こうやのおはなさん
お久しぶりです。
全開書かせて頂いた『レベッカと小鳥さんと空飛ぶ家』が月間ランキング100位圏内に入っており、大変驚いています(・ω・)
月末のことで今更!?と思われるかもしれませんが、そういうモノなのです……汗
毎月1つの物語をという目標があり、アイディアはありつつも中々筆が進まず、パっと思いついた物語を投稿させて頂きます。
拙い文章ではありますが、最後までお楽しみ?頂けると幸いです。
むかしむかし、どこまでもつづく からっぽの こうやが ありました。
風がぴゅーぴゅーふいて、砂が しゃりしゃりと音をたて まいあがりるばかりで そこには、なにも ありません。
木も、草も、動物も、虫もだれも いませんでした。
だれもいない さびしい こうやが どこまでも続いているばしょ。
けれどある日、ぽつんと 小さなはなが ひとつ、こうやに顔を だしました。
びゅーびゅーふいていた 風が こうやにふいた時、はなを見つけたのです。
「こんなところにひとりでさびしくないの?」
風が びっくりして たずねてみます。
「ちょっとだけ……さびしい。
……でもね、ここ ちょっと さびしそうだから。
わたしが、笑顔にしてあげたいって思ったの」
はなは 風にゆられながら、ほほえみました。
そうして たいようの光をあびながら こうやにひとりぼっち。
ですが、ある時 どこからか ちいさなハチが とんできたのです。
「おや、こんなところにはながあるぞ!」
ハチははなにはなしかけます。
「ひとりぼっちはさびしい?」
「ちょっとだけね……。でも、ハチさんが来てくれたから、さびしくないよ」
ハチはなとふたりでお話して、それから またどこかに飛んで行ってしまいました。
またひとりぼっちになってしまったはなでしたが、
「わぁ、においがする~」と、今度はチョウチョが飛んできました。
はなはたずねます。
「あなたはどこから来たの?ここにはわたし しかいないのに……」
チョウチョは言いました。
「ハチさんがおはながあるって教えてくれたんだ」
「そうなんだ、あの時のハチさんが……」
それからは、いろいろなむしが はなの周りに集まってくる様になりました。
ずっとひとりぼっちだったはなの周りにはたくさんのともだちでいっぱい。
やがて こうやは だんだん あかるいばしょとなっていくのです。
ですが、たべるもの やすむばしょはなく、あそびに来てくれるだけで、やっぱり こうや にははなひとり。
もっとみんなとずっといっしょにいたいと心の中で願い続けました。
そんな ある朝――ぽつりと。空から ひとしずくの あめが おちました。
そらをみあげると、あまぐもさんがこちらをみつめてくれています。
「ありがとう」
はなは うれしそうに おれいを言いました。
あめでなにもなかったこうやにはちいさなみずうみが生まれ、やがてぽつりぽつりとみどりが広がっていきます。
やがて まわりには たくさんの みどりが こうやをつつみこんでいました。
はなはもうひとりぼっちではありません。
虫や動物、草や木が はなを守る様に周りにいてくれて たくさんのトモダチ がはなのそばにいてくれるのですから。
お読み頂きありがとうございます!
テーマは「荒野に咲く一輪の花」とうどこかで聞いた事があるフレーズを元に書いてみました。
もっと詰めた作品をとも考えたのですが、思いつかず……シンプルな物語になりました。
今回は1000文字程度の短い物語になりますが、次回はレベッカシリーズを書こうと思っております。
ぜひぜひ!次回も見に来てくれると嬉しいです!
感想等頂けると励みになります٩( ''ω'' )و




