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第24話 俺はお前と同じ、だろ

帝国GRASP特別開発区画。


整備床の中央に、赤と青のブレイバー。


脚部修復を終えた赤機。

各部調整中の青機。


その奥で、アインス・クラウスが端末を操作している。


「次段階の武装構成を決めよう」


軽い声。


空間に三次元投影が浮かぶ。


ルク機用。


・超振動長刀(改)

・短銃二丁

・近接推進補助ブースター増設


アインスが言う。


「ルクくんは接近戦殲滅型でいく」


「踏み込んで崩す」


ルクは即答する。


「いーねぇ」


レイ機の投影が切り替わる。


・高精度中距離狙撃銃

・支援用高感度センサー拡張

・後方制圧用多目的短銃


「レイくんは遠距離支援型」


「君の反応速度と処理精度なら、最適だ」


合理的。


隙がない。


ルクが横目でレイを見る。


「似合ってんじゃねぇか」


レイは数秒、黙ってデータを見る。


そして言う。


「接近兵装を追加してほしい」


空気がわずかに止まる。


アインスが瞬きをする。


「……おや?」


「君の戦闘スタイルはカバー型だ」


「後方で状況を整理し、最適解を出す」


「前に出るのはルクくんだが...」


静かな説明。


レイは視線を外さない。


「問題ない」


即答。


「近接戦闘も可能だ」


アインスが問いかける。


「必要性は?」


一瞬の沈黙。


レイは、赤い機体を見る。


ルクを見る。


わずかに、ほんのわずかに口元が動く。


「俺はお前と同じ、だろ」


ルクへ向けた言葉。


冗談のように。


だが冗談ではない。


ルクは眉を上げる。


「今さら何言ってんだ」


笑う。


「最初からだろ」


レイは小さく頷く。


「……ああ」


その声は、わずかに遅い。


アインスは二人を観察している。


波形データが端末に映る。


揺れ。


微細。


だが消えていない。


「それなら、近接副兵装を追加しよう」


柔らかく言う。


「ただし主軸は変えない」


レイは頷く。


「構わない」


赤と青の機体が並ぶ。


役割は違う。


だが。


隣に立つ形だけは、崩さない。


アインスは心の中で呟く。


――壊れない、ね。


兵器としてか。


それとも。


照明が落ちる。


整備音だけが残る。


赤と青。


まだ同じ位置にいる。


だが、


その“同じ”の意味は、


少しずつ変わり始めていた。


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