた。

さっきまで表情が硬かったが、それを思い出させないような顔をしている。

やや照れ気味に、自分も微笑んだ。


「ははっ、思えば何も食べておらんな。今日は食べて寝ることにして、また明日やることにするか、夜も遅い」


そう言うと相棒は焚き火の方へ行った。自分も着いていく。

さっきは全然気がつかなかったが、焚き火の周りには一匹25cm程の魚平たい石の上に四匹置かれていた。

自分が気を失っているうちにでも獲ってきたのだろう。


「食べるといい、旨いぞ」


焼いているのもあってか、色は藍色っぽい。

魚を指先で取って手に乗せようとした。


「熱っ!!」


思わず口に出して言ってしまった。

魚は手から再び平たい石の上に戻っていった。

魔法が使えるようになったとはいえ、耐熱性を持つようになる訳もないのだから当然だった。


相棒の表情を見ようとしたが恥ずかしくて見なかった。

何事もなかったように再び指先でつまんで手で両端を掴む。

そんなに熱く感じなかった。

まず匂いを嗅いでみる。焼き魚の匂いがした。

お腹が減っていたのもあって一気に中腹からかぶり付いた。うん、おいしい。

骨は無く、結構長いと思っていたが、すぐなくなった。

そして二匹目に手を延ばそうと考えたが、お腹が一杯で残してしまいそうでやめた。


「食わんのか?」

「うん、自分はもう大丈夫。おいしかった。」

「そうか旨いか、食べぬなら残りは我が食うとするか」


相棒はそう言うと、魚一匹爪先でつまむと口の中にいれてそのまま丸呑みした。

二匹目もそのまま丸呑みして、最後の一匹はゆっくり噛み砕いて食べていた。

流石ドラゴン、図体に似合う豪快な食べ方だった。単純にかっこよく見えた。

食べ終わると少しこっちににっとして顔を向けてきた。

どうだ、とでも言いたげな表情だ。


「さて、寝るか」


相棒は焚き火を消して、横たわった。


自分もその隣に寝転がる。


「寒くはないか?」

「ううん、大丈夫、ありがとう」

「そうか、ではまた明日、な」

「うん、おやすみ、イガルム」

「おやすみだ」


少しして、相棒の顔をみた。

眠っている。


本当は少し肌寒かった。

でも心配はかけたくないし、贅沢は言ってられない。

正直、凄い不安だった。

あり得ない事が起きすぎて、混乱して、どうすれば良いか分からない。

でも、この竜、相棒となら、なんとか切り抜けていける気がする。

根拠はないけど、でも...なんとなく....




不安を抱きながらも、淡い希望を胸に、眠りについた。

イガルムの表記を台詞以外は相棒に変えました。

今回はちょっといつもより長めかなと思います。

一回消えたものの何とか書き終えれてほっとしてます*'_'b

感想等はどしどしどうぞ~

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